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【SUV映えを探しに行こう!】新型RAV4で見つけた、信州とっておきの秋スポット

見た目の印象に違わず、洗練とタフさが融合した5代目トヨタ RAV4の性能を存分に味わうため、目指したのは長野県小諸市周辺。秋まっさかりの場所で見つけたのは、美しい景色と地産地消の味覚でした。

更新日2020/05/12

TEXT:嶋田 智之(Shimada Tomoyuki)、 PHOTO:宮越 孝政(Miyakoshi Takamasa)、
MODEL:らいな(Raina)

SUVのカテゴリーのなかにも、さまざまな方向を向いたクルマがあるわけですが、見渡してみると、だいぶ街に寄ったモデルが多いように感じます。

その昔は、アウトドアアクティヴィティに乗って出るのに適した機能性と、野山などのフィールドをイメージさせるタフなルックスをしたモデルが多かったものですが、その進化の過程で様変わりをし、いまや都会的に洗練されたスタイリングをしたクルマのほうが圧倒的。

機能の面でも、ちょっとした未舗装路ならクリアできる、フロア高を持った2WDモデルというのも多いです。


それが悪いというわけではありませんし、ダメだというわけでもありません。SUVというカテゴリーがそれほど活発であり、ユーザーにとってはチョイスの幅が広がるという、嬉しい状況であることの証でもあるわけです。

ただ、これほど綺麗系の街寄りSUVが増えてくると、逆にラフロードを連想させるタフなSUVが新鮮に感じられてくる、というのは確かだと思うのです。


日本では、2019年の春に発売がスタートした5代目トヨタ RAV4は、まさしくそうしたタイプのSUV。北米では2018年秋に発表されて、ひと足早く人気に火がつきました。

日本でも販売は極めて好調ですが、その理由はおそらく、その逞しいイメージにあるんじゃないか。というのも、この5代目RAV4、そのあたりをかなり強く意識して開発されたモデルなのです。

スタイリングからして滑らかな曲面で作られたフォルムではなく、エッジを強く効かせて逞しさを強調したものだし、なによりラフロードでの力強い走りを可能にするため、なんと2種類のパワートレーンに対して、4WDシステムは3種類を用意。ユーザーの使用目的や使用環境に合ったモデルをチョイスをすることが可能になっています。


なかでもオフロード指向の強そうなのは、アドベンチャーというグレード。北米市場で販売されているタコマや4ランナーといったヘビーデューティなピックアップ/SUVにも似た、アグレッシヴな顔つきが与えられていて、かなりタフな印象を匂わせています。

価格的にはラインナップのちょうど中間あたり、ハイブリッドシステムを持たないなかでは、パフォーマンスがもっとも高い4WDシステムを装備しています。

そのアドベンチャーを連れ出して、ドライブに出掛けることにしました。


目指したのは、長野県の小諸市とその周辺。高速道路で往復およそ400kmほどの移動距離。丘陵地帯では美しく色づいた紅葉を楽しむこともできそうだし、“小諸そば”で知られた土地の新そばを堪能できる季節だし、立ち寄って楽しそうなスポットはたくさんあるし、なによりスポーツカーで走るのも楽しいワインディングロードもあればちょっとしたラフロードにも分け入っていくことができるお土地柄。

RAV4アドベンチャーのよさをチェックするのに、これほど適したエリアはありません。


首都高速から関越道、上信越道と進む高速クルージングは、快適でした。車体そのものがかなり強靱だから、サスペンションが綺麗に動き、路面の凹凸を上手にあしらってくれるのです。

パワートレーンは、2.0L 直列4気筒ガソリンで、最高出力126kW(171PS)/6,600rpmに最大トルク207Nm/4,800rpm。

トランスミッションは発進用の機械式ギアが組み込まれているダイレクトシフトCVTで、スタートのときにもたつかないばかりか、10段のステップ変速機構も備わっていて、エンジンの美味しいところを上手に使わせてくれる印象です。

CVT嫌いな人が嫌がるラバーバンドフィールも、それほど気になる類ではありません。

ドライバーズシートからの視界はいいし、クルマの四隅もつかみやすいし、インテリアのデザインもシンプルで目にうるさくないから、最初の目的地だった海野宿までは休息なしの一気だったけれど、200km/hの距離を走ってきたとは我がことながら信じられない感じでした。

海野宿を軽く散歩して、小諸懐古園の近くの名店で新そばをたらふくいただき、移動中に偶然発見したワイナリーで施設を見学させていただきながら自分用の土産を買い込み、紅葉のなかを走り抜けたくて、ワインディングロードへ。

じつはRAV4アドベンチャー、右に左にとウネウネが続くようなオンロードでもキラリと光るのです。その背の高さや乗り心地の穏やかさからは想像できないくらい、気持ちのいい曲がりっぷりを見せてくれるのです。

キビキビとしてるのに、どこかしっとり感のあるフィーリング。速度を上げていっても結構なレベルまで踏ん張りを効かせてくれて、曲がっていくときの車体の傾き具合もちゃんと抑制が効いていて、安心感とともにスポーティといえる楽しさを味わえるのです。


が、ワインディングロードの支線といえる砂利道に入ると、その実力がさらに奥深いところにあることがわります。

以前、ラフロードに設けられた特設コースで全開走行を試せる機会があったのですが、そこでの走りの楽しかったこと!

アドベンチャーは、ダイナミックトルクベクタリングAWDと呼ばれる、前後輪のトルク配分にくわえて、後輪左右のトルク配分を0:100〜100:0の間でシームレスに可変させる4WDシステムを装備。この機構が狙ったとおりのラインを正確に駈けぬけていく手助けをしてくれます。


アクセルペダルを踏み込みながら、勢いよく曲がっていくような場面では、ノーズを自然にイン側へとグイグイ向けさせて、外側に向かって膨らんでいくような動きを見せることなく「ウソでしょ?」と不思議な気持ちになるぐらい、すんなりと曲がってくれます。

走らせ方によっては、後輪がグリップを失うことも当然あるわけですが、そんなときでもアクセルペダルを踏み込みながら軽いカウンターステアをあてるかあてないかのうちに、すっきりと素早く収まり、前へ進んでいこうとします。


この仕組み、おそらく路面状態のいいワインディングロードでも効いていたはずで、オンロードでの曲がりっぷりが望外に好印象だったのにも、仕組みの作用がいい影響を与えていたのかも知れません。


ゴロゴロと小さな岩が転がるような荒れ地に踏み込んではいないし、雪道の上だって未体験だから悪路全般でのパフォーマンスの高さを語ることはできませんが、ここまでで少なくともRAV4アドベンチャーがオンでもオフでも立派にスポーツできる、エネルギッシュで楽しいSUVであることが理解できました。

このタフネスぶり、見習わないとな…。

【SUV映えを探しに行こう!】新型RAV4で見つけた、信州とっておきの秋スポット
草笛 小諸本店

長野県小諸市古城1-1-10 TEL:0267-22-2105
営業時間:11:00〜15:00 (蕎麦が終わり次第閉店)

小諸駅にほど近い日本100名城 小諸城址懐古園に隣接するそばの銘店。浅間山麓に蕎麦の自社栽培地を保有し、上質な信州そばを提供しています。厳選したクルミを丹念に擂りつぶしたタレの「くるみ蕎麦」や、「とろろ蕎麦」もおすすめです。


ジオヒルズ ワイナリー

長野県小諸市大字山浦 富士見平5656 TEL:0267-48-6422
営業時間:Caffe=10:00-16:00 ランチ(金、土、日のみ)=11:30-14:00
定休日:不定休

2018年秋にオープンしたジオヒルズ・ワイナリーは、老舗旅館の中棚荘と関係の深いワイン醸造所。2階のカフェレストランでは、自家製ワインをたしなみながらのランチも提供されるという、ドライバーには、ちょっとばかり悔しい場所なのです。※不定休のため、訪れる前に確認してください。

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