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プレミアム コンパクトSUVの急先鋒メルセデス・ベンツ GLCクラス
古くから高級セダンの代名詞的存在となっているメルセデスですが、近年はSUVにも力を入れ、マーケットを拡大しています。その急先鋒となっているのが、GLCクラスです。※2018年12月現在日本で販売されているモデルについて解説します。
更新日2019/08/21メルセデス・ベンツのSUV三兄弟の末っ子、GLCクラス
GLCクラスは、2008年～2015年まで販売されたGLKクラスの後継車種として登場しました。
名前のとおり、基本シャシーはCクラス(W205)のもので、GLシリーズではGLAの上に位置するコンパクトSUVです。しかし、エクステリアやインテリアのフィニッシュは、上級グレードに引けをとりません。
Cクラスと共通するデザインのエクステリア
エクステリアデザインは、Cクラスと共通したもの。ボディサイズはGLC200で、全長4,660mm×全幅1,890mm×全高1,645mm、ホイールベース2,875mm。
先代のGLK350 4MATICと比較すると、11cm長く、5cm幅広く。その上で、高さが2.5cm低くなったため、スポーティな印象になりました。GLKクラスの少しもっさりした感じからすると、個人的には非常に好感が持てます。
すっきりとしたモダンなインテリア
Cクラスとの共通点も多いインテリアは、すっきりとしたモダンな印象です。もともと定評のあるメルセデスのインテリアですが、樹脂むき出しの部分はほとんどなく、エアコン吹き出し口のクロームリングやメッキパーツなど、非常に美しく処理されています。
センターには、8.4インチディスプレイを備えたコマンドシステムを採用。タッチパッドも採用する最新のシステムです。
表面上の豪華さを過度に求めず、質実剛健を理想とするメルセデスの哲学が理解できます。
また長くなったボディは、先代GLKに比べて居住空間に拡大にひと役買っています。後席レッグルームは50mm以上も広がり、余裕のあるものとなったほか、荷室の拡大にも費やされました。カッコよくなっただけではなく、荷室の使い勝手も向上していると言えます。
Cクラスよりも上質な走り
CクラスをベースにしたGLCクラスの駆動方式は、FRと4WD が用意されます。4WDモデルである4 MATICの前後トルク配分は33：67です。ちなみに、このトルク配分は左ハンドル仕様になるとトランスファー配置の関係から45：55になるそうです。
エンジンラインナップは、2.0L ガソリンターボ、2.2LのディーゼルターボBlueTEC、そして2.0Lガソリンターボにモーターをプラスしたプラグインハイブリッドの4種類。2.0LガソリンターボはFR、それ以外は4MATICモデルとなります。
車重がCクラスより重いので、さぞかし走りはスポイルされているのだろうと想像しますが、乗ってみるとそうでもないのです。
乗り心地や走りの質感の方向性こそ異なるものの、むしろ車重が増えたことで、どっしりとした上質な走りへと変化させています。
これは、車重だけでなくそれを支えるサスペンションの巧みなセッティングによるところも大きいと思われます。
フロント=4リンク式、リア=マルチリンク式のサスペンション
GLCのサスペンションは、フロントが4リンク式、リアがマルチリンク式という、Cクラス定番の組み合わせ。フロントのアーム類にはアルミ製を採用することでクイックなステアリングレスポンスを実現しています。
サスペンションのショックアブソーバーには、アジリティコントロールサスペンションを採用。これは走行状況に応じて、減衰力を変化させるもので、走行シーンに応じた適切な減衰力と路面追従性が得られるよう工夫されています。
新車価格
ラインナップは、以下のとおりです。
GLC200：609万円
GLC200 Sports：649万円
GLC220 d 4MATIC：640万円
GLC220 d 4MATIC Sports：696万円
GLC220 d 4MATIC Sports(本革仕様)：758万円GLC250 4MATIC Sports：715万円
GLC250 4MATIC Sports(本革仕様)：783万円GLC350 e 4MATIC Sports：888万円
※2019年1月1日に価格が改定されます。
日本の駐車場や道路事情を考えると、GLCクラスこそがベストバイなような気がしてきます。その性能の高さは、実際に試乗して確かめてください。