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ジャガーの新型SUV「Iペイス」はどんなクルマになる?

2008年、イギリスを代表する高級車ブランドのジャガーとランドローバーが、インド最大級の財閥であるタタ・グループの自動車メーカーであるタタ・モーターズに買収されました。成長著しい新興国による、旧宗主国の企業の買収は衝撃的でしたが、一方で資金を得たジャガー・ランドローバーは、息を吹き返し、新時代のクルマを提供し続けています。そして、買収から10年経った2018年、ジャガーはブランド初となる電気自動車(EV)を発表します。それが、今回紹介するI-PACEです。

更新日2019/08/02

ジャガー初のEV2019年前半に日本発売予定

これまでのクルマと言えば、ガソリンエンジンおよびディーゼルエンジンなどの内燃機関がほとんどでした。しかし、1999年に世界初のハイブリッドカー(HV)であるトヨタ・プリウスが世に出てから20年、現在では世界中のブランドからHVもしくはプラグインハイブリッドカー(PHV)が販売されています。

クルマにおける電化の流れはより一層加速し、今では内燃機関を一切持たないピュアEVの開発が多くのメーカーで行われています。そうした背景の中で、ジャガーが初となるEV20183月のジュネーブモーターショーで発表するとしています。

Iペイスと名付けられた新型EVは、700Nmのトルクと400PSのパワーを備え、0-100km/h加速は約4秒となる予定です。Iペイスについて、ジャガーは「次世代のテクノロジーと未来を見すえたデザインを融合。ゼロエミッションを実現するドライビングには、紛れもないジャガーの真髄が息づいています」と説明しています。

また、Iペイスの発売時期について、ジャガーでは「2019年前半」としています。

 

Iペイスコンセプトからわかること

それでは、現時点で明らかにされていることについて見てみましょう。

201611月、ジャガーはイギリスでI-PACE コンセプトというコンセプトモデルを発表しています。当然、市販版のI-PACEのベースとなるモデルです。

ジャガーでは、「電気自動車のデザインでは、従来のルールにとらわれる必要はありません。IPACEコンセプトから、ジャガーの未来を見て取ることができます」と述べており、このコンセプトモデルのデザインが、市販版のI-PACEのみならず、今後展開されていくであろうジャガーのEV全体のデザインを方向づけるものであることを示唆しています。

ジャガーのデザインディレクターであるイアン・カラム氏は、「明らかにジャガーであると分かる電気自動車をデザインし、作り上げることが課題でした。電気自動車はドライバーズカーとしても刺激的な存在であることを示すというチャレンジです」と述べています。

そのチャレンジの結果得られたドラマチックなフォルムは、ひと目でジャガーとわかる特徴を備えていながら、これまでのジャガーとはまったく異なる新しいデザインです。

空気抵抗を抑えるボンネットスクープやボディ一体型のドアハンドル、大胆なエアダクトなどによりが、EVらしい先進的なデザインを強調しているだけでなく、これらの要素は効率的な空力性能を実現し、航続距離の向上にも貢献しています。

EVであることは、エンジンやトランスミッショントンネルのためのスペースが不要になります。その結果、Iペイスコンセプトでは、ホイールベースを拡大し、大人5人が快適にくつろげ、大容量のラゲッジスペースをもつ広々としたインテリアを実現しています。

インフォテインメントシステムも、先進的なものが提案されています。ドライバーから見やすい場所に設置された4つのスクリーンと、センターコンソールの2つのタッチスクリーンに加えて、ステアリングホイール後方のディスプレイにも各種の車両情報を表示します。また、フルカラーのヘッドアップディスプレイは、運転中に役立つ情報をフロントガラスに映し出します。

 

EVでもジャガーらしく

イギリスが誇る高級車ブランドでありながら、伝統的にモータースポーツに積極的なブランドでもあるジャガーは、その市販モデルにおいても、スポーツドライビングを重視しています。

構造上発進直後から最大トルクを発揮し、トランスミッションによるギアチェンジを必要としないEVは、内燃機関のクルマとはまったく異なる爽快でシームレスな加速を可能とします。

ジャガーの真髄を受け継ぐI-PACEでは、AWDシステムを搭載し、スポーツカーの敏捷性とSUVとしてのオールラウンダー性を両立した、路面状況や走行条件を問わず地震に満ちた走りを可能とするモデルとなる予定です。

伝統あるブランドによる初のEVは、古くからのジャガーファンにとってはなかなかイメージがしづらいものかもしれません。けれども、どんなパワートレインになってもジャガーらしさは残っていることでしょう。伝統とは、ハードウェアだけではなくソフトウェアにも宿っているのです。