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普通のGクラスとAMGのGクラス、何が違うの?
2018年に待望のフルモデルチェンジを行ない、さらに進化を遂げたメルセデス・ベンツGクラス。1979年誕生した究極のオフローダーですが、モデルチェンジによってオンロード性能も大幅に向上。また伝統的なGクラスのデザインは最新デザインでアップデートされ、内装ではラグジュアリー感を身にまとうなど、あらゆる面で画期的な進化を遂げています。そんなGクラスとそのハイスペック版のAMGモデルの両者には、いったいどんな違いがあるのでしょうか?
更新日2020/11/18メルセデスのハイパフォーマンスモデル、AMGとは?
究極のハイパフォーマンスを追求するモデルとして誕生したAMG。もともとはメルセデス ベンツを専門とする独立チューナーの1ブランドでしたが、1999年に当時のダイムラー・クライスラーへ吸収されるとスポーツ部門のブランドとしてグループ内で活動を行なうようになり、2014年からは「メルセデスAMG」として展開されています。
レースマシンの開発を行なっていた経緯を持つため、AMGを冠するモデルはどれもが強力なエンジンと、ハイパワーにも耐えうるボディと足まわりをもち、サーキット走行でも耐えられるだけの性能を備えています。また走行性能だけでなく装備内容でも差別化が図られており、上質な素材を用いた室内空間や専用デザインのエクステリア(外装)、大径ホイールなどラグジュアリーな装備となっているのも大きな特長です。
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Gクラスのグレード構成は?
G350d
現在販売されている現行モデルのGクラスのグレード構成は、G350dとG550の2種類。このうち、右ハンドルが設定されているのはG350dのみで、G550は左ハンドルのみ。価格はG350dが1,237万円、G550は1,678万5000円といずれも1,000万円オーバーとなっています。
また特別限定車として、G350dをベースに、サイドミラーやフロント&リアスカート、ホイールアーチ、スリーポインテッドロゴなどをブラックアウトした「マニュファクチャーエディション」というモデルも展開。
こちらは1,549万円となっていて、ボディカラーには専用色のダイヤモンドホワイトとジュピターレッドが用意されるほか、ホイールには、ブラックペイント20インチAMGマルチスポークアルミホイールを装備。インテリア(内装)もブラックアッシュウッドインテリアトリムが採用され、前席にナッパレザーとシートと接する間の蒸れを防ぐシートベンチレーターや、リラクゼーション機能が装備されるなど、専用色を用意し、快適性も高めたモデルとなっています。
AMG G63
一方AMGラインのGクラスはG63のみのモノグレード展開で、車両価格は2,194万円というプライス。ハンドルは右と左の両方が用意されています。こちらにも通常ラインのGクラスと同様に「マニュファクチャー エディション(左ハンドル)」が用意されており、こちらに至っては2,480万円という価格になっています。
このモデルはカマグノダークオリーブグリーン(マットペイント)のエクステリアカラーを特別装備。それに加えて、サイドミラー、サイドストリップなどにブラックのアクセントを、ヘッドライトやフロントウインカーなどにブラックスモークを施したAMGナイトパッケージを採用し、足もとには鍛造マットブラックペイント仕上げの22インチAMGクロススポークアルミホイールが奢られています。
またインテリアにはAMGエクスルーシブナッパレザーを加え、シート以外にもいたるところにナッパレザーが施されているなど、豪奢な作りとなっています。
エクステリアの違いは?
2018年にフルモデルチェンジを受けたGクラスのエクステリアは、堅牢なプロテクションモール、テールゲート外側のスペアタイヤ、外部に設けたドアヒンジとボディ面に載せるスタイルのボンネット、突出したウインカーなど、オフローダーとしての個性を主張するデザインや装備をスクエアなフォルムに備え、従来までのGクラスのデザインを踏襲しているのが特徴です。
またエクステリアの特長のひとつであるフラットなフロント・サイド・リアウインドウは、リアを除いてすべて微細な曲面を描き、オフローダーとしての個性を継承しながらエアロダイナミクスを向上。フロントラジエターグリルやバンパー、丸型LEDヘッドライトとLEDリアコンビネーションランプは新デザインとなり、大幅にアップデートされています。
そんなGクラスのエクステリアを通常モデルとAMGモデルはどこが違うのでしょうか?AMGモデルにはAMGスタイリングパッケージが装備されており、フロントグリルの形状が通常版では横向きなのに対し、AMG版では縦型のルーバーになっており、フロントスポイラー、サイドスプリットラインがAMG専用デザインとなります。ちなみに、G350 dとG550には「AMGスタイリングパッケージ(フロントスポイラー&リアスカート)」がオプションで用意されていますが、こちらを装備してもAMGモデルと同じデザインにはなりません。
また、ホイールのデザインやブレーキキャリパー(AMGはレッドペイント)が異なっており、通常版のホイールは18インチもしくは19インチが標準装備なのに対し、AMG版では20インチが標準、さらにAMG版では21インチの大径ホイールもオプションで選ぶことができるようになっています(通常版は20インチ、21インチは選択不可)。
その他にも、サイドスカットルのロゴマークが異なっていたり、AMG版はサイドモール下部からエキゾーストパイプが出ている(AMGパフォーマンスエグゾーストシステム)など、細かなディテールが異なっています。
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インテリアの違いは?
インテリアは、オフローダーとしてのGクラスの伝統と最新メルセデスのデザインを融合させた室内空間で、アイコニックなエクステリアパーツをモチーフにしたデザインを採用。助手席前方のグラブハンドルや3つのディファレンシャルロックを操作するクローム仕上げのスイッチなどは先代より継承され、上質なレザーやウッドトリム、シルバー加飾パネルなどでラグジュアリー感を演出しています。
そんなGクラスの通常版とAMGモデルを比較してみると、通常版が本革シートなのに対し、AMGモデルでは高級なナッパレザーを使用。さらにAMGモデルにはエクスクルーシブナッパレザーシートというオプションも用意されています。またAMGモデルのステアリングにはAMGパフォーマンスステアリング(ナッパレザー)が標準装備され、シートベルトもレッド色が無償でオプション設定されています(通常版は有償オプション)。
AMG G63
他にもレザーダッシュボード、ピアノラッカーウッドインテリアトリム、IWCの時計などがAMG版では標準装備されるなど、通常版よりもラグジュアリー感のある室内空間となっているのがAMGモデルの特長です。
シートヒーターや電動ランバーサポート、リラクゼーション機能といった快適装備は、G350dでは設定自体がなく、それ以外のモデルはAMG版も含めてオプションで設定。また室内のアナログ時計は、G350d、G550にも標準装備されますが、AMG版のみIWC INGENIEURデザインの時計が標準でセットされています。
オーディオは標準スピーカー数がG350dで7、G550とAMG63では15となり、「Burmesterサラウンドサウンドシステム(スピーカー数15)」は、G350d以外で標準装備。加えて、エアコンの吹き出し口やステアリングのスイッチ周りに違いがあります。
パワートレインの違いは?
新設計のラダーフレームを採用し、悪路走行時の強度、剛性、安全性を高めたGクラス。ボディフレーム同様にサスペンションも新開発の専用サスペンションを採用し、フロントのダブルウィッシュボーンはサブフレームがなく直接ラダーフレームに取り付けられています。
さらにフロントのディファレンシャルギアに対して270mmものグランドクリアランスを確保し、オフロード性能の向上が図られました。リアはトレーリングアームにパナールロッドを備えた新型のリジットアクスル式で、これによってオンロード性能を向上。ボディはアルミ材を用いることで約170kgの軽量化に成功し、耐荷機能が必要な部位には高張力スチールを用いています。
パワートレインはディーゼルエンジンとガソリンエンジンを用意し、AMG版ではさらに高性能なガソリンエンジンを用意。トランスミッションはエンジン形式を問わず全モデルに9速という多段型のG-TRONICを採用。従来比の7速ATよりも前進2速が増えたにもかかわらず、ギアハウジングをマグネシウム製にしたことで1kgの軽量化に成功しました。
G350dが搭載するのは3.0L 直6ターボディーゼルエンジンで、最高出力210kW(286PS)/3,400〜4,600rpm、最大トルク600Nm(61.2kgm)/1,200〜3,200rpmを発生。
G550は4.0L V8ツインターボエンジンで、最高出力310kW(422PS)/5,250〜5,500rpm、最大トルク610Nm(62.2kgm)/2,000〜4,750rpmを発生。
AMG63も同じく4.0L V8ツインターボエンジンを搭載していますが、こちらは最高出力430kW(585PS)/6,000rpm、最大トルク850Nm(86.7kgm)/2,500〜3,50rpmという高性能なスペックとなっています。
最も排気量の少ないG350dは、ディーゼルエンジンのメリットを活かし低回転時の大トルクがポイントで、G550は3モデルのうちで最も軽量な2,450kgというボディを生かしたフットワークの良さを持ち、AMG63はモンスター級の走行性能でオンロードではスポーツカー並みの走りを見せてくれます。
一見すると同じように見えても細かな違いが散りばめられ、室内空間ではゴージャスさが際立つ通常版とAMG版のGクラスの違い。しかしその最も大きな違いはやはり乗り味で、豪快な加速感、吸い付くようなコーナリング、強力なブレーキパワーなど、走行性能では明らかな差異が存在しています。ただしAMG版のGクラスはスポーツ性能に優れている分ハードめなのも事実。そのあたりのバランスを考えるとG350dも案外狙い目なのかもしれませんね。