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パートタイム4WDが悪路に強いと言われるのはなぜ?

4WDにも様々な方式がありますが、本格オフローダーの中には「パートタイム式4WD」が採用されているモデルがあります。パートタイム4WDは「悪路に強い4WD」と言われていますが、他の4WDシステムとは何が違うのでしょうか。どんなモデルにパートタイム4WDが採用されているか紹介しながら本記事で解説していきます。

更新日2022/03/31

パートタイム4WDとは?

パジェロ 2006

パートタイム4WDとは、通常は前輪もしくは後輪だけで駆動し、ドライバーが手動で切り替えることによって四輪駆動にできる機構のことを言います。4WDシステムとしてはかなり歴史のあるものですが、最近は採用する車種が少なくなっています。

一方現在の主流は「フルタイム4WD」システムで、ドライバーが特に操作することなく4WD走行ができるタイプです。もちろんこのフルタイム式にも様々な方式があり、もっとも簡易なのは「ビスカスカップリング式(オンデマンド式とも呼ばれる)」というものです。

これは通常2WDで走行していますが、すべりやすい路面などで前後輪に回転差が生じると、フルードで密閉されたビスカスカップリング内のフルードのせん断抵抗が高くなり、自動的に駆動力が配分されるというものです。

また、電子制御多板クラッチを使って前後に駆動力を配分する「電子制御フルタイム4WD」もあります。こちらは前後の駆動力を緻密に制御することができ、システムによっては2WD走行にすることができます。路面状況に合わせて瞬時に駆動力を配分することができる高性能なシステムで、最近はこちらが主流になってきています。

 

パートタイム4WDが悪路に強いワケ

前述の説明からすると、オフロード走行に強いのはいつも4WDで走れるフルタイム式のような気もしますが、ビスカスカップリング方式は前後輪で回転差が生じてからようやく駆動力が伝えられることや、厳密にはギアで直結されていないため大きな駆動力が伝えられないなど、本格的なオフロード走行には向いていない方式です。

一方パートタイム式はドライバーが手動で4WDに切り替えをしなければならないものの、前後輪はギアで直結されるので大きな駆動力が伝えられます。トランスファー(副変速機)があればさらに強いトルクをかけることができ、大きな岩を乗り越えたり急な斜面を登る必要がある時に頼りになります。

トヨタ ランドクルーザー 300系 GR スポーツ 2021

こうした意味では、多板クラッチで自由自在に前後の駆動力を変化させられる電子制御式4WDの方が性能は高いと言えますが、パートタイム式の方が遥かにシンプルな機構なのでコストは低く抑えられますし、壊れる部分が少ないので、耐久性・信頼性の面でもパートタイム式の方が悪路に向いていると言えるでしょう。

もちろん、ランドクルーザーのように本格オフローダーでも電子制御4WDシステムを搭載したモデルがありますが、高級モデルの場合は耐久性や信頼性に相当なコストをかけていますので、パートタイム式より劣るという意味ではありません。

 

パートタイム4WDを搭載した車種を紹介

では、パートタイム4WDを搭載した代表的な車種をいくつか紹介しましょう。

ジープ ラングラー

ジープ ラングラー ルビコン 2018

ラングラーはジープブランドの本格クロスカントリーモデルです。1987年登場の初代から基本的なスタイリングは変わっておらず、ラダーフレームとパートタイム式4WDを伝統的に採用しています。

ジープ ラングラー 2018

通常パートタイム4WDはセンターデフを持たないのですが、ラングラーの場合は電子制御のセンターデフを備えており、オンロード、オフロード問わず4WD走行を楽しめる「4H AUTO」モードを搭載しています。

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スズキ ジムニー/ジムニーシエラ

スズキ ジムニーシエラ JC 2018

ジムニーは軽自動車サイズの小柄なボディに悪路に強い強靭なラダーフレームとパートタイム4WDを組み合わせたモデルで、現在ジムニーのようなモデルは世界でも他になく、まさに唯一無二の存在とも言える本格オフローダーです。

スズキ ジムニー

センターデフを持たないシンプルなシステムですが、現行型は空転したタイヤにブレーキをかけて他のタイヤにトルクを伝える「ブレーキLSDトラクションコントロール」を搭載し、滑りやすい路面での脱出性をさらに高めています。

ジムニーの中古情報をチェック

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トヨタ ハイラックス

トヨタ ハイラックス 2020

ハイラックスは、現在日本で唯一新車で買えるピックアップトラックです。アウトドアレジャーに便利な荷台に加えてダブルキャブの後席も広々としており、使い勝手の高いモデルです。高剛性フレームのタフなシャシーと2.4L 直4ディーゼルターボの力強い走りもポイントです。

トヨタ ハイラックス 2017

トランスファーはダイヤルスイッチで簡単に操作することができ、通常走行時の「2H」、悪路や氷雪路で便利な「4H」、泥濘地や急な坂道を登る時に使う「L4」モードがあります。

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トヨタ FJクルーザー

FJクルーザー

FJクルーザーは、日本では2010年から2018年にかけて販売されていたモデルです。ランドクルーザーファミリー往年のモデル「FJ40」をモチーフにしたレトロな外観が特徴ですが、観音開きのサイドドアやモダンなインテリア(内装)、そしてランドクルーザー譲りの本格的な4WDシステムと、パーソナルオフローダーとしての高い魅力を備えたモデルです。

トランスファーノブによって路面状況に合わせた走行モードを選べると共に、「オフロードパッケージ」にはリアデフロックを標準装備、後輪片側が空転するような状況でも、両輪に同等の駆動力を配分することができます。もちろんこの機構は悪路走破性も高めます。

FJクルーザーの中古情報をチェック

 

最近は少なくなりましたが、パートタイム4WDのモデルをまだ買うことはできます。シンプルで信頼できる、悪路に強い4WDを一度体験してみるのはいかがでしょうか。路面状況に合わせて自分で操作するというのも、ドライブの楽しみの一つになりますよ。

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文・SUV FREAKS編集部

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