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ハリアーより小回りが利く和製ハマー!メガクルーザーは街乗りできるのか?

トヨタのメガクルーザーというクルマをご存知でしょうか。陸上自衛隊の人員輸送用車両として開発された高機動車を民生仕様に仕立てたモデルで、1996年1月に販売されました。かなり巨大なボディに、極めて高い不整地走破性を備えた、特別感の高いクルマです。今回は、メガクルーザーを取り上げながら、巨大なSUVが街乗りできるのかを考えていきます。

更新日2022/06/30

日本のハマー!それがメガクルーザーだ!

トヨタ メガクルーザー 2016

メガクルーザーのボディサイズは、全長5,000mm×全幅2,170mm×全高2,105mmで、ホイールベースは3,390mmです。陸の王者と言われるランドクルーザーをも大きく凌ぐ大きさとなっています。

室内は2×4の6人乗りで、後席センターにはシートバック前倒し式のベンチシートを備えます。ベンチシートの両隣には、分割型独立シートが備えられるという、他車では見ないレイアウトが特徴的です。

積載性能は750㎏とこちらも十分。大人6人がしっかりと座れて、重量のある積載物もしっかりと乗せられる、トラックと乗用車を合わせたようなクルマになっています。

エンジンは4.1L直列4気筒ディーゼルエンジンが搭載され,駆動方式はフルタイム4WDです。トランスミッションはロックアップ付の4速ATが組み合わされ、2段センターデフロック付副変速機を備えます。

サスペンションは4輪にダブルウィッシュボーンを採用し、ドライブシャフトと車軸の間にギアを介したハブリダクションドライブを備えます。最低地上高はなんと420mmという高さで、かなり高低差のある悪路まで、走破できるクルマです。

 

ハリアーよりも小回りが効く

トヨタ ハリアー Z"レザーパッケージ" プレシャスブラックパール

巨大なメガクルーザーですが、最小回転半径は5.6mと、ボディサイズに似合わず小さいです。これは、現行型ハリアーのZグレード(最小回転半径5.7m)よりも小さな値です。数値上はハリアーよりも小回りが利くことになりますが、なぜこのようなことが可能なのでしょうか。

メガクルーザーには、4WSという技術が搭載されています。これにより、スーパーワイドトレッドで、スーパーロングホイールベースでありながら、優れた旋回性や取り回し性能を保持することができるのです。

4WSは前輪と後輪が連動し、後輪が前輪の操舵方向(ステアリングを切り込んだ方向)とは逆方向に操舵される、逆位相方式をとっています。つまり、前輪が左に向いている時、後輪は右に向いているということです。これにより、大型乗用車並みの最小回転半径5.6mを実現しました。

しかしながら、常に4WSが働いてしまうと、一般的な車の操舵感とは大きく変わり、4WS特有の内輪差などを考えなければなりません。そのため、4WSが働くのは、ステアリングを180度以上切り込んだ時に限定し、普段は前輪だけが操舵される、普通のクルマと変わらない機構も備えているのです。

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メガクルーザーは街乗りできるのか?

ハマー H3

※画像はハマーです。

それでは、メガクルーザーを実際に市街地で使用することができるのか考えていきましょう。

全長は現行型のレクサスLS500よりも短く、ボディ幅は中型トラック程度と考えれば、そのサイズ感は想像しやすいのではないでしょうか。三菱ふそうの中型トラックファイターが、市街地で荷物の積み下ろしをしている姿は多く見かけますし、幹線道路等であれば、難なく走行することができるでしょう。

しかし、住宅地などの小道に入ると、ボディ幅が気になります。一般的な道路の幅員は約4mなので、メガクルーザーが走っても両端に1m程度の余裕はあります。しかし、車両同士がすれ違うとなると、4mの道路では不可能でしょう。少なくとも、片側1車線ずつがしっかりと確保された6m~8mの道路であれば、走行は可能ですが、住宅地などに多い4m~5mの道路だと、運転できないというシチュエーションも考えられそうです。

さらに困るのは駐車場の問題です。一般的な駐車場の基準となる大きさは、幅2.5mで長さ5.0mとなっています。

メガクルーザーのボディサイズは前述のとおり全長5,000mm×全幅2,170mmです。長さは駐車場の基準値と同値であり、幅は33cmしか余裕がありません。したがって停めることはできても、ドアを開けて降りることはかなり難しいのではないでしょうか。

駐車場にはギリギリ収まりますが、乗降に難ありです。実際に使用するとなると、中型車や大型車用の駐車スペースを確保する必要が出てきます。

 

メガクルーザーを紹介してきました。特別な車ではありますが、使用環境と保管場所には、多少の難があるクルマでもあります。しかし、実際に乗ってみると、車体の大きさを感じさせない、優れた機能が多数搭載されていることも、十分感じられるでしょう。

個体数が少なく、2001年には製造を終了したメガクルーザー。特別なSUVが欲しいと考えている方には、ぴったりの一台なのかもしれません。

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文・SUV FREAKS編集部

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