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【EVマメ知識】知ってるようで知らない!BEVとEVの違い

環境に配慮したエコカーとして、世界的に普及し始めているのがEVです。そのEVが各メーカーからリリースされるようになると、PHEVとか、FCEVとか、BEVとか、ちょっと呼び名の変わったEVが登場するようになりました。これらの呼び名にはどのような違いがあるのでしょうか?

更新日2022/07/15

そもそもEV=電気自動車とは?

ぜんぶをひっくるめてEVと呼んでいる

EVとは「Electric Vehicle」の略で、電気でモーターを動かして走行する自動車のことです。その歴史は古く、1980年代には試作車がイギリスで作られています。

その後、自動車の動力源は内燃機関にとって変わられますが、世界がEVに注目するようになったのは、地球環境の悪化が懸念されるようになった1980年代のこと。北米のカリフォルニアで施行されたゼロエミッション(ZEV)規制に対応するため、日米のメーカーはいくつかのEVを製作、販売しました。

そして2000年代に入ると開発のネックだったバッテリー性能が大きく進化。2010年代には、ZEV規制の強化や欧州での内燃機関を使った自動車の将来的な新規販売禁止などを受けて、各メーカーのEV開発は加速されました。

EVは、本来、電気を使って走る自動車を表す言葉で、いわゆるHV(ハイブリッド車)もEVの一種です。

ハイブリッドを表すHVや、PHV(プラグインハイブリッド車)、FCV(燃料電池車)という呼称には、
HEV= Hybrid Electric Vehicle
PHEV=Plug in Hybrid Electric Vehicle
FCEV= Fuel Cell Electric Vehicle
のように、“E”が抜けています。
これに、BEV(Battery Electric Vehicle)をあわせた4つでEVは分類されます。

現在は市場での混乱をさけるため、純粋な電気自動車をEVと呼んでいます。

BEVの特徴

BEVは、ガソリンを使わず電気のみを使って走る車で、バッテリーに充電した電力でモーターを動かして走行します。エンジン(内燃機関)を積んでいません。

BEVは走行中に二酸化炭素を排出しないため、環境に優しいエコカーとして世界的に広がりをみせています。

これまでBEVは、アメリカのテスラ社が先行してきましたが、近年ではアウディ e-tronやメルセデス・ベンツ EQシリーズ、ボルボ C40リチャージ、トヨタ bZ4X (スバル ソルテラ)など、選択肢が広がっています。

BEVのメリットのひとつは、燃料代の安さです。自宅に200Vの充電器を設置すれば、公称航続距離(WLTC)が559kmのトヨタ bZ4Xの場合、東京電力関内の低圧電力料金プランでは満充電で約1,100円という価格。

ネックは、充電インフラの整備状況と、急速でも約80%の充電に30〜40分を要する充電時間です。ロングドライブに出かける際には、綿密な充電計画が必要になるでしょう。

HEVの特徴

ハイブリッド(HEV)は 、燃料で動くエンジンと電気モーターという、2つの動力を備えていることが特徴です。モーターの駆動には、エンジンで発電した電気を利用します。燃料がある限り電欠の心配もありません。

このハイブリッドには、ストロングハイブリッドとマイルドハイブリッドがあり、さらにストロングハイブリッドはシリーズ式とスプリット式に分けることができます。

シリーズ式ハイブリッドのエンジンは、バッテリーへの蓄電のみに使われ、走行の動力は電気モーターで行います。日産のe-POWER、トヨタ ライズなどがその代表で、BEVと同じ加速感や乗り心地を実現していることが特徴です。

スプリット式ハイブリッドは、エンジンと電気モーターの両方を動力源として用いる方式で、エンジンとモーターを走行状態によって使い分けたり、同時に動かしたりします。

バッテリーにある程度の電力があれば、発進時や低速時はモータのみで走行できるので、深夜や早朝の駐車場で騒音を気にすることもありません。

トヨタのハリアーやヤリスクロス、ホンダ ヴェゼルなどが代表です。

いっぽうマイルドハイブリッドは、エンジンがメインでモーターがそれのサポートの役割を担う方式で、設計や製作にかかるコストを抑えられることが特徴です。
スズキ 2代目ハスラー 2019
軽自動車のスズキ ハスラーからメルセデス・ベンツのGLCまで、さまざまなサイズのSUVで採用されています。
モーター駆動の領域が少ないマイルドハイブリッドの燃費は、HEVより劣ります。

PHEVの特徴

PHEV は、エンジンと電気モーターという2つの動力源を搭載することはハイブリッドEVと同様ですが、外部電源からバッテリーの充電を可能としていることが特徴です。コンセントにプラグを指すことから、“プラグイン”ハイブリッドと呼ばれます。

また、一般的なハイブリッド車に比べて、バッテリー容量が大きいこともポイントです。

トヨタのRAV4 PHEVや三菱 アウトランダーPHEV、プジョー 3008 GT ハイブリット4、ポルシェ カイエン e-ハイブリッド、ランドローバー レンジローバースポーツ PHEVなどなど、さまざまなメーカーからいろいろなPHEVが発売されています。

充電は、普通充電と急速充電に対応するモデルがほとんどで、燃料も使えるため、価格を抜きに考えば、現在もっとも使いやすいEVといえるかもしれません。

ちなみにBMWのレンジエクステンダーモデル i3などは、このPHEVのカテゴリーに分類されます。

FCEVとは

FCEV は、Fuel Cell Electric Vehicleの略で、FCVとも呼ばれます。“Fuel Cell”は燃料電池のことで、燃料の化学エネルギーから電力を取り出す(=発電する)ことができるシステムです。

現在は、水素と酸素で電気を発生させる仕組みが一般的で、二酸化炭素を出さない高い環境性能が特徴です。
トヨタ MIRAIが代表モデルですが、SUVでは韓国のヒョンデがNEXOというモデルを販売しています。

水素の充填時間はガソリンの給油と変わらず、走行距離もガソリン車と同等と、性能的には問題のないFCEVですが、水素を充填するステーションの整備が課題です。

BEV、HEV、PHEV、FCEVと分かれるEVですが、それぞれ航行距離、満充電に要する時間、維持費、車両本体価格、充電インフラの整備など、メリットもあればまだまだ課題もあります。それらを理解したうえで、自身のライフスタイルにあったEVを選びたいものですね。

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文・SUV FREAKS編集部

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