プロモーション

モテ車=スポーツカーは終焉?今時はSUVがモテ車なの?

芸人の平野ノラさんのバブル芸で再度脚光を集めているバブル時代。当時のモテ車はトヨタ ソアラ。クラウンの2ドアクーペ版といえる車でした。他にも日産 シルビア、ホンダ プレリュードなどいわゆるデートカーと呼ばれる2ドア車がモテ車でした。しかし現在では2ドアクーペの需要は低く、SUVがモテ車になっているようです。

更新日2019/01/31

バブル時代のモテ車とは?

バブル時代のモテ車といえばトヨタ ソアラ、日産 シルビア、ホンダ プレリュードが御三家です。他にもトヨタ セリカやMR2、カローラレビン、日産 ガゼール、180SX、スカイライン2ドアクーペなど。

デートカーという言葉はバブル期から遡ること20年、1960年代後半の3代目スカイライン(通称ハコスカ)の2ドアハードトップのカタログに確認できる古い単語です。日本のモーターリゼーションの黎明期に自動車が普及するためには、恋人という存在も欠かせなかったのですね。つまりは女性にモテたいから自動車を購入する。それもカッコいい高級車です。

バブル期に流行したモテ車は高級感のあるエレガントでスポーティーな2ドア車で、セダン譲りの乗り心地の良さと若々しいデザイン。何よりも2人のためのややタイトな空間を備えていました。快適な乗り心地はデートを楽しむ目的だけでなく、アッシー君にもしたいからのようです。当時は女の子と付き合いたい一心で、人気デートカーを購入するべく仕事やアルバイトに精を出していました。

マツダのFC3Sは当時からリアルスポーツカーであり、足回りが硬く快適な乗り心地が期待できなかったこととタイトすぎる空間のため、デートカーには敬遠されていたようです。何でもお尻が痛くなったとか。もっとも、FC3Sをデートカー目的で購入するユーザーも少なかったようで、スパルタンに運転を楽しみたい人が購入する車でした。

 

平成のモテ車とは?

ハリアー

平成に入りSUVが普及すると、デートカーとしての人気を博します。とはいえジープやジムニーなどの本格的クロカンではなく、2代目三菱 パジェロのようにややソフィスケートされたクロカンでした。これには映画「私をスキーに連れていって」の影響もありますが、不思議なことに映画中にパジェロは登場しないのです。

1997年に初代トヨタ ハリアーが発売されると、デートカーの主役は一気にクロスオーバーSUVへと移ります。ただ思い返してみると、クロスオーバーSUVがデートカーに選ばれたのではなく、「トヨタ ハリアー」が選ばれていたようで、3代続けてデートカーとしても高い人気を得ています。

その理由はというと高級感があり高額車に見えるデザイン(つまりは安定した高収入取りと思わせることができる)、広々とした室内空間(ドライブで疲れたら背伸びが出来るとのこと)、ハッチバックのユーティリティーの高さ(郊外のアウトレットでたくさんおねだりできます)、友人も乗れる多人数乗車(恋した2人は物理的な空間が広くても、2人の空間はタイトなのでしょう)が評価されています。

なぜ2ドアクーペが選ばれないのかといえば、2ドアクーペの選択肢がほぼなかったことと、2ドア車は人数が乗れず、荷物もたくさん積めないためコストパフォーマンスが悪いと映っているようです。

 

モテ車に求められる要素

平成のモテ車は実はSUVだけではなくミニバンもありですし、セダンもOKなようです。ただしスポーツカーはNGという声が聞こえます。その理由としては、スポーツカーは乗り心地が悪い、荒い運転をされて車酔いしたなどネガティブなイメージが付きまといます。

一方ミニバンやセダンなら乗り心地は快適で、長時間乗車をしてもお尻が痛くなりません。室内空間が広いので背伸びもでき、寛げます。多人数乗車が可能なので、友達カップルとダブルデートも可能と、楽しみ方が広がります。個人単位だけではなく、カップル単位でも他者とつながっていたいようで、SNS時代ならではと言えます。

 

派手な見栄えのある2ドア車より、実用的なSUVやミニバン、車種によってはセダンでもデートカーに選ばれている現代では、デートカーという概念そのものがすでに絶滅寸前なのかもしれません。