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いま人気沸騰中の超高級SUV、フェラーリの参入はあるか?
2017年12月、フェラーリと並ぶスーパーカーブランドであるランボルギーニから初のSUVとなるウルスが発表されました。ウルスは、ひと目で見てランボルギーニとわかるアグレッシブなデザインを持ち、650馬力を発揮する4リットルV型8気筒ツインターボエンジンを搭載、最高速度は305km/hに達するまさしくスーパーカーです。日本への導入も発表され、早ければ2018年春のデリバリーとなるようです。
更新日2019/03/07となると気になるのが、ランボルギーニ永遠のライバルであるフェラーリの動向です。ベントレーやマセラティ、ジャガー、アルファ・ロメオといったブランドがこぞってSUVを発表しているだけでなく、ロールスロイスまでもがSUVを開発していると言われています。フェラーリ自身は、SUVの開発を公式には認めていませんが、このような背景を考えるとフェラーリもSUVを計画していると考えることは決して不思議なことではありません。
そもそもなぜ超高級ブランドがSUVを販売するのか
上で述べたような超高級ブランドに限らず、2010年代はあらゆるブランドがSUVに力を入れています。元々SUV(ここではクロカンやオフロード車も含む)は、多くのブランドから提供されているわけではありませんでした。
トヨタ・ランドクルーザーや三菱・パジェロはロングセラーとして評価されてはいますが、「高級感」という面ではいまひとつです。メルセデスベンツ・Gクラスも、元々は軍用車として設計されたということもあり、富裕層に向けられて設計されたものではありません。唯一、ランドローバーだけが「砂漠のロールスロイス」という異名をとるなど、富裕層向けSUVとして開発されたと言えるでしょう。
では、なぜ以前は超高級SUVがほとんど存在しなかったのでしょうか。答えは簡単です。市場が小さかった、つまり買う人がいなかったからです。フェラーリやランボルギーニ、あるいはロールスロイスやベントレーのような数千万円クラスの高級車を購入できる超富裕層はヨーロッパの一部の国やアメリカ、日本などごく限られた国々がほとんどを占めていました。そうした国々は、交通インフラも整備されているため、悪路を走る必要がなく、そもそもSUVのようなモデルを必要としなかったのです。誤解のないように付け加えておくと、日本やアメリカにも本格的なクロスカントリービークルでなければ走れないような道や、そうしたクルマを必要とする富裕層もいるでしょうし、発展途上国にも富裕層は存在しています。ただ、自動車メーカーが彼らのために新型車を開発するほどの規模ではなかったのです。
近年、中国やインド、ロシアやブラジルといったいわゆるBRICsや東南アジア諸国の経済成長が著しいこともあり、そうした国々にも富裕層が増えてきました。数千万円クラスの高級車を購入できる経済力を手にした一方で、交通インフラが追い付いておらず、デリケートなスーパーカーではそのパフォーマンスをじゅうぶんに発揮できないばかりか、安心して走れないという問題がありました。そこで、超高級SUVが必要とされるようになったのです。
フェラーリの現時点での回答は、シューティングブレーク
超高級SUVがトレンドとなっている現在において、フェラーリによる現時点での回答は、GTC4 Lussoを見ることでわかるかもしれません。このクルマの全身となるフェラーリ・FFは、2011年1月に発表されました。フェラーリ初となる4WD搭載車にして、同じく初となるシューティングブレークモデルであるFFは、フェラーリの市販車としては史上最大の出力(660馬力)を発揮する6.2リットルV型12気筒エンジンを搭載し、335km/hの最高速度を持つ一方で、大人4人が余裕を持って座れる室内と、約800リットルの最大荷室容量を持つ、衝撃的なモデルでした。現在ではGTC 4 Lussoと名を変えていますが、そのコンセプトは変わっていません。
フェラーリ・FF/GTC 4 Lussoはまぎれもなくフェラーリです。その一方で、これまでのフェラーリにはない魅力を持つモデルとなったことで、新たな顧客を獲得することにもなりました。その中には、きっと新興国の人々も含まれていることでしょう。
昨今の超高級SUVブームとは異なる文脈の中で、フェラーリはフェラーリらしさを失わずに、かつ、新しい顧客を獲得する方法を模索していました。その結果が、フェラーリ・FF/GTC 4 Lussoです。当面、フェラーリはSUVを発表することはないでしょう。それは、すでに需要を獲得できるモデルをラインナップの中に持っているからです。
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