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北米仕様並の充実度を誇る2代目か?VDC搭載の350XV FOUR狙いの初代か?新旧ムラーノの安全性能比較!

日産 ムラーノは段階的に安全装備の充実が図られる過渡期に存在したクルマだけあって、初代と2代目では安全装備にかなりの差があります。北米仕様並の全車VDC(横滑り防止装置)やカーテンエアバッグ装備で安心したければ2代目ですが、初代のスタイリングが好みだけど安全装備に注目するならグレード選択もよく考えるところです。新旧ムラーノの安全性能を紹介、比較します!

更新日2019/08/08

一般公開された衝突実験テストでも使われた初代ムラーノ

日産 ムラーノの初代が発売されたのは2004年の9月。当時の国産クロスオーバーSUVとしては若干大きめでパワフルな存在でした。

比較対象となる国産車はトヨタ ハリアー(現在のレクサス RX)ですが、ムラーノはハリアーより少し大柄なアメリカンクロスオーバーSUVとして北米デビューと同時に日本でも話題になり、早期導入が望まれると同時に並行輸入で買い求める人まで出たのです。

5リッター以上のV8エンジンを搭載したSUVやピックアップトラックが当たり前な北米市場ではあくまでミドルサイズ、それでも当時の日本では大型SUVと言えました。

それだけに衝突安全性にも余裕があったムラーノは、そのデビュー当時に日産テクニカルセンター開発祭という、一般の人も入場できるイベントで何と「衝突実験の実演」に使われていました。

フルラップ衝突(正面衝突)で50km/hの速度で正面から壁に叩きつけられた初代ムラーノはものの見事にボンネットが真ん中で二つに折れた無残な姿に。

しかし、その後の実験担当者の方の解説ではボンネットが折れたのはそれをクッションとして衝撃吸収性を高めている事や、その状態でもキャビンは変形せず前後のドアも開ける事ができ、乗員の脱出に問題が無い事が説明され、その見事に壊れた姿こそがムラーノの安全性の証明である旨の説明があったそうです。

当時最新鋭の大型クロスオーバーSUVを丸々潰してアピールするのもすごいですが、一歩間違えれば逆効果にもなりかねないお祭りでの公開実験に惜しげなく使われるあたり、当時の日産としてもムラーノの衝突安全性にいかに自信があったかを伺わせるエピソードと言えるでしょう。

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初代で安全性を重視するならVDC装備の350XV FOUR

初代ムラーノの頃はまだ横滑り防止装置の義務化などが進んでいない時代でしたから、積極的にクルマの姿勢を制御する安全装置がどのグレードにも装備されていたわけではありません。

そうなるとグレードによって安全性に若干の違いも出てきますが、ABSは当然どのグレードでも標準装備として、違いが大きいのがVDC(ビークルダイナミクスコントロール。横滑り防止装置の日産名)の存在です。

3.5リッターV6エンジン搭載型の4WDモデル、つまり初代ムラーノで一番豪華モデルとはなりますが、初代ですとVDCがついているのはこのモデルだけとなります。

セッティングの甘い横滑り防止装置の場合、重心が高いクルマではトラクションコントロールによって急激にパワーを絞るような違和感を感じる事もありますが、横滑り防止装置の重要性について日本より進んでいた北米向けモデルとして開発されただけあって初代ムラーノのVDC介入は非常に自然で、新車当時から好評を得ています。

残念ながら初代の日本向けFFグレードにはVDCは装備されていませんが、日本市場ですと雪道など滑りやすい路面での走行を考える人は最初から4WDを買い求める傾向がある事を考えると、うなずける話です。

雪国の人が中古で初代ムラーノを買うなら迷わず4WDの350XV FOURを買うのが正解でしょう。

 

北米仕様同様に安全性が格段に高まった2代目ムラーノ

2008年9月にデビューした2代目ムラーノは、初代よりも安全性が格段に向上しました。背景には、2010年12月に横滑り防止装置の義務化(普通車は2014年10月から全車義務化)が決まっていた事や、特に高級車や上級グレードでの電子制御デバイスによる安全性向上が当たり前になっていた事などが理由にあります。

特に2010年1月に2.5リッター直4エンジン車に追加された2WDモデル(250XL、250XV)にもVDCが標準で設定された効果は大きく、2代目モデルであればムラーノは2WD、4WDを問わず安全性が非常に高まったモデルだと言えます。

また、雨滴感知式無段間欠フロントワイパーや、運転席から見えにくい左前方の視界をサポートするため左ドアミラーに仕込まれたサイドブラインドモニターなど、運転支援装備も充実。

初代では北米向け装備を搭載した期間限定モデルに限られたサイドカーテンエアバッグも標準装備するなど、衝突時の乗員保護も格段に高まっているのです。安全装備の過渡期に生まれたモデルなだけあり、ムラーノは初代と2代目で安全性にかなり差があり、2代目では北米仕様同等の安全性を持っていると言えます。

もちろん初代の項でも説明したクラッシュテストでの優秀性も健在で、デビュー早々の2008年に米IIHS(高速道路安全保険会社機構)が行ったテストでは、ミドルサイズSUVの中でもっとも高い評価を得ています。

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安全性重視なら2代目はどのモデルでも、初代なら期間限定車が最高

基本的に新しければ新しいほど安全性能が高く、2代目なら安心して乗れるムラーノですが、もし初代モデルを買うならばVDC搭載の350XV FOUR、それもカベルネやアルテ・カベルネ、アルテ-ロセット、アルテ・ビアネロッソといった期間限定車が良いでしょう。

SRSカーテンエアバッグの搭載により側面衝突にも対応しており、北米モデル並の安全性があるので最高です。

ただし、初代の期間限定車はどれも100台限定でかなりのレア車なので、初代のスタイリングが気に入っている人であれば期間限定車はどれも安全性について言えば「見つけた瞬間に買い」くらいでも良いと思います。

あるいは、左ハンドルになりますが並行輸入された北米仕様を買う手もありますね。

もちろん、デザインテイストは共通なので2代目でもOK!という人であれば最初から安全性の高い2代目ムラーノ狙いで正解です。

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