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トランスファーレバー&スイッチを装備したクルマ5選

シフトレバーの横に、少し短いトランスファーレバー(いまやスイッチになっているクルマもありますが)があるSUVは、やはり本格派という雰囲気がします。そもそもトランスファーとは、前後輪に駆動を振り分け、2WD⇔4WDを切り替える装置のことで、クロスカントリーモデルでは副変速機も備えています。そんなトランスファーレバー&スイッチを備えたSUVを紹介しましょう。

更新日2020/09/30

トランスファーを操作するとどうなる?

パジェロ 2006

エンジンから駆動系をたどると、エンジン→(MTはクラッチ)→トランスミッション→副変速機→トランスファー(2WD⇔4WD)となっています。副変速機はトランスファーと一体なので、総じてトランスファーと呼んでいることが多いです。

一番シンプルなパートタイム4WDでは、トランスファーレバーには2H(2WD)、4H(高速4WD) 、4L(低速4WD)が切り替えることができます。

2Hは舗装路用、4Hは普通の速度で走れるダート、雪道など用で、4Lは低速でしか走れない泥ねいなど悪路用です。スタックした場合は、4Lを使います。

センターデフがないモデルでは、グリップの良い舗装路では2Hで、4H/4Lは使えません。

センターデフがあり、さらに前後トルク配分を電子制御できるフルタイム4WDでは、オートになるので、舗装路でも4WD(センター・前後デフはロック解除)で走れます。こうした違いはクルマの個性でもあるので、よく理解しておきたいところです。

副変速機付きトランスファーを持っているのは、クロカンモデルやSUVでも相当オフロード走行を前提にしたモデルばかりで、頑丈なラダーフレームに、長いストロークのサスペンションを備えています。その代表的なモデルを紹介しましょう。

ラダーフレーム構造を採用したSUV10選

 

世界で認められる本格コンパクト。スズキ ジムニー

スズキ ジムニー 2018

シンプル・イズ・ベストなジムニーは、センターデフを持たないパートタイム4WDです。

トランスファーは2速の副変速機付きで、切り替えは2H(FR)、4H、4Lです。トランスファー切り替えは、レバー式。先代では、2004年の5型(JB23)からレバーからスイッチに変更されていたのですが、JB64となってレバー式に戻されています。

スズキ ジムニー

2H⇔4Hの切り替えは100㎞/h以下の直進状態であれば走行中でも可能。4WDになるとフロントのエアロッキングハブ(ホイール中央の突起物がそうです)が働き、フロントホイールをロックしてくれます。

その際、エンジン負圧を利用している関係で、ロック完了までに数秒かかるうえ、作動音とともにエアコンのファンが停止したりします。

かつては、手動で回してロックするフリーハブや、解除するときバックしなければいけないオートフリーハブだったのを考えると、とれも便利になったものです。

4H⇔4Lは、停止してから切り替えます。4Lでは滑っている側にブレーキをかけ、滑っていない側のタイヤの駆動力を確保する電子制御ブレーキLSDトラクションコントロールが機能します。

また、純正アクセサリーには後輪用LSD(リミテッド・スリップ・デフ)も用意されるなど、ラダーフレームに前後リジッドアクスルを備えたジムニーは、軽く、小回りが利いて、悪路に強い、日本の小さな巨人です。

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伝統を今日的にアップデートしたジープ ラングラー

ジープ ラングラー 2018ジープといったらパートタイム4WDの雄というイメージですが、現代のラングラーは伝統のパートタイム4WD+最新フルタイム4WDといったモデルです。

メイントランスミッションは8ATで、これに2速の副変速機付きで、センターデフも持っています。

ジープ ラングラー 2018

“セレクトラックフルタイム4×4システム”は、トランスファーレバーで2H(FR。低燃費・舗装路用)、4H AUTO(フルタイム4WD)、4H PART TIME(パートタイム4WD)、そしてN(ニュートラル)があって、4L(低速悪路用)の切り替えが走行中でもできます。

アンリミテッド・ルビコンに採用されるロックトラック4×4システムは、さらに悪路走破性高めたもので、4Lの減速比を2.72:1から4:1とローギアードに設定するとともに、スイッチ操作で前後デフロック、後輪デフロックの切り替えも可能です。

また電子制御スウェイバー(スタビライザー)の解除スイッチも備え、フロントの左右輪が動きやすくなります。

名前が、過酷さで有名なアメリカ・ネバダ州からシエラネバダ山脈を越えてカリフォルニア州へと続く花崗岩の全長22マイルルビコントレールに由来するだけのことはありますね。

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レトロなデザインも人気。トヨタ FJクルーザー

FJクルーザーは、日本では2010~2018年まで発売されていました。当時のランドクルーザープラドやハイラックスサーフなどとベースは同じで、ラダーフレーム、サスペンション(F=ダブルウィッシュボーン、R=リジッドアクスル)、3.5L V6 DOHC24バルブのエンジンを共用しています。

最大の特徴はネオクラシックなスタイリングで、かつてのランクルFJ40系を彷彿させる丸目で懐かしいデザインは目を引きました。

前後4枚のサイドドアはピラーレスの観音開きで、リアドアの存在を感じさせない処理がなされています。

トランスファーは2速副変速機付きで、H2(FR)、H4、L4を手動で切り替えます。

オプションで用意されたアクティブトラクションコントロール(A-TRAC)は、L4で低速走行中、滑った車輪にブレーキをかけて駆動力を確保。また、オフロードパッケージ車ではリアデフロック機構が標準装備されます。

こんな楽しいデザインのSUVが消えてしまったのは、本当に惜しいですね。

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RVブームを築いた三菱 パジェロ

三菱 パジェロ FINAL EDITION 2019

クロスカントリーモデルの名車パジェロは1982年に発売開始され、ずっとパートタイム4WD+ラダーフレームでしたが、1991年にスーパーセレクト4WDシステムを導入しフルタイム4WDになりました(以後も一部モデルはパートタイム4WDでした)。

さらに1999年にはラダーフレームビルトインモノコックボディを採用し進化。ただ残念なことに、2019年4月に発売されたファイナルエディションを最後に販売を終了しました。

パジェロ 2006最終型はスーパーセレクト4WDⅡシステムのフルタイム4WDです。これは、前後トルク配分33:67のセンターデフと、ビスカスカップリングを並列で備え、さらに前後直結も可能な機構です。

トランスファーレバーによる操作は、2H(FR)、4H(フルタイム4WD)、4HLc(センターデフロック4WDハイレンジ)、4LLc(センターデフロック4WDローレンジ)を備え、走行中でも切り替え可能。オプションでリアデフロック機構も用意されていました。

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いま正規で買える唯一のピックアップトラック。トヨタ ハイラックス

トヨタ ハイラックス 2017

ハイラックスは1968年に登場したピックアップトラックで、4WDモデルは1979年(第3世代)からラインアップに加わりました。

現行モデルは8代目にあたり、海外ではシングルキャブ(2人乗り)、エクストラキャブ(4人乗り)、ダブルキャブ(5人乗り)を用意。日本仕様は、2.4L 直4インタークーラー付きターボディーゼルのダブルキャブ仕様のみです。

レジャーはもちろんタフな仕事に使うピックアップトラックなので、ラダーフレーム、リーフスプリング式リジッドアクスル(フロントはダブルウィッシュボーン)は不変です。

トヨタ ハイラックス 2017

センターデフを持たないパートタイム4WDで、トランスファーの切り替えはダイアル式スイッチで行います。H2(FR)、H4、L4を選ぶことが可能で、H2⇔H4の切り替えは100㎞/h以下の直進状態であれば走行中でも可能です。

リアデフロック機構も備え、スタックからの緊急脱出時や相当な悪路走行にも強い一面をもっています。またFJクルーザーでも用意されたアクティブトランクションコントロール(A-TRAC)も装備しています。いまや国内で唯一、正規販売される貴重なピックアップトラックでもあるのです。

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本格的な悪路走行を楽しむ方はもちろん、出先での万がいちに備える意味でもトランスファー(レバー&スイッチ)は重要です。そんなところに着目して、SUV選びをしてみるのも面白いかもしれませんね。

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