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【いまさら聞けない】”RV”とはなに?代表車種も紹介

RVとは「レクリエーショナル・ビークル」の略称で日本語訳すると「休暇を楽しむための車」という意味になります。ではRVとはどのようなクルマのことを指すのでしょうか。今回はRVの定義やかつて人気となっていたRVの代表車種を紹介していきます。

更新日2022/02/21

RVってどんなクルマ?

三菱 パジェロ 1983

最近はあまり耳にすることはなくなりましたが、90年代前半はRVと呼ばれるジャンルのクルマが非常に人気となっていました。なんとなく「RV=SUVの別の呼び名」と思っている方も多いかもしれませんが、RVは冒頭で紹介した通り「休暇を楽しむためのクルマ」という意味なのでそれ自体がSUVを指すワードではありません。

ただ、当時はアウトドアブームということもあり、レジャーに強いクルマであるSUVがRVの代表格という見方があるのは確か。近年では乗用車をベースとしたクロスオーバーSUVが主流になっていますが、元々SUVは悪路の走破性が高く、頑丈なイメージも強いので自然を満喫するのには最適なクルマというわけです。

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RVは元々キャンピングカーを指す言葉

キャンピングカー

RVとは元々はアメリカで生まれたクルマであり、日本の定義とは異なりキャンピングカーを指す言葉として定着しています。キャンピングカーは、居住空間を確保した移動できる住居であり、そのルーツは馬車の時代からと言われています。

日本では、キャンピングカーの需要がそれほど多くなかったということもあり、普通車であるミニバン、ワンボックス、ステーションワゴンにも、アウトドアやレジャーに向いていればジャンルを問わずRVと呼ばれるようになりました。国や時代背景によってその意味合いも変化していったのです。SUVはRVのカテゴリーの中のひとつと考えるのが一般的と言えるでしょう。RVはどちらかと言えばメーカーの販売戦略のために用いられたワードと捉えることもできます。

日本では1980年以降、レジャー向けのクルマ、いわゆる”RVブーム”となります。日本で初めて登場したRVはいすゞのロデオ ビッグホーンとされています。RVには形や大きさ、駆動方式に決まりはなく、定義はやや曖昧です。

90年代以降はRVブームがさらに加速。この頃から多少の荒れた道でも走ることのできるタフなイメージが強いSUVが数多く発売されました。休日は海や山に出かけ、大自然の中でバーベキューやキャンプを楽しむ、そんなライフスタイルが確立され、レジャーという言葉が定着した時代でもあります。90年代後半ミニバンが人気になり始めるとRVブームは徐々に落ち着いていきました。

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RVの代表車種を紹介

いすゞ ロデオ ビックホーン(1981年9月)

初代ビッグホーン

アウトドアブームが加速し始めた1981年にロデオ ビッグホーンは登場しました。

ベースが同社のピックアップトラックであるロデオのフレームにステーションワゴン型のボディを載せることで誕生。もともと商用バンとして登場したモデルですが、後に乗用ワゴンであるショートバン、ロングバンが追加されることで徐々に需要が高まっていきました。ラダーフレームを持つモデルでありながら、オンロードでは乗用車同等の快適性を備えています。普段使いからレジャーまで幅広く使えるロデオ ビッグホーンは言わば、RVの先駆者的な立ち位置のクルマです。販売台数は奮いませんでしたが、以降の日本車の歴史に大きな影響を与えた一台です。

 

三菱 パジェロ(1982年4月)

初代パジェロ キャンバストップ-2

クロスカントリーの代名詞とも言える三菱パジェロはRVブームの火付け役となったモデルで初代は1982年に登場しました。ラダーフレームは持つ屈強なボディはどんな荒れた道でも突き進める走破性を持っています。

以降のモデルに比べると、箱型で無骨なスタイルが際立っていますが、当時は乗用車感覚で乗ることがでるスタイリッシュな四駆SUVとして注目を集めました。ボディタイプは3ドアのボディにハードトップとキャンバストップが用意され、翌年には5ドアのロングモデルが追加されました。

1983年のパリ・ダカールラリーに参戦したことで、その性能の高さが認められ、海外市場でも人気を広げていきました。その後もクロスカントリー不動のポジションを手に入れましたが、2019年4代目を最後にラインアップから姿を消しました。

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トヨタ ハイラックスサーフ(1984年5月)

ハイラックスサーフ 2009

ハイラックスサーフという名前の通り、ピックアップトラックのハイラックスをベースとしたSUVです。当時のハイラックスが2人乗りだったので、5人乗りになることで実用性を向上しています。

リヤはピックアップトラックに天井を被せているので下半分がスチール製、上半分はFRP製。着脱式リムーバブルトップが備わりますが、後部はフレームレスなので、安全対策としてロールバーが追加されています。

ただし、当時の日本の道交法ではルーフを取り外しての公道を走ることはできませんでした。初代のみボディタイプは3ドアのみですが、2代目以降のモデルからはより実用席な5ドアモデルも追加されています。

当時はRVブームということもあり、ハイラックスサーフは不動の人気を築いていき、日本では2009年まで販売されていました。

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日産 テラノ(1986年8月)

日産 テラノ 初代

1986年、ダットサントラックをベースとした初代テラノが登場しました。発売当初は2ドアモデルのみの販売でしたが、1989年により実用性の高い4ドアモデルが追加されました。オンロードでの快適性も考慮されていますが、リヤサスペンションには、同じく日産のサファリ同様5リンクコイルリジッドを採用しており、オフロードでもそのポテンシャルを発揮することができます。

エクステリアで特徴的なのはサイドの三角窓でしょうか。テラノはシティユースでの活躍も期待されていたため、無骨さの中にも洗練されたデザインが採用されています。ボンネット先端に開けられた3つの吸気口もテラノのアイデンティティとなっています。ハイラックスサーフやパジェロ同様、RVブームをリードした一台として知らており、後にテラノの影響を受けたSUVも少なくありません。

 

三菱 ЯVR(1991年2月)

三菱 RVR 1991

ЯVRはRVブームが激化する90年代初頭にデビュー。ЯVRは「レクリエーショナル・ビークル・ランナー」の略でネーミングからもRV車であることが読み取れます。

現在もコンパクトSUVとして販売されていますが、初代は今とはコンセプトが大きく異なり、トールワゴンの「シャリオ」をベースとしたRVでした。その特徴として後部ドアはスライド式で、後部座席はワゴン車やミニバン並みにロングスライドすることができました。

そのため、小型なモデルではありますが、シートアレンジによっては、ゆとりのある室内空間をつくり出すことも可能。オフロードを意識した「スポーツギア」やセミオープンモデルの「オープンギア」といったグレードを設定するなど今までにない新しい試みがいくつも見られ、日常生活での使い勝手の良さもあり、人気車種となりました。

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ホンダ ホライゾン(1994年2月)

ホンダ ホライゾン 1994

ホライゾンはいすゞ ビッグホーンのOEM供給を受けて販売されたモデルです。そのため見た目はほとんど同じで、フロントグリルやアルミホイールのデザイン、カラーバリエーション、標準装備などで差別化を図っていました。5人乗り仕様の他、ファミリーユースにも対応できる3列シート7人乗りもラインアップ。

全幅は1,745mmと当時としてはゆったりとしたボディサイズを備え、厚みのあるエンジンフードや太目のピラー、曲面の合わせガラスなど、無骨さを抑えつつも力強さが表現されています。

また、ボディ外板部の全てに防錆鋼板を使用し長く付き合える耐久性、その他、冬期に活躍するシートヒーター、安全性を高めるコーナリングランプ、サイドアンダーミラー、ヒーテッドドアミラーなども採用されています。

 

三菱 デリカスペースギア(1994年5月)

三菱 デリカスペーシアギア 1994

デリカスペースギアはアウトドア向けのミニバンです。オフロードをコンセプトとしているミニバンは非常に珍しく、ライバルと言えるようなモデルは他にありません。それでいながらフロントエンジンの1BOXという現在のミニバンのベースをつくった先駆者でもあります。

オフロード性能はミニバンに毛が生えた程度と思われる方もいるかもしれませんが、フレームはパジェロのラダーフレームをベースとしているため、他のミニバンでは太刀打ちできないほどの剛性を持っているのです。さらにパジェロから流用された4WDシステムや足回りもデリカスペースギアを唯一無二の存在に仕立て上げています。

そこにミニバン並みの広い室内空間が備わるので、家族や友人とレジャーに出かけるのには打ってつけなクルマと言えるでしょう。

デリカD:5の中古車情報を見てみる

 

日産 ラシーン(1994年12月)

日産 ラシーン

ラシーンはもともと1993年の東京モーターショーに参考出品されたクルマですが、大好評を得たため、翌年から販売が始まりました。名前の由来は「羅針盤」からきています。

ルーフレールや角張ったボディがいかにもクロカンぽいデザインですが、オンロード向けのモデルです。ボディは全長4,115mmと小型のSUVで、ちょうど昨今のブームになっているクロスオーバーSUVと同じようなコンセプトですね。

それでも日常使いで気負わず運転できる絶妙なサイズ感やオフロードテイストなデザインが受けて、人気モデルとなりました。2000年に販売を終了し、後継車種は販売されていませんが、中古市場では根強い人気を持つクルマです。

 

三菱 パジェロ ミニ(1994年12月)

三菱 パジェロミニ

パジェロミニは軽自動車の本格的SUVで、プレス加工で造ったラダーフレームを床に溶接したビルドインフレームモノコック構造を採用することで、頑丈さと軽量さを両立しています。パジェロの名が与えられている通り、軽自動車らしからぬ力強いデザインと悪路を得意とする走破性の高いモデルです。駆動方式は4WDまたはFR、4WDモデルは走行中でも駆動方式の切り替えが可能なイージーセレクト4WDを採用しています。

似たコンセプトを持つモデルとしてスズキのジムニーが挙げられますが、オフロード性能はラダーフレームを採用したジムニーにやや劣るものの、パジェロミニの足回りは前輪にマクファーソンストラット、後輪に5リンク式コイルリジッドと舗装路での快適性が高いモデルでした。

パジェロミニ VS ジムニー 〜なぜパジェロミニはジムニーに勝てなかった?〜

 

RVについて紹介してきましたが、本格派SUVであったり、オンロード向けのSUVであったり、ミニバンだったりと、様々な車種がRVとして販売されていたのがお分かりいただけたかと思います。

クルマのブームというのは、その当時の時代背景やライフスタイルも大きく影響してきます。現在のクロスオーバーSUVブームはもしからしたら、RVがより私たちの身近なクルマとなったモノなのかもしれませんね。

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