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バカっ速のSUVを販売するVWグループの新ブランド『CUPRA』

みなさんはCUPRA(クプラ)という自動車ブランドをご存知でしょうか?VWグループのSEAT(セアト)から生まれた新しいブランドで、2018年のジュネーブモーターショーにおいて第1弾となるコンパクトSUVのアテカがお披露目されました。日本では馴染の薄いブランドですが、バカっ速のSUVを販売しています。

更新日2022/10/05

オートバイからトラック・バスまで、VWグループのブランド展開

輸入車を代表するメーカーであるフォルクスワーゲンは、数多くのブランドをグループ内に抱えています。有名なところでは高級車ブランドの「アウディ」、スーパーカーブランドの「ポルシェ」「ランボルギーニ」、超高級ブランドの「ベントレー」や「ブガッティ」が名を連ねると同時に、大型バス・トラック部門に「スカニア」「MAN」、2輪ではイタリアも「ドゥカティ」がVWグループの一員です。

さらに日本では馴染みの薄いブランドですが、ヨーロッパでは一般的なスペインの「セアト」とチェコの「シュコダ」といった、量産メーカーも同グループに属しています。

このマルチブランド化の動きは1960年代までさかのぼり、いまでは量産メーカーから高級ブランド、商用車、スーパーカー、2輪など、多岐にわたるブランドを抱えることで、それぞれのブランドの品質を高め、メーカーとしての価値を向上させるという狙いがあります。

CUPRAはスペインのブランド

セアトは1950年代にイタリアのフィアットが出資し設立されたスペインの自動車メーカーで、ヨーロッパではVWと同様、量販車メーカーというイメージがあります。

フィアット車のライセンス生産からスタートし、古くはフィアット600やフィアット850、131などのセアト版が販売されていました。
しかし1980年にフィアットが撤退を発表。代わりにVWが関係を築き、1993年からVWグループの子会社となりました。

VWのプラットフォームを使ったモデル開発が行われるようになった後のセアトは、積極的にWRCやTCR(ツーリングカーレース)に車両を投入し、スポーティブランドのイメージを築きます。

当初は、VWとの差別化とコストダウンのため、1世代前のプラットフォームを使うこともあったセアトですが、現在は2000年以降のブランド再構築によって、プラットフォームはほぼ共用されるようになりました。

今回、紹介するCUPRA(クプラ)は、セアトの高性能スポーツブランドという位置付けで、2018年にスタート。と同時に、セアトとしてしばらく遠ざかっていたTCR(ツーリングカーレース)に、ふたたび参入することが発表されました。
CUPRAは、CUP RAcing(カップレーシング)からとったもので、スペイン語読みで”クプラ”と発音します。

ヨーロッパのスポーツカーレースがお好きな方ならピンと来ると思いますが、1990年代にラリーやツーリングカーレースで活躍したセアトの小型車イビサに設定された高性能バージョン「イビサ CUPRA」から付けられています。

つまりヨーロッパのクルマ好きにとっては、ことさらスポーティなイメージを持つネーミングというわけです。

日産の“NISMO”や、ホンダの“タイプR”が独立したブランドになったようなイメージでしょうか。VWグループとしてはCUPRAの立ち上げによって、量産モデルにおける(ヨーロッパ市場の)スポーツイメージを高め、さらにブランドの充実化を図りたいという狙いがあるのでしょう。

CUPRAのロゴは交差する2つの三角形を組み合わせた、スピード感のあるダイナミックなデザインです。イメージカラーは鈍い輝きを放つ銅の色。高いパフォーマンスと高級感、先進性を予感させるカッコよさがあります。

CUPRAのハイパフォーマンスSUV

スポーツブランドのCUPRAですが、現在の自動車マーケットにおいてクロスオーバーSUVは外せないカテゴリーのようで、セグメントの異なる2タイプのSUVがラインアップされています。

まずは、ブランド立ち上げと同時に発表されたATECA(アテカ)です。

ボディサイズ、全長4,376mm×全幅1,841mm×全高1,611mm、ホイールベースは2,631mmのコンパクトなスポーツSUVで、基本骨格にはVWのMQBプラットフォームが使われています。

マツダ MX-30と同サイズのボディに搭載された2.0L 直4直噴ガソリンターボエンジンは、ハイパフォーマンスグレードのVZ1では、最高出力221kW(300PS)/5,300-6,500rpm、最大トルク400Nm/2,000-5,200rpmを発生。それに7速DSGと電子制御4WDシステムが組み合わせられ、最高速度は約249km/h、0-100km/h加速は約4.9秒という性能を発揮します。

アテカの上位に位置するのが、2020年に発表されたFORMENTOR(フォルメントール:英語圏ではフォーメンター)です。スペイン・マヨルカ島北部のフォルメントール岬にちなんで名付けられたフォルメントールは、全高は低くクーペスタイルのスポーティなデザインが特徴です。

そのボディサイズは、全長4,450mm×全幅1,839mm×全高1,510mm、ホイールベース2,680mmというもので、全長と全幅はトヨタのカローラクロスに近い数値となっています。

エンジンラインアップは、1.4L e-ハイブリッドをはじめ、1.5L 直4ガソリンターボ、2.0L 直4ガソリンターボ、2.0L 直4ディーゼルターボと、ハイパフォーマンスモデルのフォルメントール VZ5に搭載された最高出力287kW(390PS)/5,700-7,000rpm、最大トルク480Nm/2,250rpmを発生する2.5L 直列5気筒ガソリンターボで、2.5Lをのぞくガソリンターボエンジンは、いくつかの出力違いが選べるようになっています。

ちなみにフォルメントール VZ5のトランスミッションはDSGで駆動は電子制御4WD。最高速度は約250km/h、0-100km/h加速は約4.2秒とアナウンスされています。まさにハイパフォーマンスSUVと呼ぶにふさわしい仕様ですね。

デザイン、パフォーマンスなどとても魅力的なクプラのSUVですが、現在のところ日本に導入される予定はありません。

ただし今後は高性能な電動化モデルの積極的な投入が予定されていますし、レースシーンでの活躍ぶりによっては日本での知名度も上がりますから、ハイパフォーマンスなEVモデルの需要が見込めるようあれば、可能性はゼロではないでしょう。
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文・SUV FREAKS編集部

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