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いまさら聞けないSUVとは何?売れ筋ランキングも紹介
最近人気が高いSUVですが、そもそもSUVとは、どういう意味なのでしょうか?この記事ではSUVの本来の意味から進化の歴史、最近の人気車種まで紹介します。
更新日2022/02/17そもそもSUVって何でしょうか?歴史と共に振り返ります。
SUVとは、スポーツ・ユーティリティ・ヴィークルの略で、それぞれの頭文字をとってSUVといいます。直訳すると、スポーツ用多目的車です。
簡単に言うと、アウトドアなどに使いやすい設計となっている車のことです。
まず、SUVの歴史についてですが、もともとはアメリカで生まれ、ピックアップトラックの荷台に、FRP製のハードトップを付けたものが始まりといえます。
それから徐々に、ラダーフレーム付きのジープなどの本格的な4WDモデルから、モノコックボディを使用した乗用車タイプの4WDモデルと、変化を遂げます。
ラダーフレームのモデルは、シャシーが頑丈に出来ているため、岩山などの悪路などでも難なく走れますが、モノコックボディのモデルは、ラダーフレームほどシャシー強度がないため、岩山などの悪路を走るのは、それほど得意ではありません。
その後は、歴史とともに、背が高い4WDモデルのことを、全般的に指すようになりましたが、現在では、その定義はあいまいで、普通の乗用車モデルよりも背が高い(地上高の高い)ワゴンタイプであれば、SUVとジャンル分けされていたりします。駆動方式の決まりも特になく、2WDのSUVモデルもたくさんあるのも事実です。
本格的な悪路走破性を兼ね備えたモデルから、シティユースをメインとしたモデルまで、それら含めてSUVという扱いになりました。
高級SUVも数多く存在しますが、その火付け役となったのが、レクサスの初代RX(日本名ハリアー)です。北米市場で爆発的な売り上げを記録し、その効果は全世界まで波及することとなります。
その後追いかけるように、BMW X5やカイエンなどが登場し、高級SUV市場がにぎやかになってきます。その流れは現在まで続き、ベントレーやジャガー、マセラティまでからもSUVモデルが登場する時代となりました。
レンジローバーからは、まさかのオープンモデルのSUV、イヴォークが登場し、もはやSUVの定義とは?になりつつあります。
日本におけるSUVの歴史って?
日本のSUVの歴史についてですが、バブルのころ、トヨタ ハイラックスサーフや日産 テラノに人気が出始めたのが始まりです。それ以外にも、三菱パジェロやトヨタランドクルーザー、イスズビックホーンなど、本格的なモデルが多々ありました。
当時、スキー場などいくと、ハイラックスサーフや、パジェロだらけで、自分のクルマがどれか分からなくなるほどのブームになりました。
日本で4WDモデルが流行っていたころは、まだSUVという言葉は浸透しておらず、クロスカントリービークルや、RV(レクリエーショナルビークル)と呼ばれていました。
その後1990年代になると、シティ派クロカンなる言葉が生まれます。
トヨタから発売されたRAV4、ホンダ CR-Vなどがそれにあたります。2WDモデルをメインとし、悪路走破性よりも、街中の乗りやすさを重視したSUVです。
本格的なモデルよりも、重量も軽いため、燃費などに関しても有利なモデルとなります。
これらのモデルもまた、北米市場で人気にあるモデルとなり、その後各メーカーが追いかける形で、次から次に悪路走破性を重視しないモデルが登場します。
もともとはアメリカが発祥となったSUVですが、その後レクサス RX (ハリアー)、トヨタRAV4など、日本のモデルが火付け役となって、現在の世界中のSUVブームを引き起こした可能性も否定できません。
もしかすると日本が一番SUVモデルの開発に熱心なのかもしれないですね。
2021年のデータで見る人気SUV
2021年(1〜12月)の新車販売台数のデータから売れ筋モデルを5台ピックアップします。
第5位 トヨタ RAV4 4万9594台
2019年4月から発売された5代目RAV4もいまだ高い人気を誇っています。
RAV4の人気の理由は、多角形を取り入れたデザインで、現在人気の高い流麗なクーペフォルムなSUVとは一線を画す、ゴツゴツとした無骨さが感じられるエクステリアが魅力です。
特に、アドベンチャーは専用フロントグリル、専用フロントバンパー、専用大型フロントスキットプレート、専用フォグランプベゼルなどを備えており、オフロードテイストを高めたワイルドなデザインに仕上がっています。
アドベンチャーは、当初ガソリン車のみの設定でしたが、2021年12月の一部改良によって、ハイブリッドモデルも追加。
オフロードテイストなデザインを選びたい。けれど、燃費もあきらめたくないといったわがままなユーザーも取り込める魅力的な一台です。
第4位 ホンダ ヴェゼル 5万2669台
2021年4月に登場した2代目ヴェゼルもランクインしました。
初代も人気の高いコンパクトSUVでしたが、モデルチェンジによってデザインをブラッシュアップされました。
エクステリアは、クーペライクなプロポーションを際立たせながら、全席で爽快な視界を提供するためのスリーク&ロングキャビンを採用。また、一見すると、グリルレスにも見えるボディとの一体感を高めたフロントグリル採用することで、スタイリッシュさや先進性が感じられるデザインとなりました。
インテリアは、ホンダのセンタータンクレイアウトにより、コンパクトながら広い室内空間や荷室容量を確保。
さらに、そよ風のようにエアコンの風がふきわたるそよ風アウトレットや、PLaYにはパノラマルーフを採用するなど、新機能によって商品力もアップしています。
第3位 トヨタ ハリアー 7万4575台
2020年6月にフルモデルチェンジされた4代目ハリアーも依然として高い人気を保っています。
4代目ハリアーは先代と同じくクーペフォルムとなっており、スタイリッシュさが感じられるデザインが魅力です。
また、細目で精悍さが感じられるLEDヘッドランプには二重のL字型シグネチャーランプが配置され、ハリアーの個性を強調しています。リアは横一文字に結ばれたLEDバーライトが特徴的で、先進性が感じられるデザインです。
インテリア(内装)は馬の鞍をイメージしたという幅広のセンターコンソールとそれを挟み込むインパネの組み合わせが印象的で、先代から変わらず高級感が感じられる一台となっています。
第2位 トヨタ ライズ 8万1880台
2019年11月に登場したライズも高い人気を誇っています。
全長3,995mm×全幅1,695mm×全高1,620mmという5ナンバーサイズのコンパクトなボディが魅力で、迫力ある大径17インチタイヤ(Zに装備)と張り出したフェンダーによって、SUVらしい力強さも感じられるモデルです。
さらに、コンパクトながらも前後シート間を900mm確保した広々とした室内空間、クラストップレベルの369Lの容量を持つ荷室、多彩なユーティリティスペースなど、SUVならではの使い勝手の良さも感じられる一台です。
また2021年11月には新たに、エンジンを発電専用とするシリーズハイブリッド方式の1.2Lハイブリッドシステムe-SMART(イースマート)モデルを追加。
モーターならではのレスポンスの良い加速性能と、WLTCモード燃費で28.0km/Lというクラストップレベルの燃費性能を両立させています。
さらにワンペダル走行が可能で、アクセルの踏み換え回数が減るので、疲労軽減にも繋がります。
こちらも一部改良によって、商品力がアップしており、2022年も楽しみな一台です。
第1位 トヨタ ヤリスクロス 約10万4000台
2021年にSUV新車販売台数1位を獲得したのはヤリスクロスです。
ボディサイズは全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mmと使い勝手が良い、コンパクトなサイズで、スタイリッシュさが感じられるデザインが魅力です。
また、リアシートは4:2:4の分割可倒式で、荷室のデッキボードは6:4の分割式を採用。荷室容量はデッキボード下段時390LとコンパクトSUVのなかでもトップクラスの広さを備えており、荷物もガンガン積み込めるのも魅力です。
リアシートの中央席だけを倒してスキー板などの長尺物を積むこともできるので、アウトドア・レジャーでも重宝するでしょう。
WLTCモード燃費も30.8km/L(ハイブリッドX)とSUVもなかでトップクラスの低燃費と、まさにスキがない一台と言えます。
※ヤリスクロスの販売台数はメーカーに電話取材を行い調査しています。
2020年のデータで見る人気SUV
2020年(1〜12月)の自動車販売台数のデータ(自販連による)の中から、今売れ筋のSUV上位5台をピックアップしてみましょう。
第5位 ダイハツ ロッキー 3万1153台
2019年秋におよそ22年7ヶ月ぶりの復活を遂げたダイハツ ロッキー。4代目のタントに続いてDNGA(ダイハツ ニュー グローバル アーキテクチャー)を採用したコンパクトSUVです。5ナンバーサイズのミニマルなボディに17インチの大径タイヤを履き、迫力あふれるフロントマスクによってサイズ感を超えた存在感を発揮。プラットフォームはコンパクトカー向けのDNGAプラットフォームが使われており、効率の良いパッケージングと広々とした車内空間、そして使い勝手の良い荷室を確保することに成功しました。
パワートレインはダイハツ製の1.0L 直3ターボエンジンを搭載。トランスミッションはワイドレシオ化することで、燃費や静粛性が高められたD-CVTが組み合わされています。
駆動方式はFFおよび電子制御式カップリング機構を用いたダイナミックトルクコントロール4WDが用意され、リアサスペンションは2WD/4WDともにトーションビーム式を採用。安全機能や運転支援機能も数多く採用されるなど、完成度の高い1台に仕上がっています。
第4位 ホンダ ヴェゼル 3万2931台
3代目フィットをベースに開発されたコンパクトSUVのホンダ ヴェゼル。SUVでありながらジャンルにとらわれないユーティリティの高さをもち、ミニバンのような使い勝手の良さをも兼ね備えています。
「Dynamic Cross Solid」を掲げた外観はクーペのようなフォルムを持ち、クロスオーバーSUVにスポーティさをプラス。リアドアハンドルをウインドウと一体化させることで、2ドアクーペのようなスムースなボディラインを強調します。
パワートレインは1.5 L 直4ガソリンエンジンのほかにハイブリッドシステムも用意。トランスミッションはパドルシフト付きの7速ATおよびCVTが組み合わされ、駆動システムはFFおよび4WDが用意されています。この4WDシステムは電子制御によって前後輪のトルク配分をコントロールするホンダ独自のリアルタイムAWDとなっています。
安全装備では、2016年2月の改良によってホンダの誇る最新技術のHonda SENSING(ホンダセンシング)を搭載。予防安全におけるさまざまな最新技術が多数用いられています。
第3位 トヨタ C-HR 3万3676台
トヨタの世界戦略車として100ヶ国以上での販売が行なわれている大人気のSUVモデル。SUVでありながら走行性能も追及され、開発時にはニュルブルクリンクのテストコースにも持ち込まれたほど。そんな走行性能とともにエッジの効いたスタイリングでも話題を集めました。
プラットフォームには4代目プリウスと同じTNGA(トヨタ ニュー グローバル アーキテクチャー)を採用。パワートレインは1.2L 直4ターボガソリンエンジンおよび1.8L直4ターボに電気モーターを組み合わせたハイブリッドが用意されています。
トランスミッションはCVTに加えて6速MTもあり、駆動方式はFFおよび4WDを設定。2016年末のデビュー以降から安定した人気を誇り、2019年秋には待望のマイナーチェンジを敢行。フロントはエアインテークを拡大し、ワイドスタンスを強調するとともにフォグランプの位置を変更。デイライトとターンランプの機能を合せ持つLEDクリアランスランプや、車両の内側から外側に流れるように点灯するリアコンビネーションランプが装備( S-T以外のグレードに標準装備)され、2020年8月には緊急時操舵支援機能、低速時加速抑制機能などの安全装備が強化されるなど各種機能がアップデートされています。
第2位 トヨタ RAV4 5万4848台
1994年に初代が発売され、2013年発売の4代目以降は海外市場向けモデル(3代目は2016年8月まで日本で販売)として販売を継続、2018年4月発売の5代目からは再び日本での販売が再開されたトヨタ RAV4。初代は5ナンバーとコンパクトで、日本におけるクロスオーバーSUVの知名度を広めた立て役者でした。代を重ねるごとにボディサイズは大きくなり、現在ではミドルサイズSUVとなっています。
2019年4月より日本での販売が再開された5代目モデルのキャッチコピーは「好きにまみれろ!」。プラットフォームにはGA-K(グローバル アーキテクチャーK)が採用され、パワートレインには2.0Lおよび2.5Lのダイナミックフォースエンジンに加え、2.5Lエンジンに電気モーターを組み合わせたハイブリッド車もラインアップ。トランスミッションはダイレクトシフトCVTが設定され、駆動方式はFFおよび4WDが用意されています。
4WDシステムには、従来のダイナミックトルクコントロール4WD(ガソリンモデル)、電気式4WDのE-Four(ハイブリッドモデル)に加えて、ガソリンモデルのアドベンチャーにダイナミックトルクコントロールAWDを用意。この4WDシステムは走行状況に応じ前後トルク配分に加えて後輪トルクを左右独立で制御し、コーナリングでの走行安定性や、悪路走破性を高めています。
第1位 トヨタ ライズ 12万6038台
ダイハツ ロッキーのトヨタ版として、ロッキーと同時期の2019年秋にデビューしたライズ。ボディサイズはロッキーと同じながら、フロントマスクのデザインをロッキーとは異なるテイストにし、トヨタらしさを前面に押し出しています。
ダイハツのDNGAを導入した初のトヨタ車で、パワートレインもロッキーと同様のダイハツ製1.0L直3ターボエンジンを搭載。トランスミッションにもロッキーと同じD-CVTが採用されています。
駆動方式はFF/4WDを搭載し、4WDシステムには車両の状態に合わせて最適なトルクを後輪に配分するダイナミックコントロール4WDを採用。安全装備では衝突警報機能や衝突回避支援ブレーキ、ブレーキ制御付き誤発進抑制機能、アダプティブクルーズコントロール、スマートパノラマパーキングアシストといったトヨタ最新の運転支援技術が数多く取り入れられています。ちなみにモデル名の「RAIZE」は英語のRISE(盛り上がる)とRAISE(掲げる)を組み合わせた造語です。
2019年上半期は何が売れてた?
2019年上半期(1〜6月)に売れていた上位5台もピックアップしてみました。
第5位 マツダ CX-5
ディーゼルのクロスオーバーSUVモデルの中で、一番売れているのがCX-5です。「造形美」という表現にふさわしい塊感と躍動感のあるデザインに、トルクフルで経済的なディーゼルエンジンという組み合わせが人気の理由と言えるでしょう。ちなみに、CX-5の販売比率は、ディーゼルモデルが65%に達し、ガソリンモデルよりも人気が高くなっています。
第4位 トヨタ ハリアー
ハリアーは2013年に3代目へフルモデルチェンジしてからも、長い期間安定した人気を保ち続けています。日本専売モデルとしてサイズが最適化されたことと、スマートで高級感のあるスタイリング、立体的なデザインのインパネなど、車格と質感が非常に高いモデルでありながら、買い得感のある価格設定も魅力の一つです。
第3位 日産 エクストレイル
エクストレイルは、アウトドアシーンによく似合うというイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。「インテリジェント4×4」を搭載したクラストップレベルの悪路走破性、水や汚れに強い防水加工のキャビンといった装備が充実していることと、オフロードからオンロードなど様々な使い方にマッチするよう、数多くのグレードが用意されていることも人気の理由となるでしょう。
第2位 トヨタ C-HR
C-HRは、トヨタ唯一のコンパクトSUVです。トヨタの新プラットフォームTNGAを採用しており、独創的でスポーティなデザインが特徴です。信頼性の高いハイブリッドシステムと充実した装備、価格とサイズが手頃であることが、人気の理由でしょう。
第1位 ホンダ ヴェゼル
2位のC-HRに僅差で1位となったのは、同じくコンパクトSUVのヴェゼルです。ヴェゼルのデビューは2013年と、C-HRよりも早くから販売されていたのですが、2019年現在でも堅調な売れ行きを見せています。センタータンクレイアウトによる後席の居住性や使い勝手の良さは、クラストップレベル。コンパクトサイズでありながら実用性も高いため、幅広いユーザー層に支持を得た結果と言えます。