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SUVの黒歴史?昔、SUVのイメージは悪かった?

一昔前、SUVは「大きい」「重い」「うるさい」「燃費が悪い」と魅力よりも不満が次から次へと出てくるクルマというイメージが強かったように感じます。今では日常使いの足としても選ばれる人気ジャンルとなりましたが、20年前、みんなが敬遠していた黒い歴史をもつSUVを振り返ります。

更新日2019/10/09

大きくて重いボディのSUVが多くて扱いにくかった

ハマー h2

今では「SUV」という言葉は市民権を得るまでになり、日本カー・オブ・ザ・イヤー2018-2019においても、SUVのボルボXC40がイヤーカーに選ばれるなどクルマ選びのトレンドになりつつあります。そもそもSUVとは「スポーツ・ユーティリティ・ビークル」の略で、アウトドアやスポーツでの利便性を第一に考えて生まれたクルマでした。余談ですが、SUVが世に出始めた1980年頃はスペースユーティリティと謳われていました。

SUVの起源に諸説あるようですが、発祥はアメリカと言われています。アメリカには戦後直後から、四輪駆動車の元祖「Jeep」をベースにしたステーションワゴンがありました。人や荷物が十分に載せられる上に、優れた悪路走破性を持った4WDワゴンは、アメリカでは都市生活者を中心に人気でした。こうした十分な悪路走破性と日常の生活の相棒的な要素を持った4WDワゴンは、その後各社からたくさんのモデルがリリースされました。トヨタも北米でランドクルーザー55/56型を発売。この4WDワゴンの流れが、まずひとつ目のSUVの流れになっています。当時は商用に使われていたピックアップトラックに屋根を付けたようなクルマでした。そこで、ピックアップトラックの荷台に簡素なFRP製のシェルをかぶせて、4WDワゴンのようなスタイルに仕上げて使用するスタイルが広がっていきました。これが、いわゆるSUVの源流と言われています。

ピックアップトラックにシェルをかぶしたSUVは、国内の自動車メーカーからも発売されます。日本車で言えば、トヨタのハイラックス・サーフや日産のテラノなどです。ですが、日本の交通事情ではそのボディの設計スタイルが日本とは合わず、「燃費が悪い」、「大きすぎて小回りがあまり利かない」、「排気量が大きいため、税金などの維持費がかさむ」など、カッコいいけれど実用的ではないという評価が一般的でした。

ランドクルーザーってどんなクルマ?

 

エンジンの燃費がよくなかった

仕事にも遊びにも使えるSUVは発売するとアメリカでは大ヒットしました。アメリカで売れたクルマは、大抵日本でもスマッシュヒットするのが当時の流れでしたが、いざふたを開けてみると、SUV上陸当初、日本ではあまり売れませんでした。

その要因の一つに燃費が挙げられます。最近ではカタログ記載のJC08モード燃費の数字と実燃費との乖離が指摘されつつありましが、SUVが国内で出始めの頃はカタログ燃費で、約10km/L程度でした。ですが、実際の燃費性能はそのカタログ数値を下回るのが一般的でした。

ガソリン価格が安いアメリカでは燃費を気にする人は少なかったでしょうが、ガソリン価格が高い日本では、燃費はクルマ選びの重要な点です。SUVは同じ大きさのセダンなどに比べると排気量が多く、かつ重量が重いために燃費が悪くなります。ファミリカーとして使用する場合は、家族全員が乗れば燃費はさらに悪化してしまいます。燃費の悪いという理由から、SUV黎明期のクルマは不人気でした。

なぜSUVにはFFと4WD以外の駆動方式が採用されないのか?

 

オンロードでの性能がイマイチだった

SUVの死角

一昔前のSUVには、「二兎を追うもの一兎も得ず」という言葉がしばし適していました。つまり、SUVはパリ・ダカールラリーのような大きくて泥だらけになりながらオフロード(舗装されていない悪路)を走るクルマが主流でした。そのため、市街地や舗装路などオンロード(舗装路)での走行にはあまり適していませんでした。

しかし、SUVは悪路の走破性や天候には左右されず移動できるクルマという意味では、セダンやコンパクトカーにはない魅力を持ち合わせています。スキーやサーフィン、ダイビングなど、荷物の多いアウトドアのアクティビティ好きには支持されますが、シティー派ユーザーにはSUVは敬遠されていました。近年は、メーカー各社技術の進化によりオンロード性能も引き上げられましたが、オフロードを走るクルマというイメージが定着していたために販売は不振でした。

今ではSUVは日本市場だけでなく世界でも人気ジャンルになりつつありますが、SUVが登場した当時は、悪路や雪道を走る機会が少ない街乗り派・家族全員で移動するファミリー層からは、SUVは敬遠されていました。その理由は「国内を走るには大きすぎる」、「燃費が悪い」、「維持費が高い」など。いまでは購入を躊躇する要因でもあった燃費性能・走りが改善され、多くの層から支持されるジャンルとなりました。

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