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【特に冬に気をつけたい】雪道でスタックしたらどうしたらいいの?
ウィンタースポーツなどで、雪山にでかける機会も増えてきました。雪道に強いイメージのあるSUVといっても油断は禁物。突然スタックしてしまい、クルマが動かなくなってしまった、なんてことも少なくありません。今回は、雪道でのスタック対処法を解説していきます。
更新日2021/01/19どういう状況で、クルマはスタックするのか
クルマがスタックするのは、エンジンで発生した駆動力がタイヤから路面に伝わらない、または伝わりにくい状況で発生します。
クルマは、タイヤと路面の間に摩擦力が発生して、はじめて進むことができます。ところが雪道のような摩擦力が発生しにくい状況下では、タイヤが空転し、立ち往生するようなことが起こります。
たとえば、踏み固められていない新雪や、タイヤの半分以上を覆ってしまうような深い雪道、わだちが高くなりクルマが浮いてしまうような状況は、スタックが起こりやすい状況といえます。
このような路面では、急の付く動作や、停車と発進を繰り返すような運転は控えるとともに、一定の速度をキープして、クルマを動かし続けることがコツです。
シーン別スタックした時の解決法
一口にスタックと言っても、さまざまな状況でスタックが起こります。それぞれのシーン別にスタックしたときの対処方法を紹介しましょう。
タイヤがスリップしている場合
雪道で停車した後、アクセルを踏み込んでもタイヤが空転して、クルマが動かなくなってしまった場合、タイヤがグリップしていないことが原因です。
まずは、ゆっくりとクルマを前後に動かして、タイヤ周辺の雪を固めていきましょう。またスコップなどがあれば、タイヤ周辺の雪を掻きだす、あるいは固めてみましょう。
柔らかい雪よりも、固められた雪のほうが、タイヤはグリップしやすくなります。
踏み固めたり、雪を取り除いても状況が回復しない場合は、摩擦の大きなものをタイヤと地面の間に噛みこませるのも有効。緊急脱出用のスノーヘルパーや、段ボール、フロアマットや布などをスタックしているタイヤの奥まで差し込み、ゆっくりと発進すると脱出することができます。
これは、柔らかい新雪やシャーベット交じりの溶けだした雪で発生しやすいトラブルです。
脱輪した場合
雪で側溝が確認できずに誤って落ちてしまうことがあります。側溝に脱輪する要因は、タイヤが真っ直ぐの状態で、側溝が走っている方向に沿って侵入した場合に起こります。
車両がFFやAWDの場合、リアの片側だけなら自力で脱出することも可能です。しかしフロントタイヤが片側だけ脱輪したという状況では、荷重が脱輪したタイヤ側にかかり、他の3つのタイヤから荷重が抜けているため、ハンドルを切っても脱出は不可能です。
ただし側溝の幅250mm程度までなら、左フロントが脱輪した場合、左に全開に切って進むことで、側溝を乗り越えるようなかたちで脱出できます。その後は、側溝に落ちないように、側溝の走っている向きに対して斜めに進入すれば、落ちずに側溝を越えることができ、本線に戻れます。
側溝の幅が大きい場合は、バンドルを切っても、タイヤが側溝の壁に当たらないので、どうにも動けません。
また、側溝のそばに壁がある場合、ハンドルを切ることでボディを傷つけやすくなるので、おすすめできません。そういった場合や、前後輪ともに脱輪したり、簡単に抜け出せないときは、クルマに余計なダメージを与えかねないので、素直にロードサービスやJAFを呼んでサルベージしてもらいましょう。
わだちや塊に乗り上げた場合
高いわだちや、雪の塊に乗り上げて、タイヤの接地が確保できなくなった場合にもスタックしてしまいます。いわゆる亀の子状態ですね。
こういった場合には、まず4つのタイヤを地面に接地させることが大切です。スコップなどで、クルマの底にたまった雪を掻きだすことで、状況は解決することが多いです。牽引ロープをもったクルマがいる場合には、他のクルマに引っ張ってもらい、亀の子状態を脱出することで、スタックから抜け出すことができるでしょう。
屋外駐車で雪に埋もれた場合
スキー場などで駐車したクルマに雪が降り積もり、クルマが埋もれてしまうといった状況も考えられます。目安としては、タイヤの半分以上の積雪がクルマの周囲にある場合には、発進できなくなるケースが多いです。
こういった場合には、クルマの前進する方向にある雪を取り除く、踏み固めるといった方法で、道を作らなければなりません。なだらかな斜面にして、雪の上に登れるようなスロープを前方5m程度に確保します。この場合には雪かきがもっとも有効な対処法です。
走破性の高い4WDならスタックも怖くない!?
雪道で強いイメージのある4WDですが、それぞれの方式で走破性に違いがあります。
まず、一般的なスタンバイ式4WDは、トヨタ ハリアー、マツダ CX-5、ホンダ CR-Vなどほとんどの国産クロスオーバーSUVで採用されています。
スタンバイ式4WDは、通常はFFで走行し、前輪のどちらかがスリップすると、後輪に駆動力が伝わるシステムで、他の方式に比べると雪道などは弱いと言われます。しかし、電子制御によるスタンバイ式では、スリップから後輪に使わる時間にタイムラグが少なく、飛躍的に性能が向上しています。
フルタイム4WDは、そのほとんどが電子制御により前のトルク配分を路面状況やタイヤのグリップ状況で変化させています。滑りやすい路面でのクルマの安定感が高いのが特徴で、トヨタ ランドクルーザーやスバル レヴォーグに採用されています。
パートタイム4WDは、ドライバーがみずから駆動方式を切り替えることが可能なシステムです。トヨタ ハイラックス、スズキ ジムニーなど、本格オフロード車に採用されています。
本格的な冬の到来により、雪道を走る機会も多くなると思います。普段から雪道になれているドライバーでも、雪道に不慣れなドライバーでも、雪道でのスタックには注意しなければなりません。対処法をしっかりと把握して、安心できるスノードライブをしていきましょう。