プロモーション

テスラが出した近未来ピックアップトラック、サイバートラックとは?

テスラが発表したEVピックアップトラック“サイバートラック”が話題です。SF映画やゲームに出てきそなスタリングが度肝を抜きましたが、“トラックより便利で、スポーツカーよりパフォーマンスがある”というキャッチフレーズ通り既存のピックアップの弱点を見事にカバーしたユーティリティと性能を持っています。

更新日2019/12/25

SF映画に登場しそうなテスラ サイバートラックの内容は?

テスラ(TESLA)はEVやソーラーパネル・蓄電用バッテリー(バッテリーはパナソニックと協力)が有名で、現在セダンやスポーツカーの他にSUV(モデルX)も発売しています。また、EVの商業用大型トラックも発売を予定。大手自動車メーカーも後発(2003年設立)のベンチャー企業の動向を無視できなくなってきました。

このITの聖地シリコンバレーの本拠を置くメーカーの次なる一手がアメリカ自動車産業の聖域であるピックアップトラックです。ピックアップトラックは小型トラックに分類されますが、主流は全長は軽く5メートル以上(6メートル以上もあります)、全幅2メートル以上とのフルサイズのダブルキャブです。

1970~1980年代には日本のトヨタやダットサン(ニッサン)の小型ピックアップが西海岸を中心に流行りましたが、現在は日本製ピックアップトラックもミドルサイズ以上になっています。

大都市に住む方以外のアメリカ人にとってピックアップトラックは、ステーキやハンバーガーのようなものです。大きくてタフでワイルドという、伝統的なアメリカンライフには欠かせない、力の象徴的乗り物です。牧場や農場で工事などの仕事で荷物を積むためという実用性ありますが、それ以上に一家に1台あるべきクルマなのです。

ロサンゼルスやニューヨークで通勤に使う方は少ないのですが、郊外に住む方は別にピックアップトラックやSUVを持っていたりします。このようなライフスタイルを好む人は、これまでのテスラのユーザーとは真逆にいました。テスラユーザーは都市型で、エコ志向で、ベジタリアンだったのです。

それがなぜ、ピックアップトラックを?それは市場の大きさです。ピックアップトラック(小型トラックカテゴリー)はアメリカで1年間に新車が1,000万台以上売れる巨大マーケットなのです。これは乗用車の約2倍。乗用車販売が伸び悩む中、常に売り上げを伸ばしています。

テスラが従来のピックアップトラック志向の人びとに受け入いれられるかは?ですが、新しい顧客を増やすことにはなりそうです。その証拠にサイバートラックは発表後わずか5日間で25万台の予約が入りました(イーロン・マスクCEOがツイッターでは発表)。ちなみにWebサイトから100ドルで予約申し込み可能です。

テスラ モデルXは自らダンスする?「Xmas show」がすごい!

 

曲面を使わない直線的なスタイリング

サイバートラックのスタリングは、マイクロソフトが発売しているビデオゲーム“Halo:ヘイロー”に登場する国連宇宙軍の軍用車両“Warthog:ワートホグ”にインスパイアされたと言っています。たしかに近未来的で、ステルス戦闘機/軍艦や軍用車両のようでもあります。曲面を使わなかった理由は、他にもあります。

ボディシェルは、ウルトラハード 30Xコールドロール ステンレススチールを使っています。つまり成型加工しにくいステンレス合金なので、一般的なクルマで使われるスチール(鉄)のような滑らかで複雑な曲面を作るのが難しいのです。

なので2次元に近いフラットなパネルの組み合わせでデザインされているというわけです。映画“バック・トゥー・ザ・フューチャー”でお馴染みのデロリアンもこんな感じでしたね。

車体構造はエクソスケルトンと呼ばれ、バッテリーやモーターなどを持つフロアと、上部ボディを合体させる構造です。EVでは床下のバッテリーが占める容積が大きいので、こうなるのは必然でしょう。

究極の耐久性、乗員保護性を追求しるのも特徴です。弾丸などが貫通するのはほとんど不可能で、鉄ハンマーで叩いて凹みもせず、腐食もしないというわけです。さらにガラスはテスラ アーマーガラス(防弾ガラス)。発表時には鉄ハンマーでは叩いてもボディは凹みませんでしたが、鉄球をぶつけるとこのガラスにヒビが入るはハプニングがありました。

マスクCEOはそれでも「貫通はしなかった」と苦笑。ともかく防御性はセレブなどには重要なので、軍用車のようかアーマー(鎧)なクルマが求めれれるのです。

テスラ モデルXは自らダンスする?「Xmas show」がすごい!

 

0-60mph(約96.6km/h)加速は2.9秒

パフォーマンスも強烈です。3モーター4WD(6万9900ドル~)、2モーター4WD(4万9900ドル~)、1モーター2WD(リアモーター後輪駆動3万9900ドル~)の3モデルがあるのですが、その最強モデル3モーター4WDでは0-60mph(約96.6km/h)加速が2.9秒。

これはスーパーカー並みです。それで航続距離は約800km以上。牽引能力は約6350kg。これなら大型キャンピングトレーラーやボートなども楽々引っ張れます(アメリカのピックアップトラックでは重要な性能です)。

 

キャンパーとしても使える

注目したいのはユーティリティです。3席2列6人乗りのダブルキャブで、荷台部分はサイドも上面も覆われています。荷台にバイクやATV(4輪プレイバギー)を積み際には、荷台上面を追うトノカバーがコクピットループ部に収納され、さらにテールゲートを開けると、そこからラダーレールが出てきます。

一般的なラダーレールはタイヤ1本が通る幅しかないのですが、これはテールゲートの幅があります。これは非常に便利です。また、エアサスペンションで4インチも車高が下がるので、ラダーレール(スロープ)の勾配が緩くなり、バイクなどが積みやすいのです。

4WDピックアップトラックは、車高が高いのでこうした積み下ろしは大変なので、他のメーカーも真似してほしいほどの装備です。また、トノカバーを上げて屋根にしてキャンパーとても使えます(ポップアップルーフみたいなものです)。

このようにサイバートラックは、外観こそ奇妙ですが、中身は相当実用性が高く、ピックアップトラックや/SUVの方向性を示しているようにも思えます(EV化はもちろんですが)。1モーターと2モーターモデルが2021年終盤から、3モーターモデルが2022年後半から生産開始予定です。

すでにアラブ首長国連邦・ドバイ警察がポリスカーとして導入することを発表していますが、同国は石油や天然ガスの国。そこにEVとはちょっと不思議な感じですね。

なぜ、各メーカーからSUVのEVモデルが発表されるのか?

SUV在庫台数日本一を誇るSUVLANDで中古情報をチェック!