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なぜ、各メーカーからSUVのEVモデルが発表されるのか?
近年、環境問題への関心の高まりを背景に、各メーカーは内燃機関からEVへの転換を急いでいる状況です。そのなかで、メルセデス・ベンツ、ジャガー、ランドローバー、BMW、三菱、フォード、GM、ルノーなど、多くのメーカーがEVを市販化にこぎつけており、その多くはSUVのスタイルをまとっています。どうしてEVには、SUVが多いのでしょうか?
更新日2019/08/02燃費が悪いというSUVの欠点を解消できるから
イギリスとフランスでは2040年、オランダは2025年、ドイツは2030年、スウェーデンでは2030年までに、それぞれガソリンやディーゼルの内燃機関を積んだ新車の販売を禁止するなど、世界中でEVへの転換が待ったなしの状況になっています。
そのなかで現在、人気の高いSUVには、メーカーがコストをかけやすく、開発もやりやすくなっているという側面があります。
くわえて、人気車種のラインナップにEVを追加したり、SUVの新型をEVにすることで、世間の注目を集めることができますし、メーカーとしてはその注目度の高さに乗じて、EVへの転換スピードを加速させたいという狙いもあるでしょう。
またSUVには、ボディが重く、空気抵抗も比較的大きなことから、燃費はあまりほめられたものではないという欠点が共通してあります。
EV化は、燃費の面を改善し、同時に電気モーター特有のトルク特性によって、ボディの重さも感じられなくなるというメリットも見込めます。
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モーターとバッテリーを搭載しやすいから
EVは、バッテリーが車両の性能に大きな影響をおよぼします。そのため、ある程度の容量を持ったバッテリーを搭載しなければならないのですが、ボディ形状によっては室内スペースを犠牲してしまうことがあります。
初期のメルセデス・ベンツ Aクラスは、EV化した際にバッテリーを床下に収めるため、床が二重構造になっていたのは有名な話です。
現在は、それほどのスペースを必要とはしないものの、やはり燃料タンクぶん程度は最低限必要とされますから、その点で大きく厚みのあるボディを持つSUVは有利です。
今後バッテリーが劇的に小型化されるまでは、SUVを中心にEV化をすすめる状況が続きそうです。
注目のEV=SUVモデル
現在、発売されているSUVのEVモデルのなかから、印象的な3車種をピックアップしました。いずれも個性を前面に打ち出したモデルなので、街なかでも注目されること間違いなしです。
テスラ モデルX
2015年に登場したモデル Xは、アメリカのシリコンバレーを拠点とするテスラから販売されている7人乗りのSUVで、フロントグリルのないフロントマスクや、上方向に開くファルコンウィングドアなど、先進的なデザインが特徴です。前後に独立したモーターを配置するデュアルモーターAWDで、ロングレンジモデルの航続距離は505km。価格は1,110万円からとなっています。
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メルセデス・ベンツ EQC
2019年7月4日に日本でも発表された、メルセデス初のピュアEVがEQCです。スタイリッシュなクーペスタイルのクロスオーバーSUVは、EVでありながらも快適性、そして品質などメルセデスらしさが特徴。前後アクスルにモーターを1基づつ搭載のAWDで、航続距離はWLTCモードで400㎞を達成しています。
EQCの日本発表を記念した55台限定の特別仕様車EQC400エディション1886の価格は、1,200万円です。
ジャガー Iペイス
ジャガー初のフルバッテリー電気自動車(BEV)のIペイスは、高いデザイン性とスポーツカーのようなパフォーマンス、さらにSUVならではの実用性が評価され、ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー2019や2019ワールドカー・オブ・ザ・イヤーなど、世界中で高い評価を受けています。
モーターは前後アクスルに搭載。パワーは、最高出力294kW(400PS)、最大トルク696Nmです。航続距離は438㎞。価格は959万円からとなっています。
ジャガーのEV SUV、 Iペイスのドライビングテクノロジーの特徴は?
世間の注目度、パッケージのしやすさ、話題性など、あらゆる面で新型のSUVをEV化するのはメーカーにとってメリットが多そうです。この流れは、しばらく続きそうですね。