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日本でも販売してほしい。海外ステーションワゴンSUV5選
普段使いにちょうどいい大きさで、シチュエーションを気にせずに乗ることができるステーションワゴン型のSUV。日本ではスバルだけが手掛けるジャンルですが、海外に目を向けると日本には上陸していない魅力的なモデルが数多く存在しています。今回はそのなかから選りすぐりの5台をピックアップしてみました。
更新日2020/05/15ホールデン コモドア ツアラー
日本ではあまりなじみのないホールデンは、オーストラリア唯一の自社生産を行なう自動車メーカーで、創業は1913年とかなり古く、1931年より米ゼネラルモーターズの傘下となっています。
そんなホールデンの主力モデルとして、1978年から販売されているのがコモドア。初代はGMのプラットフォームをベースとしたミドルサイズのボディに、直6もしくはV8という大排気量のエンジンを搭載したセダンで、その派生型としてステーションワゴンも存在していました。
2代目、3代目は兄弟ブランドのオペル オメガをベースとしたモデルへと生まれ変わり、それにともなってボディサイズも大型化。しかしオメガの生産終了にともない4代目からは独自生産とに変更。
さらに現行の5代目になると、ふたたびオペルのミドルサイズステーションワゴンであるインシグニアをベースとした、FFレイアウトのステーションワゴンへと生まれ変わりました。
インシグニアは、プラットフォームをシボレー マリブと共通化したステーションワゴン専用モデルで、5ドアハッチバック、スポーツツアラー、カントリーツアラーの3種類を設定。コモドアでもスポーティなデザインのリフトバックをはじめ、スポーツワゴン、そしてカントリーツアラーに相当するツアラーの3モデルがラインナップされています。
なかでもツアラーは、3.6Lの排気量をもつV6エンジンを搭載し、コモドア初となるAWDシステムを採用。ヨーロッパのワゴンSUVにも負けない流麗なスタイリングを持ち合わせていましたが、2019年末をもって生産終了となっています。
VW パサート ヴァリアント オールトラック
フォルクスワーゲン パサートは、ゴルフよりも1年長い歴史を持つモデルです。ファストバックスタイルの大衆モデルとして登場したパサートは、ゴルフとの差別化のため第3世代からセダンベースに進化し、第5世代では高級路線へとシフトチェンジを行ないました。
そんなパサートのステーションワゴン、ヴァリアントに4MOTIONを搭載したクロスオーバーモデルが加わったのは、2011年デビューの第6世代で、現在のパサート ヴァリアント オールトラックは、その第8世代にあたります。
シャシーには、VWの新モジュラー規格となるMQBプラットフォームを採用。ワゴンモデルよりも車高を30mmほど高く設定し、専用バンパーやホイールエクステンション、サイドシル、内装では専用シートやアルミ調ペダルクラスターなどのパーツが奢られたSUVモデルとなっています。
また4WDシステムをはじめホイールロックのインターバルを制御するABSシステムや、急こう配を安全に下ることができるヒルディセントアシスト、オフロード走行時の制御設定が可能となるオフロードモードなども搭載しています。
ボルボ V90 CC
ボルボのフラッグシップエステートとして、1997年に登場したV90シリーズ。960シリーズの実質的な後継モデルですが、製造されていたのは1997年から翌年までのわずか2年間で、以降はカタログからその姿を消していました。
しかし新生ボルボの時代となった2017年に復活を遂げ、美しいスタイリングを持つプレミアムステーションワゴンとして生まれ変わっています。
ひと足先にデビューした新生ボルボXC90と同様に、フロントライトには北欧神話をモチーフにしたトールハンマー型のデイタイムランニングライトを採用、曲線を描いたリヤエンドによる造形美や上質な素材を用いたインテリアなど、スカンジナビアンデザインを彷彿とさせる洗練された雰囲気となっています。
そのV90のSUVモデルがクロスカントリー(CC)で、V90よりも最低地上高を55mmほど高め、足まわりには新開発の専用サスペンションを搭載。また外装には専用デザインパーツを散りばめるなどスペシャリティ感も演出しています。
シュコダ オクタビア スカウト
東欧チェコに本拠地を構える自動車メーカーのシュコダ。その歴史は驚くほど古く、19世紀末に当時のオーストリア=ハンガリー帝国で誕生し、第2次大戦後には国有化された後、現在はフォルクスワーゲングループ内のいちブランドとなっています。
そんなシュコダの主力モデルが、オクタビアです。かつて1950年代に用いられていた名前を、VW傘下となってから復刻。現在は、ゴルフと同じMQBプラットフォームを使用した欧州Cセグメントクラスのノッチバック4ドアセダンおよびステーションワゴン(コンビ)を展開しています。
そんなオクタビア コンビをベースにしたSUVタイプのステーションワゴンが、スカウトというモデル。2014年のジュネーブショーで発表された現行スカウトは、全長4,685mm×全幅1,814mm×全高1,531mmという大きさで、パワートレインは2.0L 直4TDIエンジンを搭載。トランスミッションは6速MTおよびデュアルクラッチ式の6速DSGが組み合わされます。
最低地上高はベース車であるコンビよりも33mmほど引き上げ、前後バンパーのアンダー部をブラックフィニッシュで加飾。さらにフェンダートリムやサイドモールにもブラックパネルをあしらうなど、細部にSUVテイストを散りばめてスマートオフローダーを演出しています。
駆動方式は、VW系でも使用されるハルデックス5カップリングを採用した4WDシステムで、トラクション性能はベース車比で25%も向上。またアプローチ/ディパーチャーアングルにもこだわることで登坂性能も向上させています。日本では正規輸入されていないものの、ヨーロッパでは高い評価を集める人気のワゴンです。
ビュイック リーガル ツアーX
米ゼネラルモーターズのいちブランド、ビュイックが、パーソナルカーとして1973年に発売したリーガルは、2代目からステーションワゴンを追加。日本でも一時、人気となったモデルで記憶にある方もおられるでしょう。そんなリーガルですが、2008年に登場した5代目からはオペル インシグニアをベースとしたモデルとなり、アメ車らしさは薄れました。
現在、販売されているリーガルは、2代目イグニシアをベースとし、モダンなデザインへと生まれ変わっています。同時に、インシグニア カントリーツアラーをベースにしたSUVのツアーXが登場。これにより現行リーガルには、5ドアのスポーツバックとツアーXの2モデルがラインナップされるようになりました。
リーガル ツアーXは、洗練されたフロントマスクやなだらかに傾斜をしながら下降するリヤエンド、クロスオーバーワゴン特有のブラックトリムのフェンダーアーチモールをあしらうなど、まるでヨーロッパ車のような佇まいが印象的なモデル。
全長は196.3インチ(約4,986mm)とライバル車よりも長めで、逆に全高は58.4インチ(約1,483mm)と低め。これによって使い勝手の良さと見た目の美しさを両立しています。
ステーションワゴンの積載量、使い勝手を備えたスバル レガシィ アウトバックの荷室
ステーションワゴン型SUVは、SUVとステーションワゴンの”美味しいところ”を兼ね備えたモデルで、ビジネスでもプライベートでもマルチに使える点が魅力です。日本では、それほど話題になることのないカテゴリーですが、世界ではさまざまなメーカーがいろいろなモデルを用意するほど定着しているのです。