プロモーション

今こそ乗りたい。ちょい古SUV5選

その四角いスタイリングを古臭いと感じるか、現行車にはないネオクラシックとして魅力を感じるかは個人の好みですが、ちょっと古いRV(当時はSUVという言葉はありませんでした)には、現行車のルーツとなる要素が随所に見られます。キーワードはステーションワゴン4WDです。大都会でもワークブーツをはいて颯爽と、そんな雰囲気を味わいたいなら、ちょい古SUVはいかがでしょう。

更新日2020/07/03

時代を先取りした足回りはヨーロピアンチューン、初代 いすゞ ビッグホーン

初代ビッグホーンビッグホーンは1981年に“ロデオビッグホーン”としてデビューししました。ベースはピックアップトラックのロデオで、ラダーフレームですが、ステーションワゴンのエッセンスを取り入れた国産4WD・RV(レジャー・ビークル)の原点的な要素を多く持っています。

第1世代(1981~1990年)と第2世代(1991~2002年)に大別できますが、第2世代は1995年に大きなマイナーチェンジを受けたので、1995~2002年は2.5世代ともいえます。

ビッグホーンらしい第1世代は、当時のクロスカントリーモデルとしては異例の、フロントサスペンションに独立懸架(ダブルウィッシュボーン)を採用(リアはリーフリジッド)。

その足回りをイルムシャー(ドイツ1987年~)やロータス(イギリス1989年~)などヨーロッパのコンストラクターがチューンしたモデルもあり、インテリア(内装)もレカロのシート、モモの本革ハンドルなど一流ヨーロピアンパーツを装備していました。

エンジンはいろいろありましたが、やはりいすゞが得意とするディーゼルがイチオシ。駆動方式は、副変速機付きパートタイム4WDです。第1世代は全長4,120〜4,470mmとコンパクトで、車重も1,550~1,820㎏とこのクラスとして軽量でした。

元祖SUV!いすゞ ビッグホーンの歴史を振り返る

 

現代SUVのルーツ“砂漠のロールスロイス”、初代 ランドローバー レンジローバー

初代ランドローバー レンジローバー

当時のブリテッシュレイランド社が、ラグジュアリーカー、ステーションワゴン、パフォーマンスカー、クロスカントリー、それぞれの特徴を1台にまとめた高級4WDモデルがレンジローバーです。

実用性第一のランドローバーとは異なり、オフロードでも「砂漠のロールスロイス」と言われる乗り心地と、素晴らしい高速巡行性を誇っていました(英国王室でも使われました)。

ラダーフレームに、ドア、フェンダー、ルーフにアルミを使い、初期型(3ドア5人乗り)は全長4,470mm×全幅1,778mm×全高1,778mm、車重1.7tとコンパクト・軽量に仕上がっています。

前後サスペンションは、ロングストロークなコイルスプリングのリジッドアクスルで、リアにはオートレベリング機構付き。エンジンも軽量化を狙ったシリンダーとシリンダーヘッドをアルミ鋳造としたガソリン3.5~4.2L V8で、パワフルかつスムーズな特性。ただし燃費が悪く後期には2.4、2.5L 直4ディーゼルも投入されました。

駆動方式はセンターデフを持つフルタイム4WDで、丸目の第1世代(1970~1996年)は特別に“レンジローバー・クラシック”と分類され、現在でも熱烈なファンがいます。

レンジローバーの中古車情報を見てみる

 

ランクルの運命を決めた“新しいスタイル”、トヨタ ランドクルーザー60

ランドクルーザー60系

1980年にスタイリッシュなステーションワゴン4WDとして登場したのが、ランドクルーザー60です。

40系まではジープスタイルで、乗用車要素を持つ50系(1967年発売。55/56系)もすでにスタリングが古くなっていたので、新たなランクルが必要だったのです。現在の200系までのスクエアデザインの流れは、ランクル60から始まったということです。

全長4,750mm×全幅1,800mm×全高1,815mmと現代的に言えば大きめのミドルサイズで、ハイルーフモデルもラインナップされていました。

ヘッドランプは丸型2灯で、1987年に角型4灯に変更。インテリアは50系より広く、インテリアもシートも乗用車らしい仕上げになり、上級グレードには電動アジャスタブルシート、シートヒーターなども装備されました。

エンジンはガソリン4.2L 直6に加えて、ディーゼルの3.4L 直4と4.0L 直6を設定。1985年にはディーゼルターボ4.0L 直6も設定されました。駆動方式はパートタイム4WD。1989年に販売が終了し、ワンサイズ大きな80系にバトンタッチします。

ランドクルーザーの中古車情報を見てみる

 

お洒落なアメリカンワークブーツ、ジープ チェロキーXJ

ジープ チェロキーXJチェロキーXJは、AMC(アメリカン・モータース・コーポレーション:1987年にクライスラーに吸収)が、1984~2001年に販売したステーションワゴン4WDモデルです。

チェロキーの第2世代で、第1世代SJは同社のワゴニアをベースにしていて、スタリングもクラシカルでした。

チェロキーXJはコンパクト、軽量、若い層にも手が届く価格、都会にも映えるスタイリッシュなステーションワゴン4WDで、まさにアメリカンカジュアルSUVとして大ヒットしました。

いわゆるジープタイプとは違い、車体はラダーフレームではなく、乗用車のようなモノコックを採用。ボディサイズはワゴニアやチェロキーSJよりずっとコンパクトで、日本仕様ラレードA(1990年)で、全長4,250mm×全幅1,770mm×全高1,620mm、車重1,560㎏。※サイズ数値は年式や計測方法で多少異なります

2ドア(3ドア)と4ドア(5ドア)がある5人乗り。前後リジッドアクスルサスペンションに、駆動方式は、パートタイム4WD(コマンドトラック)とフルタイム4WD(セレクトラック)。

エンジンは1987年型からのガソリン4.0L 直6に定評があり、軽量ボディと相まってオンでもオフでも走りは素晴らしいものでした。日本では1989年型からクライスラージャパンが輸入したこともあり、バブル時代には手が届く4WD外車として人気がありました。

チェロキーの中古車情報を見てみる

 

40年以上不変の可愛いロシア製クロカン、ラーダ ニーヴァ

ラーダ ニーヴァ ブロントラーダ ニーヴァは、1977年に旧ソ連のアフトワズ社がフィアット124をベースに作ったコンパクトなクロスカントリーモデルです。

ボディサイズは現在のズズキ ジムニーシエラクラスで、標準仕様3ドア(4人乗り)が全長3,740mm×全幅1,680mm×全高1,640mmで、5ドア標準仕様(5人乗り)は全長4,240mmです。

スクエアなボディは、エッジが丸く、丸型ヘッドライトでなんとなく愛嬌を感じますが、中身は、デビュー時からセンターデフ付きフルタイム4WDを採用する本格派。驚くことに、そうした基本設計やデザインはそのままに、40年以上経った現在も生産されているのです。

現行車のトランスミッションは、2速副変速機を持つ5MT。エンジンは自然吸気ガソリン1.7L直4(電子燃料噴射)で、速さは望めませんが、軽い車重、小さいエンジンによる重量バランスの良さからオフロードでは高い走破性を持っています。

インテリアは従来の鉄板だけのような物から、現在は随分改善されまロード&エンジンノイズも随分低減されているようです。ただし、標準仕様はヒーターとファンだけで、パワステもなしです(上級仕様のラーダ4×4 ブロントにはエアコン、シートヒーター、油圧パワステを装備)。少数ですが、日本にも新車が並行輸入されています。

愛らしい生きる化石?ロシア製、ラーダ4×4は健在です

 

ファッションは回帰すると言われますが、ふたたび流行るデザインにはどこかに普遍性や、当時の製作者の並々ならぬ熱い想いが込めれています。40年ぐらい前に続々とデビューした4WDステーションワゴンたちも似た香りがします。そのスクエアデザインは、フリーハンドで描いた温もりと時代の勢いを感じます。だからこそ色褪せない。どうです、いまこんなクルマたちを乗ってみるのは?

SUV在庫台数日本一を誇るSUVLANDで中古情報をチェック!