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たまに耳にするラダーフレームって何でしょう。

車の用語でラダーフレームというワードを聞いたことがある人は多いと思いますが、どういったフレーム構造を示しているのかご存知ですか?また、普通の車とはどう違うのでしょうか。

更新日2019/11/25

ラダーフレームとは?

現代の一般乗用車は、軽量化を図るためにボディとフレームが一体化したモノコックフレームを採用しています。フレームの強度や軽さが安全性や燃費に直結するため、各メーカーこのフレーム(プラットフォーム)の開発に力を注いでいます。モノコックフレームは部品点数を少なくできるので、コストを軽減できるというメリットもあります。

しかし、クロスカントリーSUVなどでは、過酷な走行を前提としているため、モノコックボディでは強度不足になってしまいます。そこで、より強固なボディを作り上げるために採用されているのがラダーフレーム。

 

ラダーフレームの構造は?

ラダーフレームは、左右2本のサイドメンバー(メインフレーム)とクロスメンバー(サブフレーム)で構成され、名前の通りはしごのような形状をしています。シンプルな構造ながら、高い剛性と強度を得ることができます。

モノコックボディと大きく異なるのはフレームの上にボディを被せるような構造をしている点です。ラダーフレームはボディの下部を前後に貫くように配置され、エンジン、ミッション、サスペンション類もここに配置されます。

ラダーフレームを採用している車種で有名なモデルにはトヨタのランドクルーザーやスズキのジムニー、メルセデスベンツのGクラスなどが挙げられます。同じSUVであってもオンロードを重視したモデルか、悪路の走行を重視したモデルかどうかで構造は大きくことなってきます。

最近よく言われるクロスオーバーSUVは乗用車をベースとしているため、劣悪な条件の道を走るのにはそこまで適していません。

バスやトラックも同じくラダーフレーム構造を採用していることが多いです。車が誕生した当初もラダーフレーム構造を基本としており、その歴史は実はモノコックボディよりも長いのです。

 

ラダーフレームのメリットとデメリット

悪路の走行は車に大きな負担がかかります。モノコックボディの場合、過酷な条件にさらされるとフレームに亀裂が入ってしまうこともあります。ラダーフレームの最大の利点は何といっても優れた耐久性にあります。

また、万が一事故に遭遇し衝突や横転をしてしまった場合、ボディが衝撃を受けてもフレームにダメージが伝わりにくいという点もあります。(ただし、ボディ自体の衝撃吸収はモノコックボディに劣ります)状況によっては外装を丸ごと交換という選択肢もあります。

路面やエンジンからの振動や騒音が車内に伝わりにくく、意外に上質な乗り味を持っている点も挙げられます。

さらに、ボディと骨格が別体になるため、車体形状の自由度は高くなります。例えば、同じフレームを基本ベースとし、様々なボディバリエーションのモデルをつくることもできるのです。

デメリットは、ボディとは別で骨格を設けているため重量が重くなりがちなこと、ボディ(外板)の剛性が得にくいことなどが挙げられます。フロアを低くしにくいためSUVなど最低地上高の高い車には向いていますが、一般乗用車には適さない構造です。

悪路の走行を条件とした場合、メリットを上回るデメリットはありません。ラダーフレームが持つ高い耐久性は、クロスカントリーSUVにとっては必須の装備なのです。

 

日本では舗装された道が多く、趣味などでなければ悪路を走行する機会はほとんどないでしょう。クロスオーバーSUVというモノコックボディを持つSUVが増えたのも、そこまで本格的なSUVを必要としない人が多くなったからといえます。しかし、世界にはまだまだ整備が進んでいない新興国も多く、タフなラダーフレーム構造のSUVが求められているのです。

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