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0-100km/hが5.7秒、航続距離400km以上!アウディ初の量産電気自動車、e-tronとは?

2018年9月、アウディから量産型の電気自動車e-tronが発表されました。すでにテスラ(モデルX)、ジャガー(i-Pace)、メルセデス(EQC)が発売されており、e-tronは4番目の電気自動車(EV)のSUVとなります。 e-tronは、アウディ Q6相当のボディに、2基のモーターに大容量バッテリーを搭載したもので、駆動はEV用のクワトロシステムとなります。 内燃機関による制約がなく、かつ重いバッテリーを床下に搭載しても居住空間にさほど影響を受けないSUVは、EVとの相性がいいのです。早速、e-tronの詳細を見ていきましょう。

更新日2019/02/26

0-100km/hが5.7秒、最高時速が200km/h

アウディ e-tron

発表されている性能は、システム出力が最大300kW(ブーストモード時)、最大トルク664Nm。これにより、ゼロ発進から100km/hまで5.7秒で達し、最高速度は200km/h(リミッター作動)を可能としています。

数値はやや控えですが、アクセルオンの瞬間から急激に立ち上がる最大トルクこそEVの醍醐味。刺激的な加速をもたらします。

それには、EV用の新型クワトロ(電動4WD)システムもひと役かっています。このシステムは、前後アクスル間で駆動トルクを、常に最適に連続的に可変制御するもので、あらゆる条件で優れたトラクションとハンドリングを実現します。

また最大の重量物となる95kWhのバッテリーシステムを前後アクスル間のキャビンのフロア下に、平たいブロック形で配置することにより、低重心化と前後重量配分の最適化を達成しています。

 

航続距離(WLTPモード)400km以上を達成

アウディ e-tron

現在、EVの課題のひとつは、航続距離をどう伸ばすかです。それに対し各メーカーでは、さまざまな方法で取り組んでおり、アウディはエネルギー回生システムに目をつけました。

航続距離(WLTPモード)400km以上とアナウンスされているe-tronでは、減速時に電気モーターをジェネレーターとして機能させることで運動エネルギーを電気エネルギーへと変換するという基本的考え方はそのままに、制御方法に革新的アイディアを盛り込みました。

アウディの開発陣は、車両の制動ケースを調べ、90%以上が最大0.3Gまでの減速でまかなっていることに着目し、0.3Gを超えないケースでは、アクセルオフ時およびブレーキペダルを踏んだときでも、電気モーターのみで回生を行うことにしました。

ホイールブレーキを併用するのは、減速が0.3Gを超えるケースのみで、それ以下では、回生システムによって減速するといった具合に使い分けています。(従来はブレーキング時の減速Gに関わらず、ジェネレーターとホイールブレーキを併用)

回生システムのみとホイールブレーキ併用の判断は、電気油圧式統合ブレーキ制御システムが運転状況に応じて行ない、ブレーキング時の減速力の総和はつねに一定に保たれるよう制御されており、ドライバーがこの仕組みに気付くことはないそうです。

この優れた仕組みにより、e-tronでは積極的に回生エネルギーを得ることに成功しています。その結果、航続可能距離に対して最大30%が回生されたエネルギーになっています。

言い換えるとフル充電からの400kmのうち、約120kmを回生エネルギーによって走行しているという計算になります。航続可能距離対策としては目覚ましいものがありますね。

 

オプションでカメラ型のサイドミラーを用意

アウディ e-tron

エクステリアの特長としては、なんと言ってもオプションで用意されるカメラ型のサイドミラーが挙げられます。バーチャルエクステリアミラーと名付けられたシステムで、車両側面後方をカメラで撮影し、車内に設置された有機ELディスプレイにより視認できるものです。

このシステムの導入による最大のメリットは、奇抜なデザインでも死角低減効果でもなく、優れたエアロダイナミクスにあります。

EVの航続可能距離を延ばすため、車体の空力抵抗係数(Cd値)は重要な要素となりますが、バーチャルエクステリアミラーを装備したe-tronは、SUVセグメントの最高値となる0.27という優れた数値を実現しています。これにより、1回の充電で航続距離を約40km延ばす効果があるそうです。

その他には、プラチナグレーのグリルフレーム、ヘッドライトの下部に配置された4本のストラットからなるデイライト、充電フラップに浮かび上がるe-tronの文字が、この車がEVであることを一目で識別させてくれます。

 

最新の技術が盛り込まれたインテリア

アウディ e-tron

インテリアには、最新のIT技術が惜しみなく盛り込まれており、視覚効果としても多角形を多用することでより近未来的な印象を強めることに成功しています。

シフトスイッチは、左右シート間に配されたコンソールと一体化され、指先で操作可能。最近では機能が増えすぎて煩雑になっていたスイッチ類も、すべて2つの大型MMIタッチディスプレイに収まったためスッキリしています。操作は、タッチディスプレイ以外に、日常会話にも対応するボイスコントロールシステムでも可能です。

 

近年、自動車を巡る技術開発競争は激化の一途を辿っており、各社独自の新機能や工夫に注力しています。EV技術ひとつとっても、メーカーが違えば大きな差異があり、ユーザサイドとしては、いまから実車を乗り比べる日が待ち遠しいのです。

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