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北米版RAV4の日本仕様、ヴァンガードはパワフルで装備充実の上級SUVだった!

2代目ハリアーの後継として北米版RAV4をベースにして開発されたのがトヨタのクロスオーバーSUV、ヴァンガードです。サイドカーテンエアバッグなど北米仕様譲りの充実装備で、ハリアーより少しオフロード志向が強いユーザーに好評でした。

更新日2019/03/07

トヨタ ハリアーやクルーガーの後継として登場

トヨタ ヴァンガードが登場したのは2007年8月の事です。それまでトヨペット店で販売していたトヨタのハリアー(2代目)と、カローラ店で販売していたハリアーの兄弟車、クルーガーの後継として開発されました。

当時はトヨタの各系列ディーラー(トヨタ店・トヨペット店・ネッツ店・カローラ店、それにレクサス)で販売する車種を整理していた時期です。

トヨペット店で販売していたクロスオーバーSUV、ハリアーは3代目からレクサス RXとしてレクサス車になる事が決まっており、ハリアーの後継車が必要でした。

さらに、トヨタカローラ店では2005年まで販売していたクロスオーバーSUV、RAV4がネッツ店専売になった事から、クルーガーと合わせてこれも後継車が必要でした。

ハリアー後継である事からある程度高級感が必要な事、クルーガーの後継として7人乗り仕様も必要な事、RAV4の後継としてある程度オフローダー風の雰囲気も必要な事が考慮されました。

 

北米版RAV4をベースに日本仕様化

そこでトヨタは、ネッツ店で引き続き販売継続していた3代目RAV4の北米仕様に目をつけました。

日本仕様よりロングボディで7人乗りの設定も可能であり、クルーガー後継になれます。

さらに北米仕様とはいえRAV4そのものですから、カローラ店でRAV4の後継とする事にも問題はありません。

ハリアー後継としての高級感は、装備の充実で補う事となりました。

エンジンも3.5リッターV6と2.4リッター直4の2種類が準備されており、今まで触れた3車種の後継である事がわかりますが、2代目ハリアー/クルーガーにあったハイブリッド車は作られていません。

 

5/7人乗りクロスオーバーSUVとしてデビュー

こうしてデビューしたヴァンガードは、7人乗りSUVとしてはかなりショートボディなクルマでした。

全長4,570mmは同じ5/7人乗りクルーガー(同4,865-4,690mm)より大幅に短く、3列目スペースはミニマムなエマージェンシーシートとされたのです。

それでも当時は90年代に流行したステーションワゴンブームが終焉し、これらの7人乗りミニバン化が進んでいました。

ホンダ ストリームやトヨタ ウィッシュなど代表的で、ミニバンというより「いざとなれば、7人乗れない事も無いステーションワゴン」として売上を伸ばしています。

本格的に7~8人が快適に乗れるクルマを求めるユーザーであればより大型のミニバンなどを買うもので、それ以外のユーザーは普段3列目を畳んだり荷物置き場にしていました。

そのためヴァンガードの3列目もミニマムで問題無かったのです。

 

内外装やエンジン、装備の上級化でRAV4とは差別化

ベースのRAV4とは3.5リッターV6エンジン搭載モデルの追加やメッキモールなどを使った外装、ラグジュアリーな内装とサイドカーテンシールドエアバッグの標準装備などで差別化しています。

電子制御アクティブコントロールを使った4WDシステムなど、駆動系はRAV4と共通です。

 

大ヒットとまでいかなかったが、3代目ハリアーに繋ぐ

デビューと同時にヴァンガードは月販目標2,500台の3倍以上、約8,000台のオーダーを抱える人気車となり、まずまずの成功を収め、その後も地道に販売台数を稼ぎます。

その間に販売店の取り扱い車種再編が終わり、トヨペット店では並行して継続販売していたハリアーの3代目が登場する事もあり、それを後継として2013年11月で販売終了。

カローラ店ではヴァンガードの後継車が無かった事もあり、最後のクロスオーバーSUVとなっていました。

あくまで3代目ハリアーまでのつなぎ的な車種ではありましたが、手頃な価格で装備が充実したSUVとして好評で販売台数も多かったため、今でも中古市場では280馬力の3.5リッターV6モデルですら100万円あたりから購入できます。かなりお買得感がありオススメのモデルです。

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