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本格クロカンが装着するオフロード用のタイヤとは?
本格的なクロカン車両を見てみると特徴的な部分がいくつもあるかと思います。その中で大きなブロックを持つタイヤが印象に残るという方も多いのではないのでしょうか?今回はこのオフロード用のタイヤについて解説していきます。
更新日2020/07/21オフロードタイヤの特徴とメリット
オフロード用のタイヤの大きな特徴として挙げられるのが、その独特な見た目でしょう。一般的なノーマルタイヤはタイヤ溝が掘られているのにトレッド面を持つのに対して、オフロード用のタイヤはまるで凹凸が取り付けられたようなブロック形状のトレッド面をもちます。これにより柔らかく不安定な路面である深雪や深泥地、砂地でも確実に路面を掴むことができます。そのためこのような路面でもスタックして立ち往生することなく脱出し、さらに止まることができるのです。
また、構造面にも違いがあります。ノーマルタイヤに比べてサイドウォールが硬く作られています。これは岩場などを走行した際に尖った岩や石などでサイドウォールをカットし、バーストしてしまう危険性を低くするためです。
タイヤサイズもオンロード用のノーマルタイヤといくつかの違いがあります。代表的なのが扁平率の高さでしょう。扁平率はタイヤ幅に対するサイドウォールの高さ(タイヤ断面の高さ)の比率なのですが、これが低いとタイヤが地面に接地する幅が広がり、ハンドリングの応答性がよくなるため、スポーツカーなどには低扁平のタイヤが好まれます。
しかし、その反面、扁平率が低いとタイヤが吸収できる衝撃の量が小さくなるというデメリットもあります。オフロード走行ではタイヤが衝撃を吸収するのに重要な役割を果たしているため、全体的にオンロードタイヤより幅が狭く直径が大きいのが特徴です。
また、フラットな路面でタイヤを無駄なく接地させやすいオンロードに対して、路面が立体的となっているオフロードではタイヤをしっかりと接地させることが難しく、タイヤを押し付ける接地圧により前に進ませる力を発生させる必要があります。
これを実現するには横幅を広くして横長の接地面積を確保するよりも、直径を大きくすることで縦長の接地面積を確保する方が適しているのです。このためノーマルタイヤに比べオフロードタイヤは、扁平率が高く、タイヤ幅がさほど広くないというサイズ的特徴があります。
オフロードタイヤのデメリット
オフロードタイヤとノーマルタイヤの違いや、オフロードタイヤのメリットや特徴を紹介したところでオフロードタイヤのデメリットについて紹介していきます。
まず乗り心地や騒音といった快適性に関する性能は、ノーマルタイヤに比べて劣ります。これはブロック形状のトレッド面と頑丈に作られたサイドウォールが影響しているためです。
また、燃費性能もオフロードタイヤの方が劣ります。これはオフロードタイヤの方がブロックパターンの採用などにより走行抵抗が大きいのと、近年のノーマルタイヤは燃費も配慮した設計となっているためです。
また、金額面でも不利となることがあります。タイヤ単体の金額はノーマルタイヤと比べ然程大きく変わりませんが、オフロードタイヤを装着する場合扁平率が高くなるためインチダウンする必要があることもあります。そのため新たにホイールを購入しなければいけなかったりすることがあるため、結果として金額が高くついてしまうということがあります。
オフロードタイヤを見分ける表記
一概にオフロード向けのタイヤといっても種類は様々です。近年ではSUV向けタイヤとしてラインアップしているタイヤの中にオフロードタイヤが含まれていることがよくあります。タイヤに記載されている表記によって本気のオフロード向けのタイヤなのか?街乗りも考えられたSUV向けのタイヤなのか?という点が異なってくるので、実際に購入する時はしっかりとチェックしましょう。SUV向けタイヤの以下の表記にはそれぞれこんな意味があります。
・M/T(マッドテレイン)
オフロード性能に特化したタイヤ、オフロードコースや林道をよく走るユーザーに適しています。
・A/T(オールテレイン)
全天候向けタイヤ、オフロード性能とオンロード性能をバランスよく兼ね備えたタイヤ、オフロードタイヤのファッション性を求めつつも街乗りでの快適性もそこまで犠牲にしたくないというユーザーにもオススメです。
・H/T(ハイウェイテレーンタイヤ)
SUV向けでありながらオンロード性能を高めたタイヤ。
これらの表記でタイヤのキャラクターを見極めましょう。
MTタイヤ、ATタイヤなどSUVに乗るなら知っておきたいタイヤ用語
自分のカーライフに合わせたタイヤ選択を
ブロックのトレッドが目立つオフロードタイヤは、いかにも悪路に強そうでSUVに装着するとカッコイイですが、普段乗りのオンロードでの犠牲も伴います。近年はある程度オンロード性能も配慮したタイヤが販売されていることもありますので、もしオフロードタイヤが欲しいと思った方は、自身のカーライフを振り返りつつ、各タイヤメーカーのSUV向けラインアップをチェックしてみてください。