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都会派に見えて意外とタフ!トヨタの5ドアSUV ラッシュのオフロード性能が高い理由とは?
一見車高が高いだけのシティオフローダーにも見えるトヨタ ラッシュですが、中身は案外タフなところを持ち、かなりのオフロード性能を持ったクルマです。先代のキャミから車幅もグッと広がり安定感を増したその姿の中身をご紹介しましょう。
更新日2019/07/08見た目を裏切らないオフロード性能
トヨタ ラッシュと言えば、コンパクトカー並の大きさながら大径タイヤで最低地上高も高く、堂々とした姿が目を惹く立派なオフローダーたる外観を持つクルマです。
ただし、それだけでは近年増え続けているクロスオーバーSUVのような例もあるので、必ずしも悪路走破性が高いとは言えません。
そうしたクルマは極端な話、通常の乗用車に電子制御デバイス満載のスタックしにくいパワートレーンを搭載し、最低地上高を引き上げただけの「最低限の悪路走破性」で済ませているものも少なくないからです。
現実問題として、好んでそういう場所に「走りに行く」用事の無い人にはそれでも構わないのでクロスオーバーSUVは売れているわけですが、ラッシュの場合は本格的オフローダーにかなり近いオフロード性能を持つという意味で、他とは一線を画したモデルと言えます。
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実はラダーフレームを仕込んだモノコック
ライバル車のように頑丈なラダーフレームの上に簡素なボディを乗せ、崖から転落してボディがグシャグシャになっても最悪ドライバーが無事なら走行可能…というほどまでラッシュはタフなSUVではありません。
しかし、モノコックボディにパワートレーンその他を乗せたクルマとはいえ乗用車チックな部分はそこまで。下から覗き込めば頑丈なラダーフレームがボディに溶接されており、険しいラフロードを走っても容易にボディが歪まないようになっています。
今では本格オフローダーでも採用しているこのビルトインラダーフレーム式モノコックボディこそが、ラッシュをタフなSUVたらしめているもの。カスタマイズ次第で本格オフローダーに変身できる素材なのです。
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センターデフロックが頼もしいパワートレーン
ラッシュの1.5リッターエンジンは、オフロード性能に必要な低速から粘り強いトルクが欲しいところですが、それを除けば頼もしい駆動システムを備えてます。
フルタイム4WDではありますが、センターデフロックが可能でスイッチ一つで前後輪が直結できますし、リアデフに純正オプションのLSDを装着していればさらに高い走破性を得られるでしょう。
このあたりが縦置きエンジンのFRベース車で、ちゃんとセンターデフを持つ「本格4WD」ラッシュの面目躍如といったところです。
電子制御デバイスも実は充実
VSC(横滑り防止装置)やTRC(トラクションコントロール)が4WD車に標準装備となるのは2013年1月の一部改良以降ですが、それ以前でもオプション設定があります。
AT車であれば上記に加えてさらに、坂道発進でのずり下がりを防ぐHSAC(ヒル・スタート・アシスト・コントロール)と、下り坂でスイッチを入れれば5km/hの微速を自動的に保ち、ドライバーをハンドル操作に専念させてくれるDAC(ダウンヒル・アシスト・コントロール)を搭載。
DACなどは凍結してツルツルの下り坂などでも効果を発揮する、非常に頼もしい装置です。
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ここまでできて5ドアというのがスゴイ所
ラッシュの一番価値がある点は、ここまでのオフロード性能というより、これでいてフルタイム4WDなのでオンロード走行でも問題が無く、さらに後席スペースもきちんと確保されて5ドアなので乗降性にも問題が無いところでしょう。
オフロード性能に専念しすぎてもフル乗車での快適性に問題が出ますし、さりとて快適だけども見かけほど悪路走破性が無いでは困る、という人にはラッシュは非常に便利な乗り物と言えます。
先代のキャミ/ダイハツ テリオスや、その軽自動車版テリオスキッドも同じ理由で多数派ではないものの確実に需要のあるクルマでしたが、2016年3月にラッシュが販売終了した事で、コンパクトな5ドア本格派オフローダーがついに無くなってしまいました。
幸いまだ中古車で購入することは可能ですが、ラッシュのような希少なクルマが消えることを非常に残念に思ったファンは多いでしょう。これから時が経ち、これらの在庫が少なくなっていってしまうことがあるとしたら、とても惜しい話ですね。