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ランドクルーザーベースのスゴイヤツ、レクサス LX
トヨタ・ランドクルーザーと言えば、トヨタが世界に誇るSUVの名作です。誤解を恐れずに言えば、そのレクサス版が今回紹介するLXです。通常、このような表現は、ネガティブに受け入れられることが多いのですが、ことLXに関してはむしろポジティブに捉えられることでしょう。そのくらい、ランドクルーザーは偉大なのです。
更新日2019/06/21元々は海外専用車のLX
レクサス LXが日本で販売を開始したのは、2015年8月のことです。長い歴史を持つランドクルーザーと比べると、とても最近のことのように思われますが、LX自体の歴史は1996年から始まります。この初代LXは、80系のランドクルーザーをベースに、レクサスらしいラグジュアリーな内外装へと仕上げられています。一方で、主要市場であった北米では、ランドクルーザーとの差別化が乏しく、大成功を収めたとは言えませんでした。
LXの人気が高まったのは、1998年から登場した、100系ランドクルーザーをベースとした2代目LXからでした。ベースはランドクルーザーでありながら、エンジンにはフラッグシップセダンであるLSに搭載されているV型8気筒エンジンを4.7Lへと拡大させたものを搭載。内外装にも当時のレクサスの最高水準のものを使用するなど、ランドクルーザーとの差別化が図られました。もちろん、日本製ならではの信頼性の高さは折り紙つきであり、調査会社による初期品質調査では3度にわたり高級SUV部門のトップとなるなど、非常に評価されたモデルとなりました。
現行型となる3代目LXは、2007年4月のニューヨークモーターショーで発表されました。このモデルから中国でも販売されるようになりました。元々、LXは北米や中近東、ロシアなどでの人気が高く、長らく海外専売モデルでした。そして2015年、2度目となる3代目LXのマイナーチェンジを契機に、ついに日本国内でも販売されることになりました。
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本格派SUVでありながら、ラグジュアリーカーでもあるLX
LXは、レクサスのフラッグシップSUVにふさわしく、力強さとラグジュアリーが融合した内外装に、先進の空調システム「レクサス クライメイト コンシェルジュ」や、降車時に自動で車高調整を行う「乗降モード」など、乗員の快適性に配慮した機能を標準装備しています。
また、トルクフルな5.7LのV型8気筒エンジンや、レクサス初となるカスタマイズモードを設定したドライブモードセレクトを採用するなど、オンロードからオフロードまで安定したドライビングを実現しています。
さらに、ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせ、異なる２つのセンサーで高い認識性能と信頼性を両立し、多面的な安全運転支援を可能にした予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」を国内初採用するなど安全安心にも一層の配慮がなされています。グレードはLX570のみとなり、価格は1100万です。
エクステリアは、ロア部を大胆に厚くした安定感のあるフロントビュー、伸びやかで厚みのあるダイナミックなアンダーボディを強調するサイドビュー、そして力強いスタンスと洗練された造形のリヤビューが、本格SUVとしての力強さとフラッグシップとしてのラグジュアリー感を表現しています。インテリアについては、機能性に配慮しながら、金属、革、本木目と異なる素材のコントラストを際立たせ、上質感を演出。水平基調のインストルメントパネルにより、車両の姿勢状態を容易に把握できるなど、本格SUVとしての基本性能ももちろん確保しています。
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フルモデルチェンジは近い？
全長5,065mm×全幅1,980mm×全高1,910mmという堂々たるボディサイズや1100万円という価格は必ずしも万人向けのクルマとは言えないでしょう。しかし、LXのようなモデルがあるからこそ、並み居る競合ブランドの中でもレクサスが際立つのです。LXの競合となるのは、キャデラック・エスカレードやメルセデスベンツ GLクラス、ランドローバー レンジローバーかもしれませんが、これらと比べるとLXは非常にリーズナブルな価格です。もちろん、その品質は世界最高レベルです。
数少ないウィークポイントを挙げるとするならば、ベースとなる200系ランドクルーザーは登場から10年以上が経過し、プラットフォームとしての古さがあることでしょうか。もしくは、キャデラックや、メルセデスベンツ、ランドローバーなどと比べると、ブランド力という意味では好みが分かれるかもしれません。近い将来行われるであろうフルモデルチェンジで、そうした部分が改善されるのが今から楽しみです。