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ラリーの助手席に座っている人はなにをしているの?

ラリーでは、つねに2名乗車でクルマを走らせています。ドライバーが極限で走らせているラリーカーの助手席に座っている人は、コ・ドライバーと呼ばれ、ラリーにおいて重要な役割を担っています。走行中、ハンドルを握らないコ・ドライバーは、どんな仕事をしているのでしょうか。

更新日2019/06/19

ペースノートをドライバーと一緒に作成する

WRC 2019

コ・ドライバーの役割のひとつは、ペースノートをドライバーと一緒に作成することです。

ペースノートは、SS区間(スペシャルステージ、タイムアタック区間のこと)のコース情報を記したもので、毎回、ほぼ初めてのルートを走らなければならないラリーでは、必要不可欠なものとなります。

ペースノートに記載される情報は、コーナーのR(曲率半径)、コーナーとコーナーの間の距離、路面状況(たとえば湧き水でつねに路面が濡れているとか、砂が路面載っているなど)、進入スピード、選択ギアなどです。この他、要注意のコーナーにはコーションマーク、ブレーキが必要なところにはブレーキ、といったチェックを入れることもあります。

ペースノートは、本番の前に行われるレッキと呼ばれる事前走行時に作ります。手順は、ドライバーが情報を伝え、コ・ドライバーがノートに記録する、といった具合です。その際、コ・ドライバーが必要と思えば、独自にチェックを入れていることもあります。

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SSにてペースノートを読み上げる

WRC 2019

SS区間でペースノートを読み上げることも、コ・ドライバーの大切な仕事です。

ドライバーはコ・ドライバーが読み上げるペースノートを信じて、SS区間を全開で走行します。その際、コ・ドライバーが読み上げる箇所を間違えたり、そもそもペースノートが違っていれば、クラッシュの可能性が高くなりますし、。ドライバーがコ・ドライバーの読み上げる内容を聞き逃してクラッシュというのも、時折耳にします。

ペースノートは読み上げる内容にくわえて、タイミングも重要になってきます。これはドライバーの記憶力や、情報を得たいタイミングが変わるためで、ドライバーに合わせた読み上げが大切になってきます。

以上のことからコ・ドライバーには、ペースノートを正確に作り上げること、競技中、正確に読み上げること、そしてドライバーはコ・ドライバーが読み上げたペースノートを聞き逃さないようにするといったことがラリーにおいて良い結果を残すために大切な要素となるのです。

ちなみに、ドライバーとコ・ドライバーは、インカム内蔵のヘルメットと専用のアンプをコネクターで繋いで会話をしています。これによって、走行音の大きい車内でもコ・ドライバーの声を聴くことができるようになっているのです。

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リエゾン区間のナビゲートやタイムコントロールを行う

上記のSS区間における役割に加えて、リエゾン区間のナビゲートをすることもコ・ドライバーの仕事になります。

リエゾンは、SS区間とSS区間の間に当たる区間で、決められた道順で走らなければなりません。その道順は、コマ図とよばれるロードブックをもとに、コ・ドライバーがラリー専用のトリップメーターを用いてリエゾン区間の道案内をします。

また、ラリー中、いくつかの決められた場所へ決められた時間通りに到着している必要があり、このような場所はTC(タイムコントロール)と呼ばれています。SS区間に入る手前や、サービスパークの手前に設けられているのが基本です。

早く着いても遅く着いてもペナルティが課せられますので、コ・ドライバーは定時にTCを通過できるよう走行時間を計算します。

ラリーに参加すると分かるラリーあるあるパート2

 

今回はラリーにおけるコ・ドライバーの役割について紹介しました。ドライバーとコ・ドライバーという2人の人間が、1台の車両に乗って参加するのはラリーだけです。できるだけ速いタイムを刻み、ルールを守って完走するためには、コ・ドライバーが大切な役割を担っています。ラリー会場に足を運んだ際には、コ・ドライバーがどのようなことをしているのかにも注目してみてください。

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