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30年以上の歴史に幕が降りる。三菱 パジェロ ファイナル エディションを解説
昭和の終わりから平成にかけて起こったRVブーム。そのブームの火付け役となったのが三菱パジェロでした。1982年に登場し、過酷なパリ・ダカールラリーで輝かしい成績を残すなどランサーエボリューションンとともに三菱ブランドの耐久性、走行性能の高さを証明したモデルです。そのパジェロが日本国内での販売終了がアナウンスされ、最終モデルとなる特別仕様車「ファイナルエディション」が登場。一体どのようなクルマなのかを紹介します。
更新日2019/07/19パリダカで培われた耐久性
2019年4月にオールラウンドSUV、三菱パジェロに特別仕様車の「ファイナルエディション」が限定700台で販売開始となりました。人気グレードである3.2DTエクシードがベースとなっています。1982年に販売開始したパジェロは累計販売台数64万台以上という大ヒットモデルです。世界一過酷なラリーといわれているダカールラリー(当時はパリ・ダカーラリー)に1983年から参戦し、通算12回の総合優勝を飾りました。
そのラリーで培った技術や耐久性はパジェロをはじめとした三菱車にフィードバックされ、個性を主張しています。数あるSUVの中でもパジェロは数少ない直線を多用したマッチョなデザインが特徴です。特別仕様車として、人気オプションのルーフレールと電動ロングサンルーフを標準装備としてバリュー感を高めています。ボディカラーはモノトーンのウォームホワイトパール(3万2400円)をはじめ、ブラックマイカ、スターリングシルバーメタリックそしてパジェロ伝統の3wat2toneのスターリングシルバーメタリック/アイガーグレーメタリック(4万3200円)の全4色展開となっています。
また、リアデフレクター、スパアタイヤカバー、マッドフラップ(アルミプレート仕様)といった人気の高いディーラーオプションをリーズナブルな価格設定としたファイナルエディションアクセサリーパッケージ(10万7784円)を設定しています。
使いやすさを重視したインテリア
操作系のスイッチを大きくするなど使いやすさを重視したパジェロのインテリア。ベース車となるエクシードのシート表皮はスエードファブリックが標準装備となっており、本革はオプションとなっています。しかし、ファイナルエディションは本革シートそして電動で細かい調整が可能なパワーシート(運転席/助手席)を標準装備し、質感と利便性を向上させています。本革シートはシックな黒と明るいベージュの2色を用意しています。また、同じくベース車ではオプション設定となっているサイド＆カーテンエアバッグを標準装備し、安全性を向上させています。
またコレクションアイテムとして、ロゴとシリアルナンバーが刻印されたオリジナルスカッフプレートを用意。フロントはイルミネーションが点灯し、乗り込む際にPAJEROの文字が特別感をアピールします。コレクションアイテムはこのほかにもシチズン製のオリジナルウォッチやオリジナルステッカーなどが用意されています。
トルクフルなエンジン
パジェロファイナルエディションに搭載されているエンジンは、最高出力190PS、最大トルク450Nmを発生する3.2L直列4気筒ディーゼルターボです。2000回転という低回転域で最大トルクを発生するため、車両重量が2tを超えるパジェロを力強く加速させます。組み合わされるトランスミッションは5速ATで、マニュアル車感覚でシフトチェンジも可能です。駆動方式はあらゆる路面で高い操縦性と安定性を実現するスーパーセレクト4WD IIを搭載。
後輪だけを駆動させて走行する2Hモードをはじめ、前後輪の駆動を最適制御し高い高速安定性を発揮する4Hモード。そして、各タイヤが均一に接地しない路面などで、より大きな駆動力を伝達するローギヤ直結4WDなどオールランダーらしい4WDシステムを搭載しています。JC08モード燃費は10.0km/LとオールランドSUVの中では優れた燃費性能を実現しています。
パジェロファイナルエディションは、悪路での脱出性能を高めるリアデフロック、そしてフロントワイパーディアイサー、ヒーテッドドアミラー、寒冷地対応バッテリー、フューエルラインヒーターなどがセットとなった寒冷地仕様も標準装備し、過酷な状況でも安定したパフォーマンスそして安全性を実現しています。
三菱の代名詞となっていたパジェロが日本市場から姿を消すことは寂しいですが、世界では継続販売されます。近い将来生まれ変わったパジェロが日本市場に復活することを期待せずにはいられません。