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ヨーロッパではどんなSUVが人気なの?

中国、北米に続く規模を持つ欧州マーケット。近年は、欧州メーカーのラインアップ拡充を見てもわかるように、日本と同様、SUVの販売が好調ですが、欧州ではどんな車種が人気なのでしょうか?市場の動向や今後の展望を含めて、イタリア在住の筆者が人気のSUVを解説します。

更新日2019/10/17

ヨーロッパのクルマ市場について

VW ゴルフ

2018年のヨーロッパにおける新車販売台数は、1,560万台と前年をわずかに上回る結果となりました。
WLTP(乗用車などの国際調和排出ガス・燃費試験法)に全車種が対応しきれなかったことや、BMWの大規模リコールがあったことなどを考えると、マーケットはゆるやかながら堅調な成長が続いているようです。
そのいっぽうで、フォルクスワーゲン、ボルボ、ジャガー・ランドローバーなど、ヨーロッパのおもなメーカーが相次いで、将来に向けた車両電動化の方針を打ち出したため、ディーゼル車のシェアが急落しました。

そのなかで、もっとも新車販売の多かったメーカーはフォルクスワーゲン。モデル別では、依然としてゴルフがトップでしたが、前年比でマイナス8%と落ち込みんでおり、これはディーゼル不振の影響によるものと見られています。

カテゴリー別では、SUVがシェアを拡大しており、2018年の販売台数は対前年比19%のプラスとなる540万台を記録。そのウラでは、ゴルフやポロなどの伝統的なセグメントからSUVへの移行が進んでいると言われています。
このSUV人気は過去4年間を振り返っても、安定的に成長しています。

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ヨーロッパではどんなSUVが人気?

ヨーロッパでもSUVの人気はかなり高まっています。ただし、日本では販売されないメーカー、モデルも存在し、日本国内よりもライバルが多い状況です。そんな中、2018年の乗用車販売トップ20に入った5台のSUVを紹介しましょう。

 

日産 キャシュカイ

ニッサン キャッシュカイ 2019

全体の5番目、SUVではトップセールスを記録したモデルが、日本では販売されていないコンパクトSUVの日産 キャシュカイです。
わかりやすく言うと、日本国内でデュアリスという名前で販売されていたモデルがそれで、2014年のモデルチェンジで日本国内での販売は終了したものの、ヨーロッパや他の地域では2代目キャッシュカイが販売され、ライバルを大きく引き離す人気ぶりを見せています。

2代目のエクステリア(外観)は、エクストレイルのショートホイール版。ボディサイズは、全長4,394mm×全幅1,806mm×全高1,590mm、欧州仕様に搭載されるエンジンはタイプによって出力の異なる2種類の1.3Lガソリンと1.5Lディーゼルとなります。価格は20,195ユーロ(UK仕様)からとなっています。

ちなみに欧州日産では、マイクラ(マーチ)というコンパクトカーもラインアップされていますが、あまり人気はありません。日産ではGT-Rという高級スポーツカーも販売されているので、どちらかというとヨーロッパでは高級車メーカーというイメージが強いようですね。

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フォルクスワーゲン ティグアン

VW ティグアン

日本でも販売されているフォルクスワーゲン ティグアン。ヨーロッパでは、キャシュカイに次いで販売台数の多いコンパクトSUVです。

ボディサイズは、全長4,486mm×全幅1,839mm×全高1,654mmと、キャシュカイよりもやや大きくなります。搭載されるエンジンは、1.5L ガソリンと、1.6Lと2.0Lのディーゼルがラインアップされています。 価格は25,350ユーロ(UK仕様)からとなっています。

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ルノー キャプチャー

ルノー キャプチャー

フランスのおしゃれな小型クロスオーバーSUVが、ルノー キャプチャーです。日本で言うコンパクトカークラスにあたる欧州Bセグメントに属しているキャプチャーのボディサイズは、全長4,122mm×全幅1,778mm、全高1,566mmというもの。

欧州仕様は、0.9L ガソリンターボと、出力の異なる2つの1.3L ガソリンターボ、そして1.5L ディーゼルターボをラインアップ。ちなみに日本仕様は、1.2L ガソリンターボのみとなります。

SUVではありますが、価格上昇を抑えるために4WDは未設定(ロシア仕様を除く)。その代わりというわけではないのですが、ブレーキやエンジン出力を制御するエクステンドグリップという装備により、悪路走破性を高めています。

価格は15,730ユーロ(UK仕様)からとなっています。

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プジョー 3008

プジョー 3008

特徴的な異形ヘッドライトに、アンダーガードをモチーフにした力強いSUVデザインとエレガントなフレンチテイストがミックスした独特のスタイルが人気のコンパクトSUVです。

ボディサイズは、全長4,447mm×全幅1,841mm×全高1,624mmと、ティグアンとほぼ同じ。欧州仕様では、1.6Lガソリンに2つのモーターを備えたハイブリッド4と、FFモデルに用意されたプラグインハイブリッドユニット、そして1.2Lと1.6Lのガソリン、1.5Lと2.0Lのディーゼルと、豊富なパワーユニットが用意されています。日本仕様では、1.6Lガソリンと2.0Lディーゼルの2種類が販売されます。

価格は25,395ユーロ(UK仕様)からとなっています。

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ダチア ダスター

ダチア ダスター 2019
日本では馴染みのない、ルーマニアの自動車メーカー、ダチアが販売する小型クロスオーバーSUVがダスターです。
現在はルノーの傘下で、ダスターが使用するプラットフォームは日産のコンパクトカー用をベースに開発されたものが使われています。

ボディサイズは、全長4,341mm×全幅1,804mm×全高1,693mmで、エンジンラインアップは1.0L、1.3L、1.6Lのガソリンと、1.5Lのディーゼルが用意されています。

ダスターの魅力は、なんと言っても10,995ユーロ(UK仕様)からという価格。だからと言ってチープな印象はなく、カジュアルで親しみやすいスタイリングに、SUVの存在感と実用性がしっかり備わっているのが人気の要素です。筆者が住んでいるイタリアでも良く見かけるモデルです。

 

欧州でもSUV人気の中心は、コンパクトSUVで、ここで紹介したダチア ダスター以外にも、日産の新型ジューク、VWグループのセアト、シュコダなども、SUVを投入しています。その一方で環境対策を課題としたパワーユニットの電動化が加速している状況でもありますので、今後マーケットがどのように変化してゆくのか、注目していきたいと思います。

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文・立花義人
イタリア在住のフリーライター。建設・設備・自動車関連企業でエンジニアとしての経験を積んだ後、2018年にイタリアへの移住を決意。日本とヨーロッパを行き来する中で、クルマ事情について肌で感じたことも含め、分かりやすくタメになる情報を発信することがモットー。趣味は料理、ドライブ、食べ歩き。

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