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マツダの世界初の技術 スカイアクティブXって何がすごいの?

発売前から話題になっていた新世代エンジン、スカイアクティブXを搭載したマツダ3が、2019年12月5日に発売されました。世界中の様々な技術者が開発を行い、量産化は難しいと言われてきた「夢のエンジン」だったわけですが、ついに日本の自動車メーカーが量産を成功させました。スカイアクティブXは何がすごいのか?その仕組みと技術を解説します。

更新日2020/01/09

通常のガソリンエンジンとは?

ガソリンエンジンの歴史は古く、19世紀にはすでに量産されていました。技術の進歩によって燃焼効率は高められているものの、基本的な仕組みは今も変わっていません。

乗用車に搭載されるエンジンのほとんどはレシプロエンジンと呼ばれるもので、燃料であるガソリンを燃焼させてピストンを往復運動させ、それをクランクシャフトによって回転運動に変え、動力源としています。

レシプロエンジンのほとんどは4サイクルと呼ばれる方式の燃焼工程が採用されています。その工程は次のとおりです。

1.吸入:吸気バルブを開け、ピストンを下げるとガソリンと空気を混ぜた気体(=混合気)がシリンダー内に入ります。
2.圧縮:バルブを閉じるとシリンダー内が密閉され、その状態でピストンを上げると混合気が圧縮されます。
3.燃焼:圧縮された混合気にスパークプラグで着火すると、混合気が爆発し、燃焼した気体は膨張します。その圧力でピストンが押し下げられます。
4.排気:排気バルブを開け、ピストンを上げると排気ガスが排出されます。

この工程を繰り返し行い、動力を得ています。ちなみにディーゼルエンジンは燃料の性質の違いにより、発火点を超えた圧縮空気に燃料を噴射することで自己発火させる方式となるため、スパークプラグはありません。

ガソリンは自己発火しにくい性質があるため、スパークプラグによって着火させる必要があるわけですが、燃焼効率を上げるため圧縮比を上げると燃焼室内の温度が上がり、スパークプラグが点火する前に自己発火してしまうことがあります。これが異常燃焼=ノッキングとなり、エンジンからの異音や部品へのダメージ、出力低下など様々な悪影響があります。そこで、現代のクルマではノッキングが起こらないよう、電子燃料噴射装置が細かく制御をおこなっています。

しかしこの異常燃焼を逆手にとって効率の良い燃焼に利用したのが、スカイアクティブXのすごい技術なのです。

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スカイアクティブX SPCCIとは?

SKYACTIV-XスカイアクティブXは、独自の燃焼方式「SPCCI(Spark Controlled Compression Ignition:火花点火制御圧縮着火)」を行っています。

通常のガソリンエンジンはスパークプラグで火花を点火させ、混合気に着火させて爆発・燃焼を行っていますが、その燃え方は火花から燃焼室内に穏やかに燃え広がっていくというものです。一方ディーゼルエンジンは発火点を超えた瞬間に燃えるわけですから、混合気は同時多発的に燃焼を行います。当然のことながら、燃焼効率は同時多発的に燃焼する方が良いため、より力強くピストンを押し下げることができる、つまりエネルギー効率が高い、となります。

理論的には、ガソリンエンジンでも強い圧縮を行えば圧縮着火が可能ですが、その制御は大変難しく、効率の良い燃焼を継続させるのは至難の業です。そこでスカイアクティブXは、空気を強く圧縮した状態でスパークプラグを点火させて混合気の一部を燃やし、燃焼室内の圧力を高めることで同時多発的な爆発を引き起こし、大きなエネルギーを得る仕組みになっています。

ですから、スカイアクティブXもスパークプラグを持ち火花を点火させていますが、そのタイミングも役割も通常のガソリンエンジンとは異なっています。圧縮着火が可能になったスカイアクティブXでは、燃焼効率が高いため希薄燃焼(より少ない燃料で済む)が可能になり、燃費性能が期待できます。

スカイアクティブXはどの回転域でもSPCCIを行っているわけではなく、状況によっては通常のガソリンエンジンと同じような燃焼状態で走行することもあります。SPCCIで運転しているかどうかは、車内のインジケーターで確認することができます。

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ディーゼルとガソリンエンジンのいいとこどりと言われる理由

マツダ CX-30スカイアクティブXは、ディーゼルエンジンとガソリンエンジンの良いところを融合した次世代エンジン、と言われています。

ディーゼルエンジンの良いところは、強いトルクと低燃費でしょう。これは燃料である軽油の方がガソリンよりもカロリーが高く、しかも同時多発的に燃焼できるので、燃焼効率が高いからです。一方ディーゼルエンジンが苦手なのは高回転で、これはガソリンよりも軽油の方が燃焼速度が遅く、回転数を上げることができないからです。

ガソリンエンジンは、燃焼効率はディーゼルより悪くなるものの、燃焼速度が速いため高回転が得意で、パワーの伸びが良くなります。また燃焼によって発生する温度はガソリンエンジンの方が高いため、暖房性が良いのもメリットです。

スカイアクティブXはガソリンによる圧縮着火を可能にすることで、まるでディーゼルエンジンのような粘り強いトルクと、ガソリンエンジンのようにスムーズで気持ちの良い吹け上がりを両立させているのです。

新世代エンジンが量産車として世に送り出されるのは素晴らしいことです。価格面やハイオク推奨であることなど課題がないわけではありませんが、内燃機関の長い歴史の中でこれまで誰も経験したことのないエンジンフィールをぜひ、味わってみるのはいかがでしょうか。

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