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死ぬまでに一度は乗ってみたい伝説のSUV4選

SUV人気が長く続いていますが、そうなると他人と同じでは嫌というユーザーも増え、マーケットはさらに活況を呈してきます。しかし、おいそれと手を出せないのが、歴史的に価値のあるヒストリックモデル。そんなストイックなSUVに、一度は乗ってみたいと思ったことはありませんか？

更新日2020/04/26

ランドローバーシリーズ1

第二次世界大戦終戦後の1948年、戦時中に活躍していたジープから刺激を受けた一台のクルマがイギリスで誕生しました。それがランドローバー・シリーズ1です。

英国車らしい極めて堅実な造り込みをしながら、先進的な技術を取り入れたいと考えていたエンジニアのモーリス・ウィルクスが手がけたシリーズ1は、まさにローバーの原点とも言えるオフローダーの資質を備えたモデルで、2020年に復活したディフェンダーのルーツでもありました。

高い車高とスクエアなデザイン、オフロードタイヤに平面ガラスといういでたちは、シンプルでタフな走りをイメージさせるものと言えますが、シリーズ1はどこか気品さえ漂う機能美と落ち着きを感じさせる佇まいがあります。

ハンティングやフィッシングを嗜む英国紳士がお気に入りの道具を乗せて、行きたいところに奥深く進んでいく。泥臭い無骨なオフローダーというよりは、暮らしを豊かにする大切な道具といった雰囲気を感じさせます。これは最新モデルのランドローバーに通ずるものがありますね。

米国の映画俳優、アーノルド・シュワルツェネッガーが、米国軍用車両ハンヴィーの市販化を熱望したことをきっかけに、ハンヴィーをベースに民生化させ、販売されたのがH1です。

民生化されたとはいえ、もともとのベース車両が軍用ですからその仕様はタフで、外観も相当迫力があります。ボディサイズは全長4,686mm×全幅2,197mm×全高1,905mm、ホイールベースは驚きの3,302mmとなります。最低地上高は406mm、アプローチアングルは71度もありました。

インテリアは、市販化に際して、ドアトリムやダッシュボード、エアコンやオーディオ、収納スペース、快適なシートなどが与えられました。

H1は軍用車両を民生化したという成り立ちがあり、それゆえ全長に対してかなり広い全幅やストイックな外観を持ち合わせています。ラグジュアリーな高級車とはまた違った個性を放つH1は、ハリウッドスターやセレブを中心に人気となりました。

イタリアのスーパーカーメーカー、ランボルギーニが1982年のジュネーブモーターショーにおいて発表したオフロードカーがLM002でした。

もともとは米国の防衛企業がランボルギーニ社に軍用車両の開発を依頼したことからスタートしたモデルでしたが、結果的に米国軍との契約が成立しなかったことで市販化を目指したという少し変わった成り立ちを持つクルマです。

エクステリアデザインは、エッジの効いたスクエアなフォルムに肉厚な素材感を感じさせる力強いフェンダーアーチが特徴。フロントにはカウンタックと同じパワフルな5.2L V12エンジンを搭載し、高められた車高と四輪駆動で120%の傾斜もグイグイ登っていきます。

レザーの内装やエアコンをオーダーできるなど、スーパーカーメーカーらしい豪華な仕様も話題となりました。

willys jeep ジープという名前は、だれもがそのスタイルを思い浮かべることができるほど有名で、クロスカントリー4WDの代名詞ともなっています。

その原型は、1940年に米国陸軍の要請から生まれた軽量偵察車で、1941年からウィリス・オーバーランド社で生産が開始されました。

堅牢なラダーフレームにリーフリジッドサスペンション、台形ホイールアーチにシンプルなオープンボディという外観は、現在まで受け継がれるジープの特徴。

砂漠の長距離やパトロール、除雪、電話線敷設、運搬車両、消防ポンプ車、戦地での救急車、トラクターなど、使い道は幅広く、しかもホイールを付け替えて線路を走ることさえできました。

ブランドの歴史は現在でも続いており、その堅牢性、耐久性がジープのアイデンティティのひとつともなっています。

現在では、お目にかかることさえ困難なモデルばかりですが、SUV好きでなくても一度は乗ってみたいともわせる歴史的なモデル。個人的には、こんな趣味もありなんだと思います。