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ヨーロッパで売れている!?ヒュンダイのSUV

韓国最大の自動車メーカー、ヒュンダイのクルマについてよく知っている人はかなり少ないと思います。かつて日本市場にも参入していましたが、現在は乗用車市場から撤退し(大型バスなどは継続)、街で見かけることもほとんどありません。しかし世界的にみれば、いまやヒュンダイは人気メーカーのひとつで、ヨーロッパでもシェアを拡大しています。そんなヒュンダイのSUVには、どんなモデルがあるのでしょうか? (文:立花 義人)

更新日2020/05/28

 

ヨーロッパにおけるヒュンダイのシェア

ヒュンダイヨーロッパはさまざまな国や地域で構成されており、主要な国では比較的整備されているものの、古い街の石畳、郊外の未舗装路、狭い道路など、道路事情もそれぞれ異なります。そのヨーロッパにおける2019年の新車販売台数は1,575万7,412台で、そのうちSUVセグメントのシェアは38%。そのなかでも快適に、そして小回りのきくコンパクトサイズSUVの人気は高まっており、2019年ではこのカテゴリーのシェアは2桁の成長を遂げています。

2019年のメーカー別シェアは、フォルクスワーゲンが176万8,286台で1位、対するヒュンダイは55万7,774台と14位にとどまりますが、グループ会社の起亜を合わせると105万台以上となり、2位のルノーとほぼ同じくらいの新車が販売されたことになります。

そのヒュンダイがヨーロッパで展開するSUVは、KONA(コナ)、Tucson(ツーソン)、Santa Fe(サンタフェ)の3車種です。それぞれ、どんなモデルなのでしょうか。

 

ヨーロッパで一番売れているヒュンダイのSUVは?

ヒュンダイ ツーソン 20202019年にヨーロッパでもっとも多く販売されたヒュンダイのSUVは、小型クロスオーバーのツーソンで、13万6,608台でした。

現行モデルのツーソンは、2015年の発表。フロントマスクは、ヒュンダイが近年採用する「カスケーディング・グリル」を採用するとともにグリルまわりをメッキで加飾、LEDヘッドランプやシグネチャーランプにより、先進性、優雅さ、力強さを融合したバランスの良いデザインになっています。

全長4,475mm×全幅1,850mm×全高1,646mmのボディサイズは、マツダ CX-5より少し小さい大きさ。搭載されるパワートレインは、1.6Lガソリンとガソリンターボ、同じく1.6Lの出力異なる2種類のディーゼルと2.0Lディーゼル、さらに1.6Lまたは2.0Lのディーゼルエンジンにマイルドハイブリッドを組み合わせたユニットと、売れ筋モデルなだけに豊富なラインアップが特徴。

それに組み合わせられるトランスミッションは、7速DCTまたは8速AT。駆動方式はFFもしくは4WDを選ぶことができます。

ヨーロッパにおいて乗りやすいサイズ、家族で使うのにちょうど良いパッケージングが人気の理由でしょう。

ヨーロッパではどんなSUVが人気なの?

 

コンパクトSUVは、ヨーロッパでも人気?

ヒュンダイ コナ 2020コンパクトクラスのコナは、2019年に10万5,030台を販売しました。ツーソンより小さいボディは、全長4,165mm×全幅1,800mm×1,565mmと、日産 ジュークより少し大きい印象です。

エクステリア(外装)は、フロントにカスケーディング・グリルが採用されるとともに、分割されたデザインのランプ類や、フロントのフェンダーアーチからヘッドライトに連続したモールデザイン、ツートーンカラーのルーフなどにより、カジュアルな印象に仕上がっています。

エンジンはダウンサイズの1.0Lターボにツーソンと同じ1.6Lターボ、出力の異なる1.6Lディーゼルの4つで、トランスミッションは1.0Lターボと、最高出力85kW(115PS)のディーゼルが6速MT、1.6Lターボと100kW(136PS)のディーゼルが7速DCT。駆動方式は、1.0Lは2WD、1.6Lターボは4WD、ディーゼルには2WDと4WDが用意されます。

またコナには、1.56 kWhのリチウムイオンバッテリーを積んだハイブリッドのコナ ハイブリッドと、EVのコナ エレクトリックを用意。ここ最近EVモデルの販売が伸びているヨーロッパで、ヒュンダイの販売を支えるひとつの要因になっています。

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サンタフェのヨーロッパでの人気は?

ヒュンダイ サンタフェ 2019ヒュンダイのSUVのなかでは、もっとも大きなボディを持つモデルがサンタフェです。ボディサイズは全長4,770mm×全幅1,890mm×全高1,680mm。

トヨタ ハリアーより少し大きい3列シートの7人乗りSUVですが、ヨーロッパでは住宅の敷地内に駐車できるところはほとんどなく、道路脇にクルマをスキマなくびっしり駐車するというのが実状ですから、あまり大きなクルマは都市部で使いにくいとうユーザー指向があります。

ですからサンタフェは、米国など大きなクルマが売れる場所では人気の車種になりますが、ヨーロッパでは苦戦している印象です。

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日本で展開していたころと比べると、ヒュンダイの最近のモデルは格段に商品力が向上しています。ここで紹介した3車種に加えて、燃料電池車(NEXO)も用意されるなど、先進装備や安全面でも高い評価を得ています。WRC世界ラリー選手権での活躍もあってブランド力も向上していますから、日本の自動車メーカーにとっても気にしなければならないライバルになっていると言えるでしょう。

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■立花 義人
イタリア在住のフリーライター。建設・設備・自動車関連企業でエンジニアとしての経験を積んだ後、2018年にイタリアへの移住を決意。日本とヨーロッパを行き来する中で、クルマ事情について肌で感じたことも含め、分かりやすくタメになる情報を発信することがモットー。趣味は料理、ドライブ、食べ歩き。

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