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日本メーカーの海外専売SUVを解説「インフィニティ QX50」編

日産の最近のSUVというと日本ではエクストレイルか、少し前まで販売されていたジューク、そして最近発売されたばかりのキックスの3モデルです。しかし海外でしか販売されていない魅力的な日産のSUVも存在します。そんなSUVの中から今回はインフィニティQX50を紹介していきます。

更新日2020/07/21

初代インフィニティ QX50ってどんなモデル?

日産 スカイラインクロスオーバー 2009日産のプレミアムブランドであるインフィニティから販売されているQX50は、主に北米と中国市場を中心に販売されている中型プレミアムSUVです。

初代QX50は当初、インフィニティ EXとして2007年末から販売されており、このインフィニティEXは、日本市場では日産 スカイラインクロスオーバーというモデル名で販売されていました。2014年に販売戦略上のネーミング統一化に伴い現在のQX50というモデル名になりました。初代QX50の駆動方式はFRとFRベースの4WDが用意されており、エンジンは3.7L V6 ガソリンと、3.0L V6ディーゼルの2種類でした。

2015年発表のマイナーチェンジでは顔つきがガラッと変わったほか、全長とホイールベースを拡大することで、室内空間をより広くしました。その他にもLEDデイタイムライトや、ムーンルーフ、前席のシートヒーターが標準装備されるなど快適装備の充実も図られています。

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現行(2代目)インフィニティ QX50はどんなモデル?

インフィニティ QX502017年末に発表された現行モデルは大きな改良点がいくつか見られます。まず挙げられるのが駆動方式の変更と新プラットフォームの採用です。駆動方式の基本形をFF(FFベースの4WDもラインアップ)とした新プラットホームを採用することにより、室内空間とトランクルームの設計に自由度が増しました。これによりラゲッジルーム容量は先代モデルの895Lから1,048Lへと拡大、さらにリアシートを倒せば1,699Lという大容量のラゲッジルームとなります。また床下にも収納スペースを確保しており、単純に大容量のラゲッジルームという訳ではなく、使い勝手も重視した作りとなっています。

 INFINITI QX50 2019そして新プラットホームを採用することによりボディ剛性も向上、さらに自動車では初となる980Mpaという高張力鋼板を採用することにより、先代モデルよりもたわみや振動に強くなり車内騒音の低減も実現。より上質なクルマへと生まれ変わったと言えるでしょう。

さらに先進運転支援技術面も強化されています。日本でもお馴染みとなっているプロパイロット技術を採用しており、高速道路の単一車線走行時にアクセル、ブレーキ、ステアリングの各種操作を自動で制御します。これにより渋滞時や巡行走行でのドライバーの疲労を大幅に低減することを可能にしました。

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現行インフィニティQX50のエンジンがすごい

 INFINITI QX50 2019インフィニティEX時代から考えると初めてのフルモデルチェンジとなるQX50は、先に書いたように様々な新技術や新メカニズムが採用されています。しかしその中でも最も注目すべきメカニズムがエンジンです。

搭載されたエンジンは2.0L 直列4気筒ターボエンジンで、最高出力200kW(268PS)/5,600rpm、最高トルク380Nm(38.7kgm)/1,600〜4,800rpmを発生し、燃費はアメリカ基準で11.5km/L(FF)、11.0km/L(4WD)となっています。スペックだけ聞くと平凡なものに感じますが、このエンジン最大のポイントは量産車として世界初の可変圧縮比エンジンを搭載している点です。

このエンジンはアクセル操作に応じて圧縮比を8:1から14:1の間で変化させること実現しているのです。圧縮比というのはピストンの上下により、シリンダーの容積が最も大きくなるときと、最も小さくなる時の比率です。この値が高くなればなるほど熱効率が高くなりますが、上げすぎても熱損失が発生したり、ノッキングが激しくなったりとデメリットもあります。そのため一般的に圧縮比は14:1が限界値とされています。

QX50に搭載された新開発エンジンはピストンが最も上に上がる位置である上死点をシームレスに変化させることができるマルチリンクシステムが搭載されています。

これにより動力性能を重視するときは低圧縮に、燃費性能を重視するときは高圧縮にするという制御が可能となり、今まで不可能であった2面性を持つエンジンを現実のものとしました。内燃機関の開発史上画期的な発明と言えるでしょう。

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インフィニティQX50は技術の日産の集大成と言えるSUV

現行QX50は技術の日産が全面に現れたモデルと言えます。新開発の可変圧縮エンジンももちろん、自動車に初採用された980Mpaという高張力鋼板も高い技術力の現れた結果と言えるでしょう。未来の自動車と聞くとEVや電気自動車というイメージが湧きがちですが、QX50は既存の内燃機関でどこまで行けるかを追求した未来の内燃機関車とも言うべきモデルです。この新技術を体感するためにも、日本市場投入が望ましい1台と言えるでしょう。

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