【SUV映えを探しに行こう!】高速から峠道まで、不満ない高性能ぶり。VWの最新SUV T-Rocで、妙義山周辺ドライブ。

VW(フォルクスワーゲン)の最新クロスオーバーSUVであるTロック(T-Roc)に彼女を乗せて、「頭文字D」でも有名になった関東屈指のワインディングロードがある妙義山まで。目的地は、知る人ぞ知るすき焼きの名店です。紅葉には早かったけど、目もお腹も満たされたドライブでした。

更新日2021/01/26

TEXT:嶋田 智之(Shimada Tomoyuki)、 PHOTO:山田 真人(Yamada Makoto)、
MODEL:霧島 聖子(Kirishima Seiko)

その昔、まだSUVという言葉がなかった時代のこの手のクルマは、どこにでもあるセダンやワゴンとは明らかに雰囲気の違う無骨なシルエットそのものが新鮮な個性で、それだけで「おしゃれー!」ともてはやされたものでした。

が、この手のクルマが乗用車のメインストリームみたいになってるいまは、ただSUVであるというだけで、洒落者として見なされることはありません。

デザイナーやカラリストのセンスとワザが求められる時代。当然ながら世界中の自動車メーカーが、自分達のブランドのアイデンティティをきっちりと踏まえながら、スタイリッシュなSUVを次々と送り出してきている状況です。

そうしたなかで、このところキラリと光って見えるのが、この夏、日本に導入されたフォルクスワーゲンのTロック(T−Roc)。コンパクトのカテゴリーに属しながらもやや大柄なティグアンと、ブランド最小のSUVであるTクロスの間を埋める使いやすいサイズのSUVです。

フォルクスワーゲンの屋台骨といえるハッチバックモデル、ゴルフの現行車より約8cm短く約3cm幅が広い、といえばおおまかな感覚は掴めるでしょうか?そのサイズもさることながら、スタイリングがなかなかのものだと思うのです。

各部寸法の比率の持たせ方が巧みで、流行りのクーペスタイルを取りながらもやり過ぎない加減で抑えを効かせてるから、視覚的な落ち着きと自然な華やかさが矛盾もなく同居しているのです。

クーペSUVのなかでも、もっともバランスのいいスタイリングといえるでしょう。

さらに“スタイル・デザイン・パッケージ”というミドルグレードはボディカラーも豊富で、選んだ色によってホワイトかブラックのルーフやミラーとの組み合わせが用意され、ラヴェンナブルーメタリックとターメリックイエローメタリックの2色に限ってはインテリアまで同色でコーディネイトされている、かなりの洒落者なのですよ。

今回はそのスタイル・デザイン・パッケージで、群馬県の妙義山を目指しました。

まだまだなにかと気分が抑圧されがちないま、勢いよく屹立する岩峰の力強い姿を猛烈に見たくなったから。そして秋のはじまりの心地好い空気に触れ、色づきはじめた木々の葉の柔らかい美しさで目と心を洗いたいと思ったから。人間、ただ生きてるだけでも結構しんどいですものね。

サイドシートを任せる彼女と落ち合い、早朝の都内を出発してすぐに「あれ?」と感じたのは、停止状態からスタートするときのフィールがややマイルドなことでした。

というのも、搭載しているエンジンは2.0Lターボディーゼルで、パワーは110kW(150ps)/3500-4000rpm、トルクは340Nm/1750-3000rpm。数値から考えれば通常なら充分なはずで、ターボディーゼルらしいモリッとした力強さが発進直後から来る、と期待しちゃうわけです。

けれど、ちょっと違う。いや、それがダメだとかイヤだとか、そういうことじゃないのです。どちらかといえばガソリンエンジンのように自然で滑らか。そのクセのなさが予想外だった、ということなのです。

事実、関越道に入ってアクセルペダルを強めに踏み込んでいくと、うん、力強い。加速力にも巡航スピードにも、まったく不満が感じられません。おそらく意図的に出足を抑え、誰が乗ってもギクシャク感のないスタートができるようにしているのでしょう。ひとつの考え方として、これはありだと思います。

関越道〜上信越道とつないで松井田妙義インターチェンジまで。高速道路での移動は、なかなか快適といえる部類でした。

スポーツ系SUVのような馬鹿っ速さはないけど、適度に加速して適度にスピードを伸ばし、巡航に入ると思いのほか速い。プレミアム系SUVのような天にも昇るような乗り心地ではないけれど、サスペンションは上手に伸び縮みして路面の凸凹をやわらげ、クルマの姿勢をフラットに保とうとするから、電子制御の力を借りなくとも適度に快い。

それに都心を走っていたときから感じてたことですが、全方位的に視界がよくて車体の見切りもいいから、周囲に気を張りすぎて疲れるなんてこともありません。

室内の空間も、広大というわけじゃないけどほどほどに広く、頭上のスペースにもゆとりがあって、窮屈さだとか圧迫感のようなものを感じることはありません。

なにもかもが余ってるわけじゃないけど、なにかが足りないわけでもなく、しっかり満たされてるのです。フォルクスワーゲンらしい、実直さと真面目さの成せる技だと思います。

一般道に降りて、最初の目的地は「道の駅みょうぎ」。ここの駐車場は、高速を降りて一番最初に妙義山の山肌をゆっくり仰ぎ見ることができる場所。

上毛三山のひとつにして日本三大奇景のひとつでもある、300万年前の火山活動が形作った溶岩の山。峰の尖った荒々しくも神々しい姿には、ただただ見惚れるばかり。力強く盛り上がり、しっかりと立ち、世の中を平常心で見渡してる感じ。

道の駅で買った手作りの舞茸おにぎりをおやつ代わりに頬張り、その思いがけない美味しさにちょっとばかり感動しながら、なんだかワケもなく勇気づけられた気分でした。

せっかくだから、逆側からも妙義の頂を眺めたい。山肌を縫うようにして走るワインディングロードは、『頭文字D』の走り屋たちが腕を磨いた道。そちらに滑り込むことにしました。

実直で真面目と書くと、面白味のないヤツと思われがちですが、ここでのTロックはなかなか愉快なヤツでした。走行モードをスポーツにして、シフトパドルを操作しながら少しペースを上げていくと、望外にスポーティなのです。

ハンドルを操作するとそう遅れることなくクルマは反応しはじめ、車体に自然な傾きを与えながらクルリと素直に向きを変え、コーナー内側のサスペンションをしっかりと伸ばして踏ん張りを効かせながら、安定した姿勢で気持ちよくコーナーをクリアしていくのです。これが楽しい。

並みのセダンやハッチバックより上といっていいかも知れません。どんなカテゴリーのクルマでも当たり前のようにハンドリングが気持ちいい仕立てにしてくるあたり、ヨーロッパの自動車メーカーの侮れないところです。

この道を走った先にある、さくらの里第一駐車場は、ほぼ逆側から妙義山を仰ぎ見ることのできる絶景ポイント。そして付近の山並みの穏やかな美しさを見下ろせるビューポイントでもあるのでした。

ここで、ふたたびしばしの休息。紅葉というにはちょっとだけ早かったけど、木々は色づきはじめていて、これから美しいパッチワークのような光景へと変貌していくことが容易に想像できます。ときおり流れてくる風はさわやかで、すでに秋色。なんだか長閑。とても気持ちいい。

こういう時間、誰にだって必要なのですよね。

けれど、のんびりしてばかりではいられません。僕たちには、ひとつのタイムリミットがあったのです。ラストオーダーの時間というタイムリミットが。

ワインディングロードを下り、目指すは下仁田町の銘店『コロムビア』。地元のポークとネギとしらたきときのこのすき焼きです。じつは今回の秘かにして最大の目的は、これ。ショートトリップと食いしん坊は、絶対にセットであるべきなのです。

下仁田ポーク、分厚くて柔らかくて味が濃くて、最高でした。ネギもまだ旬じゃないのに、甘くて歯ごたえが気持ちよくて味が濃くて、最高でした。しらたきもこんにゃくの名産地らしく、はてしなくぷりぷりで味が濃くて、これまで食べたことのあるしらたきってなんだったの?というレベルで、最高でした。これには、お腹が空くと凶暴になるかも知れない彼女も大満足。笑顔がすべてを語ってくれてます。

そこから先は秋桜や紫苑を見つけてクルマを停めたり、富岡製糸場に立ち寄ったり、生糸を生み出すカイコの好物・桑の実のジェラートを味わったり…。

そして東京へと帰る道すがら。サイドシートでいつの間にかスヤスヤと寝息を立ててる彼女を見て、僕は突然ちょっと大切なことに思いいたったのでした。

Tロックは見た目に洒落者で堅苦しさはどこにもなく、乗り味も出しゃばったところがなにひとつなくてつきあいやすく、それでいて走り続けてるとジワジワと良さが伝わってくるキャラクター。

優秀ではあるけど、気持ちよくカジュアルなSUVなのです。

だからドライバーもサイドシートの彼女も、最初から最後までずっとリラックスしたまま1日を楽しく過ごすことができたのだろうな、と。人間、もちろん眠さが極まったら寝墜ちしちゃうものだけど、そういうとき誰もがニッコリ微笑みながら寝息を立てたりはしないものでしょう?

その真実を証明することはできませんが、Tロックとはそんなふうな、スッと仲良くなれてスッとリラックスさせてくれるクルマなのだな、という実感が強く残った1日だったのでした。

 

■コロムビア
群馬県甘楽郡下仁田町下仁田362 TEL:0274-82-3128
営業時間:11:30~14:00/17:00~19:00
定休日:不定休 ※来店前に要確認

ネギやこんにゃくで有名な群馬県下仁田町にある、創業約60年のすき焼き専門店。上州牛を使った一般的なすき焼きもありますが、ここで味わってほしいのは、地元の下仁田ポークをつかった豚すき焼きです。地元の食材を使ったすき焼きは、まさに絶品。某グルメドラマでも紹介された銘店でもあるのです。

 

富岡製糸場
群馬県富岡市富岡1-1 TEL:0274-64-0005
開館時間:9:00~17:00(受付は16:30まで) 休館日:12月29日~12月31日

2014年に「富岡製糸場と絹産業遺産群」が、世界遺産に登録されたことで、富岡市を一躍有名にした富岡製糸場は、明治5年(1872年)、明治政府が設立した模範器械製糸場です。広大な敷地内には、フランスと日本の技術を混交した工場をはじめ、繭倉庫や繰糸場など、当時の建物がほぼ完全なカタチで残されています。

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