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メルセデス・ベンツのEVモデル、EQシリーズ
さまざまな自動車メーカーがこぞって電気自動車の開発および販売に息巻くなか、ついにメルセデス ベンツからもピュア電気自動車の「EQC」が発売されることになりました。そんなEQCをラインナップしている「EQ」シリーズのこれまでとこれからについて紹介していきましょう。
更新日2019/09/13EQシリーズとは
メルセデス・ベンツのEV車にネーミングされるEQシリーズ。その名前が初めて登場したのが2016年のパリモーターショーでのことでした。電気自動車のコンセプトモデルとしてSUVモデルをイメージした「ジェネレーションEQコンセプト」が発表され、翌年のフランクフルトショーでは新たにコンパクトカー型のEQモデル「EQ A」が発表されています。このEQ Aの発表以降、メルセデス ベンツではピュアEVの開発を本格的にスタートさせ、2018年9月にSUVベースのピュアEV量産モデル「EQC」をストックホルムでワールドプレミアさせています。このEQCは、前後に搭載された2つのモーターで合計408PSを発生し、最大トルクは765NmというV8ターボガソリンエンジン並みのパフォーマンスを誇るパフォーマンスを発揮。さらにリチウムイオンバッテリーの容量は80kWと大容量を確保し、1回の充電で400kmの航続距離も可能となったパワフルな電気自動車に仕上がっています。
メルセデス・ベンツ初のピュア電気自動車
EQシリーズ初の量産ピュアEVとなるEQC。そのスペックは全長4,761mm×全幅1,884mm×全高1,624mm、ホイールベース2,873mm、車両重量2,425kgで、最高速度は180km/h、駆動方式は4WDとなっています。ボディスタイルはクロスオーバーSUV風のデザインで、フロントグリルおよびテールライトまわりのデザインは、EQシリーズならではのアイコニックなデザインが施されています。プラットフォームはCクラスやEクラス、Sクラスなどが採用するMRAをベースにしており、生産はベースとなっているGLCと同様の独ブレーメン工場で行なわれています。
ヨーロッパではすでに発表済のEQCですが、日本でも2019年7月に正式発表されており、日本におけるラインナップや車両価格も発表されました。発売当初のラインナップは、限定55台のEQCエディション1886(1200万円)と、EQC400 4MATIC(1080万円)の2種類となっています。E400 4MATICは20インチ10スポークアルミホイール、レザーARTICO、ツインシート、ブライトアルミニウムトリム、アドバンスドサウンドシステムなどが標準装備となり、EQCエディション1886は、専用20インチ10スポークアルミホイール、レザーARTICO／DINAMICAシート、マトリックストリム、専用フロアマット、リヤシートヒーター、Burmesterサラウンドサウンドシステムなどが標準装備となっています。
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EQシリーズの今後はどうなるの？
EQとは「Electronic Intelligence」の略称で、EQCのようなピュアEV以外にも、マイルドハイブリッドやプラグインハイブリッドなどのパワートレーンを備えるモデル(EQパワー)や、燃料電池を用いたモデルなどが用意されています。EQパワーはE350eやS560ｅロングなど多くのラインナップが発売されており、燃料電池車もすでにGLCをベースにしたモデルが開発されていますが、その中心となるのはピュアEV車といえるでしょう。メルセデス ベンツでは2022年までにEQCのようなピュアEVを計10モデル発売する計画を発表しており、今後も次々とEQCに続くピュアEVがラインナップされる予定です。BMWではひと足先にiシリーズというEVラインを立ち上げており、アウディもe-tronというEVブランドを発表。ポルシェでも初のピュアEVとなるタイカンがすでに発表されています。ヨーロッパの自動車メーカーではこのようにEV専用シリーズを立ち上げ次々とモデルを発表するなかで、メルセデス ベンツのEQシリーズも今後の発展が見逃せません。
次世代の自動車として、各社が力を入れているEV車シリーズ。メルセデス ベンツではEQと名付け、その専用モデルの第1弾としてEQCをデビューさせました。前後にモーターを備えた力強い加速とメルセデスならではの優れた安全性能はもちろん、ガソリンエンジン車とは異なるデザインをスタイリングに散りばめることで、未来の自動車を演出しています。ガソリン車とは違った存在感を放るEQシリーズは、これからのメルセデス ベンツの新しいアイコンとして、揺るぎない存在感を示してくれることでしょう。