プロモーション
イタ車SUV?情熱が作らせたイタリア生まれのSUV3選
SUV市場が活況を呈するようになり、およそSUVとはかけ離れたイメージを持つメーカーも次次とSUVモデルを発表し、話題を集めています。なかでもスポーツイメージの強いイタリアのメーカーは、もっともSUVと対極にあるものと思われてきました。そんなイタリア生まれのSUVを集めてみました。イタリアンSUVにはどんな魅力が隠されているのでしょうか。
更新日2020/03/03気品漂う、マセラティ レヴァンテ
イタリアを代表する高級スポーツカーメーカーのマセラティが手がけた初のSUVモデルがレヴァンテです。
2011年のフランクフルトショーで発表されたコンセプトカー「クーバン」がベースとなっていて、2016年のジュネーブモーターショーで正式発表。レヴァンテという名前は、マセラティの伝統にならい、地中海からジブラルタル海峡へ吹く東風からとったものです。
4ドアセダンのギブリと基本コンポーネントを共用するレヴァンテのボディサイズは、全長5,003mm×全幅1,968mm×全高1,679mmというもの。
エンジンはフェラーリとの共同開発に3.0L V6ツインターボと、3.0L V6ターボディーゼルに、2018年から3.8L V8ツインターボもラインアップに加わりました。このV8エンジンはマセラティ クワトロポルテGTSと共通のものですが、レヴァンテのために一部を再設計したものです。
駆動方式は、後輪駆動をベースとしたQ4インテリジェント AWDシステムを採用。後輪駆動のスポーティなドライブフィールを基本とするこのシステムは、急加速や後輪のトラクションが失われた際に、前後トルク配分を0:100から50:50に変更。挙動を安定させます。
またトルクベクタリングと機械式リミテッド・スリップ・ディファレンシャルを後輪に装備し、オフロード走破性と操縦安定性を高めていることも特徴です。
現在、日本国内でラインアップされるグレードは、レヴァンテ、レヴァンテ S、レヴァンテ GTS、レヴァンテ ディーゼルに、最高出力590PSのレヴァンテ トロフェオという5つで構成されています。
アルファロメオが満を持して送り出したSUV、ステルヴィオ
スポーツカーメーカーとして、100年以上の長い歴史を有するアルファ・ロメオからも、ついにSUVが誕生しました。それが2016年のロサンゼルスショーで発表された、ステルヴィオです。
新生アルファロメオの4ドアセダンとして生まれ変わったジュリアと並行して開発されたというステルヴィオのボディサイズは、全長4,685mm×全幅1,905mm×全高1,650mmというもの。
立体感のあるフロントマスクの造形はアルファロメオそのもので、ボディパネルの多くにアルミ素材を用いることで軽量化にも成功。前後の重量配分にも考慮されたボディ構造によってSUVながらも優れた運動性能を生み出しています。
パワートレインは、2.0L直4ツインスクロールターボと2.2Lの直4ターボディーゼルの2つで、ハイパフォーマンスモデルの”2.9 ビターボ クワドリフォリオ”には、最高出力375kW(510PS)/6,500rpm、最大トルク600Nm(61.1kgm)/2,550rpmをそれぞれ発生する、2.9L V6ツインターボが搭載されます。
このクワドリフォリオは、SUVにおけるニュル最速ラップをマークしたことでも話題になったスポーツSUVですが、通常の2.0Lモデルでも0-100km/h加速はわずか5.7秒と十分にスポーティな味付けとなっています。
駆動方式は、マセラティ同様、後輪駆動を基本としたAWDのQ4システムを採用。スポーティな性格と優れた悪路走破性を兼ね備えたモデルとなっています。
ランボルギーニデザインをSUVへと昇華させたウルス
ミウラやカウンタックなど、およそ背の高いSUVとはかけ離れたメーカーのはずだったランボルギーニのSUVがウルスです。
2012年の北京モーターショーでSUVコンセプトを発表したときから注目を集め、その後2017年に正式発表、翌2018年からデリバリーをスタートしました。
フォルクスワーゲングループのPL7系プラットフォームは、ポルシェ カイエンやVW トゥアレグ、ベントレー ベンテイガなどと共用ですが、ウルスで採用するにあたり、大幅なリファインが行なわれました。
スタイリングは、アウディのオペレーションとなった後のエッジを効かせたデザインが、SUVのウルスでも受け継がれています。
ボディサイズは、全長5,112mm×全幅2,006mm×全高1,638mmという堂々たるもの。パワートレインには、4.0L V8ツインターボを搭載。最高出力478kW(650PS)/6,000rpm、最大トルク850Nm(86.7kgm)/2,250〜4,500rpmをそれぞれ発生。最高速度に至っては、305km/hという圧倒的なスペックを誇っています。
またスーパーカーらしい雰囲気は足もとにも表れており、標準タイヤのサイズは前285/35R23、後325/30R23という超扁平&大径ホイールが奢られています。
駆動方式はフルタイム4WDシステムで、ドライビングモードは、オンロードとオフロード、それぞれ3つを設定するANIMAセレクターによって、常に最高のパフォーマンスを発揮するようしつけられています。
グレードはひとつで、4名乗車と5名乗車モデルが用意されています。
番外編 ランボルギーニLM002
ランボルギーニの手がけるSUVとしては上記でご紹介したウルスが初となりますが、実はそれよりも前にランボルギーニが製作したオフロードモデルが存在していたことをご存じでしょうか。それがLM002というモデルです。
ベースとなっているのは、米軍向けに開発したプロトモデル「チータ」で、クライスラー製エンジンを搭載。このプロトをベースに1981年のジュネーブショーで発表されたのが民生バージョンのLM001でした。これにさらなる改良を加え、ランボルギーニ製のV12エンジンを搭載したのがLM002です。
1982年に発表され、実際に発売を開始したのは1986年から。カウンタックQVと同じ5.2LのV12エンジンをフロントに搭載し、駆動方式は4WDを採用。この組み合わせによってオフロードでは120%の傾斜も楽々と登坂することができ、オンロードでは210km/hという最高速度を誇り、0-100km/h加速は7.8秒を達成していました。
全長4,795mm×全幅2,000mm×全高1,850mmというボディサイズは、当時としてはかなり巨大。ボディパネルにはアルミニウムとファイバーガラスを用い、足もとにはピレリが開発した専用タイヤを採用。またインテリアにはレザーインテリアが用意されるなど、堅牢な外観に対して内装は高級車然としたつくりになっていました。
ブランドのイメージを守りながら新たにSUVモデルを投入してきたイタリアの各自動車メーカー。いずれも発売から話題を集め、世界的な人気となっています。さらに、あのフェラーリからもSUVモデルが登場することがウワサされています。今後もイタリア生まれのSUVから、目を離せません。