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DRIVE ACTION 4×4で4WD切り替えも一発！改良を重ねたジムニーシエラは誰でも扱いやすい操作性が魅力

マニアックで無骨なタフネス・オフローダーの代表、ジムニーの普通車版であるジムニーシエラはベース車同様にオフロードを走らない一般人向けでは無い特殊なクルマと言われてきましたが、相次ぐ改良で今では誰でも扱いやすいコンパクトSUVへと進化を遂げています。

更新日2019/07/25

画像はJB43W-8型ジムニーシエラ　クロスアドベンチャー

「無骨の極み」だった初代JB31型ジムニーシエラ

現在では軽自動車唯一の本格オフローダーとなっているスズキジムニー。その海外向けモデルが1977年にジムニー8として登場し、1993年5月に初めてジムニーシエラと名付けられました。

その当時のスズキ JB31型ジムニーシエラはまだミッションは5速MTのみ、サスペンションも前後リジッドサスにスプリングもリーフスプリング(板バネ)という昔ながらの構成で、スパルタンそのものだったのです。

クロカン4WDがブームだった事もあってジムニーシエラもジムニーともどもオシャレで小さくて可愛いオフローダーのような扱いで人気が出たので、すぐに3速ATが追加されました。

しかしオフローダーとしては頑丈で信頼性の高いタフなメカニズムも、普段乗りで使いやすいかと言えば話はまた別で、この頃からジムニーともども少しずつ普通のクルマに近づいていきます。

ジムニーシエラは1995年11月のマイナーチェンジでJB32型となり、ようやくスプリングがリーフスプリングから一般的なコイルスプリング(巻きバネ)に変更され、乗り心地がかなり改善されます。

スパルタンなオフローダーとしては軟弱になったとも言われましたが、ジムニーよりもワイドトレッド化する方法が変更されて前後ホーシング(車軸)が左右に延長されました。

これによりジムニー同様の狭いスプリングスパンのままワイドトレッド化したので、ラフロードでサスペンションが良く伸びて接地性が向上したというメリットもあり、結果的にはオフロード派のユーザーにも好評だったのです。

また、エンジンはSOHC8バルブからSOHC16バルブへと新しくなって最高出力や低速トルクも向上したので、オン/オフを問わず乗りやすくなっています。

1998年1月にはジムニーに先駆けてジムニーシエラがモデルチェンジを行い、新規格ジムニーをベースとしたJB33型となりました。

基本的な構成は変わらないもののボディやフレームが新設計されて悪路走破性が向上しています。

また、ATが3速からロックアップ機構付き4速となった事で高速走行時に3速ATのように高回転で唸りを上げながら走る必要が無くなり、オフロードだけでなくオンロードでもだいぶ普通に乗れるクルマになってきました。

なお、JB33型の頃はジムニーワイドの名称で販売されています。

2000年4月にJB43型へチェンジ、2002年1月に名称もジムニーシエラに戻されると、装備の変更が相次ぎます。

フロアから生えていた無骨なトランスファーレバーで2WDと4WDを切り替えていたのが、走行中にスイッチひとつで簡単に切り替え可能なDRIVE ACTION4×4になりました。

現代的な4WDとしての操作性を手に入れたものの、悪路走破用の4WD-Lモードだけは停止中のみ切り替え可能なので注意です。

2014年8月以降は装着が義務化された横滑り装置とトラクションコントロールも標準装備されてました。

基本構成は40年以上変わらずタフなオフローダーであるものの、普通の人が普通に快適に運転できるコンパクト4WDへと進化して今に至ります。

20年以上かけて特殊なオフロード車から現代的なコンパクトSUVへと進化を遂げてきたジムニーシエラですが、ジムニー譲りの軽快なオフローダーという一面は変わりません。

軽自動車のジムニーより幅の広い普通車扱いという事もあって、オフロード走行向きの頑丈で無骨な前後3リンクリジッドサスペンションは高速走行でも高い追従性と安定性を持っています。

初期モデルの頼もしいタフネスぶりを好む人も多いと思いますが、改良を続けて操作性が向上した事で、普通の人がちょっと遊び感覚でジムニーシエラの中古車を買っても良さそうです。