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SUVはレーシングカーになり得る?レーシングなSUV5選
SUVのルールであるRVは、ラフロードにおける走破性を高めたさまざまな機能を持つ自動車でした。ところが、SUVが一般的になるにつれ、オフよりもオンロードでの走行性能を高めたモデルも登場してきました。アイポイントの高さが生み出す視界の良さでオンロードを疾駆するのは、スポーツカーとはまた違った楽しさがあります。ここでは、そんなスポーツライクなテイストを備えたSUVを紹介しましょう。
更新日2020/04/15ベントレー ベンテイガ スピード
イギリスの高級車メーカーとして有名なベントレーが初となるSUVのベンテイガを発表したのは2016年のこと。ベントレーの持つ高級感やスポーティさをそのままSUVに落とし込んだ画期的な1台は、発売されるやたちまち大人気となりました。
基本コンポーネントには、フォルクスワーゲングループのアウディQ7やポルシェ カイエンと同じPL7x系プラットフォームを採用し、発売当初に用意された6.0L W型12気筒ツインターボは、最高出力447kW(608ps)/5,250〜6,000rpm、最大トルク900Nm(91.8kgm)/1,250〜4,500rpmをそれぞれ発生。
圧倒的なパワーを受け止めるべく、ベンテイガには48V電動式アクティブロールコントロールを搭載し、高速コーナーでは車体のロールを最小限に抑え、安定したコーナーリングができるよう躾けられています。
さらに2019年になると、最高出力を467kW(635PS)に引き上げたベンテイガ スピードを追加。設計、エンジニアリング、ハンドクラフトのすべてを英国で行なうこのスペシャリティモデルは、専用バッジを備え、足もとには22インチの専用ホイール、インテリアの至る部分に専用デザインをあしらっています。
そのパフォーマンスは凄まじく、2.5トン超の車体をわずか3.9秒で100㎞/hに到達させ、最高306km/hまで加速させます。
ベントレー ベンテイガは豪華さと性能を高次元で実現したクルマ
トヨタ C-HR GRスポーツ
トヨタ自動車が2016年から発売する大人気のSUVモデル。それがC-HRです。SUVながらもニュルブルクリンクでの入念なテストを行なったほか、発売前にはニュルブルクリンク24時間レースにも参戦するなど、運動性能にこだわって開発され、レスポンス・リニアリティ・コンシステンシーを突き詰めた新しいジャンルのSUVとして完成しています。
2016年に発売されると、翌2017年上半期SUV新車販売台数1位を獲得し、同年のSUV新車販売台数1位も獲得。ラインナップは、1.2L直4IC付きターボエンジンと1.8L直4エンジン+電気モーターのハイブリッドがあり、駆動方式はFFと4WDを設定。珍しいのがトランスミッションでCVTのほかに6速MTがラインナップされており、マニュアル車ならではのシフト操作が楽しめるようになっています。
さらにTOYOTA GAZOO Racingがサーキットで培ったノウハウを市販モデルに落とし込んだスペシャルモデル”GRスポーツ”もラインナップ。フロア下にセンターブレースを追加してボディ剛性の強化を図り、足もとには19インチが奢られるほか、サスペンションを含めた足まわりも専用チューニングが施されています。
トヨタC-HRに待望のマニュアル車が登場!2019年秋 マイナーチェンジの詳細は?
ジャガー Iペイス
ジャガー初の市販EVモデルとして、2018年に発表されたIペイス。フロント&リヤアクスルと一体化した2つの永久磁石同期モーターで走行し、最高出力294kW(400ps)、最大トルク696Nmを発生。トランスミッションはこれまでの内燃機関と同じものが必要なくなり、シンプルな新システムのJaguarDriveを搭載しました。
ホイールベース内に搭載することで低重心とダイナミクスの向上にも貢献するバッテリーは、90kWhのロングライフ設計で、最大限のパワーを長時間にわたって維持。全輪駆動のトラクションによって、0-100km/h加速は4.8秒を誇ります。
車両制御には、コーナリングの際に内側の前輪と後輪にそれぞれブレーキをかけることで車両の旋回力を向上させるトルクベクタリングバイブレーキや、高速で一定時間以上の速度で走り続けると車高を自動で10mmほど下げるアクティブエアサスペンション、車両の挙動を1秒間に最大500回モニタリングしてダイナミックでしなやかな走りと上質な乗り心地をもたらすアダプティブダイナミクスサスなどを装備。
さらには、スロットル感度やステアリングの重さ、ダンパーの固さなどを好みに合わせて設定できるコンフィギュラブルダイナミクスなどにより、安全かつ優れた走行性能が楽しめるようになっています。
このIペイスは、2018年度よりフォーミュラーEのサポートレースとして、ワンメイクのJaguar I-PACE eTROPHYを開催。サーキットでも活躍してます。
ジャガーのEV SUV、Iペイスのモーターやパッケージングは?
ランボルギーニ ウルス ST-X
スーパーカーブームの火付け役でもあるランボルギーニのSUVが、2018年にデビューしたウルスです。
基本コンポーネントにはベントレー ベンテイガにも用いられているフォルクスワーゲングループ共通のPL7x系プラットフォームを採用。心臓部は、4.0L V8ツインターボで、最高出力478kW(650PS)/6,000rpm、最大トルク850Nm(86.7kgm)/2,250〜4,500rpmをそれぞれ発生。
トランスミッションは8速AT。4WDシステムは、アクティブトルクベクトリング搭載のパーマネント式です。
アダプティブエアサスペンション、瞬時に反応するエレクトロメカニカルアクティブロールスタビライザーシステム、そして優れた制動力をもつカーボンセラミックブレーキによって、市街地やラフロード、さらにサーキットでもすぐれたドライバビリティを生み出すウルスの最高速度は、305km/hに到達します。
そんなウルスのレーシング仕様モデルが、ウルス ST-X。カーボンモノコックにカーボンファイバー製ボンネットなどで、大幅な軽量化が図られるほか、リヤにはカーボンウイングを採用。
インテリアはロールバーで剛性を大幅に高めるとともに、消火器も搭載する本格仕様。エアスクープ付きのルーフやデュアルエアインテーク、レース仕様のフロントフードなどで完全武装し、サーキットを誰よりも速く走ることができるSUVとなっています。
アキュラ RDX
ホンダがアキュラブランドで展開しているSUVモデルのRDX。2004年より北米市場で発売されており、現在は2018年にデビューした3代目が販売されています。BMW X3やメルセデスベンツ GLC、ポルシェ マカンなど、ライバルがひしめくプレミアムコンパクトSUVで、商品訴求のため、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに参戦しています。
パワートレインは、2.0L 直4ターボ直噴VTECエンジンと3モーター式を組み合わせたハイブリッドシステムのSH-AWDで、トランスミッションには10速という多段式のATが組み合わされています。
NSXにも用いられているSH-AWDは、4輪のトルクベクタングによって各輪に最適な駆動力を瞬時に配分し、安定したコーナリングができるようになっています。
コンフォート、スノー、スポーツといった3つのモードにスポーツ性能を高めたスポーツ+の計4種類のドライビングモードが用意されており、このSH-AWDの採用によって車高が高く車重の重いSUVでも安定した走行ができるようになり、サーキットでの走行も期待できるようになっています。
一見すると鈍重そうに見えがちなSUVが、じつはスポーツカーよりも速いという事実は、なかなかに興味深いもの。スポーツライクなSUVは、オフロードで使うことがないユーザーにとって、新しいトレンドになるかもしれませんね。