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【今や絶滅危惧種】リアドアにタイヤを背負ったSUV5選
背面に大きなスペアタイヤを背負ったSUVは、どこか無骨でかっこよく見えるもの。洗練されたシティ向けオフローダーが主流となった今では、より一層個性的に見えるのがこのタイプのSUVです。かつては個性のひとつだった背面タイヤも今となっては希少な部類となってしまいましたが、今回はそんなバックシャンなリアタイヤ付きのSUVを5台ほどピックアップしてみました。
更新日2020/09/18新車で買えるのはこの3台
ここでは新車で購入できる背面タイヤ付きのSUVモデルを紹介します。
軽クロスオーバーの代表格、スズキ ジムニー
2018年におよそ20年ぶりのフルモデルチェンジを行ない、話題を集めたスズキ ジムニー。言わずとしれた日本を代表する軽クロスオーバーの代表的なモデルです。
初代モデルから続く伝統的な背面のスペアタイヤは、以降続く歴代ジムニーでも継承されていきますが、スタイリングは現代らしくモダンなものとなりました。ただしスクウェアな四角いフォルムは4代目でも継続されており、現行型もひと目でジムニーと分かるデザインになっています。
ボンネット部は強度を高めるクラムシェルタイプのフードを備え、垂直に近いほど切り立つサイドウインドウは、見た目だけでなく雪が溜まりにくいといった実用性も考慮されたもの。また独特な切れ角のバンパー部は高い走破性をサポートし、台形のホイールアーチはタイヤ交換などの整備性を考慮したものだとされています。
全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,725mmというコンパクトサイズの軽規格ボディながらも、高い存在感を醸し出す理由のひとつが、この背面タイヤによるものだといえるでしょう。
軍用車の趣を残す、メルセデス・ベンツ Gクラス
メルセデス・ベンツのラインアップの中でも異彩を放つGクラス。別名「ゲレンデヴァーゲン」とも呼ばれている本格的なオフローダーモデルです。そもそもは1970年代にNATO軍が採用していた軍用車両がルーツになっているため、機能はもちろんのこと見た目も無骨そのものです。
初代モデルからむき出しの背面タイヤを装備していましたが、途中からタイヤカバーを装備するようになっています。2018年には待望のフルモデルチェンジを行ないつつも、あくまでマイナーチェンジの延長線上とされており、実際にスタイリングはキープコンセプトのまま。しかしその一方でボディにはアルミ素材を用いることによる軽量化が図られ、パワートレインや電子制御デバイスは最新の装備を採用しています。また仔細に眺めればフロントマスクの形状などが異なっていることも分かります。
この背面につくスペアタイヤカバーはボディ各所に散りばめたパーツと同じクローム仕上げになっていますが、特別仕様車の「G63 AMG Edition Matt Black」では、クローム部分がすべてブラック・アウトされており、精悍な雰囲気となっています。
元祖本格オフローダー、ジープ ラングラー
クライスラーがJEEPブランドとして1987年より販売を行なっているラングラー。その系譜は紛れもなくジープにある、本格的オフローダーの代表的な1台です。YJと呼ばれる初代ラングラーから背面にはむき出しのスペアタイヤを背負い、2ドアコンバーチブルトップのフォルムと相まってワイルドな雰囲気を存分に醸し出しています。
現在はボディタイプにいくつもの派生型があり、2ドアのスポーツのほかに4ドアのアンリミテッドやデタッチャブルのフリーダムトップを備えたモデルなどもありますが、今もなお背面タイヤはそのまま残されています。
リアゲートは背面タイヤごとサイドに開くテールゲートが採用され、ハードトップ車の場合、その上部につくリアウインドウは上へ跳ね上げる構造になっています。そのためリヤタイヤを背負ったままでも荷物の出し入れが容易になっているのも、アウトドアでのユーテリティを考慮した結果といえるでしょう。
まだまだ中古で買えるこの2台
残念ながら新車では購入ができないものの、まだまだ中古車にも背面タイヤ付きのモデルも多数あります。ここではそんな中古で買える2台をご紹介します。
惜しまれながら消えた本格4WDモデル、三菱 パジェロ
三菱自動車のみならず、日本を代表する本格4WDモデルとして有名なパジェロ。2019年日本市場からの撤退が発表されてしまい、残念ながら新車を正規購入することができなくなってしまいました。そんなパジェロも昔から背面にスペアタイヤを搭載してきた伝統のオフローダーで、むき出しのスペアタイヤのほかにタイヤカバーを装着したモデルもあり、中には背面タイヤに取り付ける専用キャリアも多くのサードパーティーから発売されるほどの人気ぶりとなっていました。
日本市場における最終型の4代目パジェロでは、ハードカバーの他に一部タイヤを露出させたセミハードタイプのタイヤカバーもあり、ライセンスプレートをその部分に取り付けるような構造になっているのが特徴です。またスタイリングおよびリアゲートと完全に一体型になっているタイヤカバーも存在しています。
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個性的なスタイリングが魅力、トヨタ FJクルーザー
北米市場での圧倒的な人気により、逆輸入車のようなかたちで日本市場でもデビューしたFJクルーザー。かつての40系ランドクルーザーを彷彿とさせるフロントマスクや、リアドアの観音開きという珍しい構造による使い勝手の良さ、そして何よりも個性的なデザインによってたちまち日本でも人気となったものの、2018年をもって生産を終了しています。
ちなみに日本仕様車では、リアに取り付けたスペアタイヤによって見えづらくなるリアウインカーおよびライセンスプレートステーの位置がそれぞれ変更され、リアフォグランプも増設されています。
この背面タイヤを取り外し、さらにそのタイヤを取り付けているブラケットまで外すと、その中心部から伸びた長いワイパーアームが付けられていて、さらにスペアタイヤの形状に沿ってリアウインドウのカタチが弧を描いています。
いかがでしたでしょうか。最近はランフラットタイヤの登場もあり、徐々にスペアタイヤを積載する車両そもののが減ってきました。そんな状況でもあえてスペアタイヤを外装に取り付けるという無骨なスタイルを貫くSUVには、どこか揺るぎない信念を感じてしまいますね。