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ダイハツのSUV テリオスが日本に販売される可能はある?

2017年11月23日、ダイハツ工業のインドネシアの子会社、アストラ・ダイハツ・モーターは、小型SUVの「テリオス」をフルモデルチェンジし、インドネシアで発売開始しました。日本では1997年から発売されていましたが、現在は発売されていません。再び日本に導入される可能性はあるのでしょうか。

更新日2019/09/09

日本での「ダイハツ テリオス」

初代モデル(1997〜2006年)

ダイハツ テリオスは1997年から2006年までダイハツが製造していた、1.3Lエンジン搭載の小型SUVです。全長最大3,865mm、全幅1,555mm、全高最大1,760mmとコンパクトで、同車をベースに軽自動車規格の「テリオス・キッド」も製作されました。トヨタでは「キャミ」としてトヨペット店で1999年から販売されました。トヨタSUVラインナップのエントリー車でもあります。

駆動方式はセンターデフロックが可能なフルタイム4WDまたはFRを採用する本格的なオフローダーで、クロスオーバー車ではありません。細いボディは林野走行に適しており、ライバル車はスズキ ジムニーシエラです。

2代目(2006〜2017年)

ダイハツ テリオスの名称は日本国内では初代モデル限りとなり、2代目モデルはダイハツ ビーゴ、トヨタ向けにはキャミからラッシュへと名称が変更されました。しかし中国大陸を除く海外では2代目テリオスとして販売されました。

ボディスタイルは初代モデルと同じく5ドア。ボディサイズは全長4,005mm(後期型)、全幅1,695mm、全高最大1,705mmとなり、140mm長くワイドになり、55mm低くなり、一回り大型化しました。搭載エンジンは1.5Lガソリン、駆動方式も変わらずセンターデフロック付きフルタイム4WDとFRです。日本国内ではこのモデルを最後に、ビーゴ/ラッシュの名称とともにモデルが消滅しました。

3代目ダイハツ テリオス(2017〜)

日本では2代で絶版となったダイハツ テリオス/ビーゴですが、アストラ・ダイハツ・モーターでは3列シートモデルのみモデルチェンジを行い、テリオスの3代目となりました。トヨタでもラッシュの名称で、2018年1月より新興地域に輸出を開始しています。ダイハツ テリオスは海外専用車へと変貌を遂げたのです。

ボディサイズは全長4,435mm、全幅1,695mm、全高1,705mmで、先代モデルより430mm長くなった以外は据え置きです。搭載エンジンはASEAN向け新世代1.5Lエンジン「2NR-VE」を搭載。1NR-VE型エンジンと比較して、燃費を25%向上させています。

シャーシは同社の7人乗りミニバン「セニア」用をベースに開発しています。セニアは2代目テリオスのシャーシをベースに開発されており、インドネシアでは高い人気を誇ります。セニア譲りの高い基本性能が、新型テリオスのセールスポイントです。駆動方式はFRのみで、フルタイム4WDは2018年4月現在ラインナップされていません。

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ダイハツ 新型テリオス日本販売の可能性は?

7人乗り3列シートSUVでFRの新型テリオスは、モデル概要だけ見れば日本では他に例を見ない個性的な車種です。しかし他に例を見ないということは、日本にはその市場がないとも言えます。果たして新型テリオスの日本販売の可能性はあるのでしょうか。なお、新型テリオス発表会見時には、日本導入は予定がないとされています。

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ダイハツ 新型テリオスが日本に導入されない理由

7人乗り3列シートSUVでFRの新型テリオスは、モデル概要だけ見れば日本では他に例を見ない個性的な車種です。しかし他に例を見ないということは、日本にはその市場がないとも言えます。果たして新型テリオスの日本販売の可能性はあるのでしょうか。なお、新型テリオス発表会見時には、日本導入は予定がないとされています。

まず、日本にテリオスが受ける市場がとても小さいと考えます。もし日本にコンパクトFR SUVの市場が存在するのなら、ダイハツ ビーゴもトヨタ ラッシュもモデル廃止になっていでしょう。

次に7人乗り3列シート車としては、ボディサイズが小さすぎます。平成24年度の総務省統計局のデータによると、20歳の日本人平均身長は男性が約171cm、女性が159cmです。一方、インドネシアの成人男性の平均身長は158cm、女性が147cmです。インターネットで調べたデータで、しかも1998年の統計とかなり古いのですが、日本人はインドネシア人と比較するとかなり大柄と言えます。新型テリオスのパッケージングは、小型なインドネシア人を第一に考えて設計なので、日本に導入しても不都合が目立つでしょう。

さらに日本ではFRレイアウトが、燃費の点で受け入れられません。日本でFR車は高級車やスポーツカーにのみ採用されています。いずれも低燃費とは言い難い車種ばかりです。1.5L5のナンバーサイズと新型テリオスは日本人には経済的な車種に見えますが、FRレイアウトではFFと比較するとドライブシャフトなど動力伝達部品が多く、出力の伝達ロスも発生するため、現代日本で求められる燃費基準には到底届かないでしょう。

結論。新型テリオスはインドネシアを主戦場とした、インドネシア車です。日本に導入しても新型テリオスの魅力よりデメリットの方が目に付き、人気を獲得するには至らないでしょう。やはりダイハツの発表通り、日本導入の予定は(今のままなら)ないと言えるでしょう。

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