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「パッカーン」と左右に開く、観音扉をつけたSUV5選

最近あまり見かけない方式ではありますが、2枚の扉が左右に開く方式を観音開きドアといいます。一部の高級車などで見かけますが、実はSUVにも採用されたことがあります。開口部が大きくなるのでSUVにはメリットが大きそうですが…果たしてどんなモデルに搭載されていたのでしょうか?

更新日2020/09/01

観音開きドアのメリット・デメリット

ホンダ エレメント観音開きは荷室のドア(リアゲート)として採用される場合と、乗員用のドアに採用される場合があります。

荷室側であれば、軽い力でドアを開けることができますし、片側だけ開いて小物を取り出すことができるため、頻繁に荷物を出し入れする場合や、背の高い荷物を出し入れする際は、上開き式より便利です。

乗員用のドアに採用される場合は、ドアとドアの間のピラー(柱)をなくすことができるため、開放感のある乗降口が確保できます。見た目のインパクトもあるため、個性を出すこともできます。

デメリットとしては、ピラーをなくすと剛性の確保が難しいため、シャシーの他の部分で強度を保つ必要があり、結果的に重量とコストが上がることです。さらに走行中、もしリア側のドアが開いてしまうと、風にあおられて一気に開いてしまう可能性もあります。

荷室側についても、頻繁に荷物を出し入れする商用車のような使い方であれば観音開きの方が便利かと思いますが、一般的には、雨の時に屋根がわりになるといった理由で上開き式の方が好まれる傾向にあり、観音開きのメリットは薄れつつあります。

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トヨタ FJクルーザー

FJクルーザーは、丸型ヘッドライトやオーバルグリル、ホワイトルーフといったランドクルーザー FJ40を彷彿とさせるデザインを身に纏った、ネオクラシカルな雰囲気のSUVです。

2006年に北米で販売が開始され、日本には2010年に上陸しました。コンセプトカーがそのまま市販化されたような個性あふれるデザインではありますが、ラダーフレーム構造やパートタイム4WDシステム、リアデフロック、アクティブトラクションコントロール、上位グレードにはビルシュタイン製ショックアブソーバーが採用されるなど、ランドクルーザー譲りの本格的な悪路走破性も特徴となりました。

トヨタ FJクルーザーFJクルーザーの観音開きは乗員側に採用され、リアは外側にノブのない小ぶりなタイプで、最大90度の開口が可能。メインのドアを開けないとリアを開けることはできないため、走行中の安全も確保されています。

【中古で狙うオシャレSUV】トヨタ FJクルーザー

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ホンダ エレメント

ホンダ エレメントエレメントは、アメリカの若者をターゲットに開発された個性的なSUVです。デザインコンセプトは、海岸にあるライフガードの監視小屋「ライフガードステーション」。スクエアなボディにピラーレスのサイドドア「サイドアクセスドア」という観音開きが斬新なスタイルで、2002年に販売が開始されました。

2003年には日本にも輸入されましたが、あまりにも斬新すぎたのか日本では受け入れられず、わずか2年あまりで輸入が終了してしまいました。

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トヨタ ランドクルーザー

トヨタ FJ40ランドクルーザーは世界のあらゆる悪路で活躍するトヨタの本格クロカン4WDです。今でこそ高級SUVというイメージの強いモデルではありますが、もともと高い耐久性を持つ事業用や公用車として開発されたモデルですから、バンを中心に観音開きが採用されてきました。

トヨタ FJ40ヘビーデューティ系のロングセラーモデルであるFJ40やその後継モデルの70系はもちろんのこと、SUVというカテゴリーで言えばステーションワゴンの初代50系、日本向けはバンカテゴリーとして販売された60系、高級SUVとして躍進した80系、そして日本には設定のない仕様ですが、外観は100系でありながらパワートレインに80系を使用した105系や、オーストラリアの200系にも観音開きが採用されています。

古いモデルには観音開きだけでなく、三方開き式や上開き式など、用途に応じて様々な開閉タイプが用意されました。

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日産 サファリ

日産 サファリサファリは日産の本格クロカン4WDモデルで、国内では1980年から2007年まで販売されていました。

初代サファリは160型と呼ばれるモデルで、ロングボディのエクストラバンに観音開き仕様がありました。

サファリでヒットモデルとなったのは、1987年にフルモデルチェンジとなった2代目Y60型でしょう。迫力のあるボディサイズに左右異なるサイズの観音開きリアゲートといえば、サファリのアイデンティティの一つとも言えます。

日産 サファリ1997年には3代目Y61型にフルモデルチェンジとなります。外観はモダンで高級感あふれるものですが、観音開き+背面タイヤという特徴はそのまま継承しています。

 

いすゞ ビッグホーン

2代目ビックホーン

トラックやバスのイメージが強いいすゞ自動車も、かつては乗用車生産を行っていました。本格クロカン4WDとして忘れてはならないのは、1981年に誕生したビッグホーンでしょう。

2代目ビックホーン7:3の割合で分割された観音開き式のバックドアは、狭い場所でも機能的で、ドア1枚の重量が軽くなるため、坂道などでも開閉しやすいように、配慮がなされていました。

いすゞ自動車は2002年まで乗用車の生産を続けましたが、その最後の乗用車は、観音開き式が採用されたビッグホーンでした。

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観音開きはかつての本格クロカン4WDにとって大きな特徴の一つでもあったわけですが、最近のSUVはリアがなだらかな傾斜になっており、デザイン上観音開きにするのは難しいですし、電動テールゲートが一般化しつつあるため、リアの観音開きはほとんど登場しないと思います。しかし、FJクルーザーやエレメントのような、個性として観音開きが採用されることは、今後もしかしたらあるかもしれませんね。

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